ワザを極めよう!……農産畜産Blog このページでは、農産部会、畜産部会の技術向上についての活動、関連する情報を事務局より報告しています。

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【01 農産お知らせ】

2011-02-09

関西若者集会in大阪 2011のご案内です

3月12日~13日に関西若者集会を大阪で開催いたします。!

交流会では若者同士だからこそ分かり合えること、悩みや将来について語り合い、交流を深め、ネットワークを広げてください。大阪東部市場では市場の販売戦略や新しい取り組みの紹介・意見交換、Radixの会澤浦会長の取引先のスーパー見学、そして生産者の皆様が出荷している大阪センターの見学など、盛りだくさんの内容となっています。
関西では4年ぶりの若者集会となります。皆様奮ってご参加ください。


日時:
312日(土)1215分 ~ 313日(日)1230
会場・宿泊:スパワールド 大阪市浪速区恵美須東3-4-24
集合場所:大阪東部市場前 1230集合


スケジュール

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12日(土)
12:30 大阪東部市場前に集合
13:00~ 大阪東部市場見学
15:00~ 関西若者集会
19:00~ 懇親会

313日(日)
8:30 集合
9:30~ スーパー、大阪センター見学
12:30 動物園公園広場にて解散

費用:25000⇒若者価格14,000
(懇親会費、宿泊朝食、視察代、バス代、資料代、会場代)
参加資格:40代までの男女

13日の移動はバスで行います。
※参加申込いただいた方には詳しいスケジュール・会場地図等を後日ご連絡いたします。


お申し込みの際はRadix事務局(TEL:03-4334-3067)までご連絡ください。

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【01 農産アンテナ】

2011-02-09

会田共同養鶏組合の飼料米倉庫竣工式

1月27日に,長野県松本市の会田共同養鶏組合が作った飼料米用倉庫の竣工式に参加させていただきました。竣工式には会田養鶏の取引先以外に、地元長野のテレビ局員の姿も見えました。

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会田養鶏では、長野県の農家から集められた飼料米を使って鶏を飼育し、その時に出る鶏糞を地元の農家に配るという循環型農業を確立しており、自給率の向上も目指しています。
飼料米栽培の効果はそれだけではなく、水田の再生や、風景・環境の保全にもつながります。地域の活性化も期待できます。

この飼料米倉庫を建てることになったのも、集められる飼料米が増えてこれまでの倉庫だけでは入りきらなくなったからだそうです。この倉庫では300トンの飼料米を保管できるようになりました。


P1000479← 竣工式の様子

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こちらが商品→
通常の卵と比べると黄身の色が薄いが、味に問題はない。オレイン酸やリノール酸が多く含まれていて、より良い完全栄養食品と言えそうです。

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 竣工式が終わった後で、常盤村養鶏農業共同組合・石澤組合長から、飼料米についての講演会がありました。
飼料米の現状と常盤村養鶏農業共同組合の取り組みについてお話されました。


私は飼料米の重要性は自給率の向上にあるものと思います。家畜用飼料の自給率は低く、1割程度とのことですが、輸入される穀物は生産も安定せず価格は上がっており、他国が輸出できない状況になることも考えられます。
それでもまだ国産の飼料米の方がコストは高くつくようではありますが、より研究を進めて、輸入品に負けないものになってほしいと思います。

(Radix事務局 高橋)

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【01 農産アンテナ】

2011-02-08

とことんオーガニックシンポジウム2011

3月15日(火)の10:00~17:30、憲政記念館講堂(東京)におきまして、「日本におけるオーガニック・マーケット調査(OMR)2010報告会」を開催します。主催は「とことんオーガニックシンポジウム2011」事務局。協力はNPO法人アイフォーム・ジャパン、NPO法人地球と未来の環境基金、Bio Fach JapanオーガニックEXPO事務局、株式会社ぐるなび、らでぃっしゅぼーや株式会社、株式会社サティスファクトリーインターナショナル、株式会社オルタナ、エフティピーエス株式会社。後援はNPO法人全国有機農業推進協議会です(担当:郡山昌也)。http://www.omr2009.com/

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IFOAMジャパン(以下IFJ)は、1年以上をかけて有機農業に関する初めてのフードチェーン(生産から食卓まで)全体にわたる総合的な実態調査「オーガニック・マーケット調査(OMR)」プロジェクトを実施し、昨年その報告書をまとめました。この調査を始めたきっかけは、農水省を含めて誰も正確に把握していない日本の有機食品市場規模を知りたいというものでした。調査にはらでぃっしゅぼーやもメンバーの一員として参加しました。Radixの会の皆様にはアンケートなどでご協力いただきありがとうございました。

図1 ヨーロッパやアメリカなどでは、有機農業やオーガニック食品市場に関して、行政や大学などの研究機関、マーケティング会社などによって様々な調査研究が行われ、データが公表されています。この調査では、フードチェーンの流れに沿って、生産者、食品加工メーカー、卸売業者、小売業者、消費者などのオーガニックに関する意向や取り組みなどを直接のアンケートや電話インタビューなどを通じて、それぞれの課題や拡大を阻害する要因などを明らかにすることを目指しました。お陰様で調査は高い評価をいただき、各方面からの問い合わせも多いため報告会を兼ねたシンポジウムを開催することになりました。一日かけて「とことんオーガニック」を語り尽くします。

1_2 ヨーロッパの有機農業は、この15年間右肩上がりで拡大を続けてきました。そのシェアは、畜産飼料用の牧草地(約4割)を入れると全農地の約4.3%(2008年)にまで広がっています。それに比べて日本は2006年末に有機農業推進法が導入されたにも関わらず、生産者が消費者と直接的に提携していることなどから有機認証を取らない農家が一定程度いることもあり、全農地の0.18%に留まっています。オーガニック食品の食品市場におけるシェアもEUの上位10カ国では3%を超えて、市場規模で2兆6千万円(ドイツが約8200 億円:1€=140円)に成長しています。ちなみにアメリカでは約2兆3千億円に達しています。今回の調査による推算で日本の市場規模は、約1300-1400億円と出ましたが、これには加工品やその原料を含めてかなりの輸入の有機食品が含まれています。今回の調査で、日本の有機農業とオーガニック市場がなぜ広がらないのか、その原因がかなり見えてきました。

オーガニックマーケット TPP問題や個別所得補償等で日本の農業は大きく揺れています。農業の進むべき道は?生物多様性や地球温暖化など環境問題や食の安全も大いに関心のあるところです。このシンポジウムでは、報告会と合わせて各分野の方々からオーガニック(コットンやコスメ)の最新情報や今後の可能性について語っていただきます。後半は若い世代の考える有機農業、オーガニックとは何か、 また世界的には成長分野であるオーガニックを生産者、流通販売に携わる人々がどう展開しようとしているか、第一線の方々の参加を得てパネルディスカッションを行います。食に関心のある方、農業や環境に関心のある方、生産者、商品開発担当者、流通や小売り、レストラン等のお店を経営している方、地域開発を手がける方、環境保全農業、地産地消、スローフードを目指す自治体の職員の方々にも、大いに参考になると思います。是非ご参加ください。

・日時:2011年3月15日火曜日 10時~17時半(9時半開場)
・場所:憲政記念館 講堂 ・会費 一般5000円 学生2000円
※資料として「オーガニック電話帳」3,500円相当を「無料」で配布いたします。

参加申し込み、お問い合わせは「
とことんオーガニックシンポジウム2011事務局」エフティーピーエス株式会社気付 オーガニック・マーケティング協議会(準備会)株式会社FTPS(担当・渡邊) 電話:03‐3523‐0860 FAX:03‐3523‐0861


◆◆◆ とことんオーガニックシンポジウム2011 ◆◆◆

第1部 10:00~13:00
「日本におけるオーガニック・マーケット調査(OMR)2010-2011」報告会
意外と大きかった!日本のオーガニック食品市場は1300億円。

●来賓挨拶
有機農業推進議員連盟 参議院議員 ツルネン・マルテイ事務局長(調整中)

●基調報告「有機農家に後継者問題はなかった!?」
OMR代表(IFOAMジャパン副理事長) 徳江倫明
1978年に「大地を守る会」の創設メンバーとして参画。1988年には「らでぃっしゅぼーや」を創業し、生産者、加工メーカー、消費者との全国的なネットワークを構築する。1997年に日本初のオーガニックスーパーマーケット「マザーズ」を企画。1999年同社退社。2000年には有機JAS法の施行と同時に農林水産省登録認定機関「アファス認証センター」の設立を手がける。現在はエフティピーエス株式会社、代表取締役。

●基調講演「オーガニック市場をまず3倍に。マーケティングから見た処方箋」
法政大学院教授 小川孔輔
法政大学経営大学院イノベーションマネジメント研究科教授。日本フローラルマーケティング協会会長(創設者)でもあり、生花の環境負荷の低減や品質管理に関する認証機関であるMPSジャパン株式会社創業者。編著書に『有機農産物の流通とマーケティング』農文協(2007年)などがある。

●オーガニックの可能性を語る10min. リレートーク
「欧米で6兆円のマーケット、次の成長市場は日本。」 郡山昌也
世界116カ国・750団体が加盟している、有機農業に関する世界最大の国際
NGO「IFOAM(国際有機農業運動連盟)」世界理事。
「オーガニック・コットンは、なぜ注目されているか?」 山口真奈美
オーガニック・コットン(繊維)、FSC(森林)、有機JAS(食品)など様々な認証
業務を手がける株式会社 Control Union Japan代表。
「レストランとメディアのオーガニック度」 山口タカ
オーガニックのイエローページ、オーガニック電話帳編集長。オーガニック・
レストランにも精通し、有機関連著書多数。
「銀座のミツバチが教えてくれたオーガニック」 高安和夫
農業分野のクリエーターとして『銀座里山計画』を推進。NPO銀座ミツバチプ
ロジェクト理事長。あゆみの会、(有)アグリクリエイト取締役東京支社長。
「オーガニックコスメが売れている理由」 須永晃子
ヒーリングフード・コンサルタント。衣食住にわたるリアル・オーガニック・ライ
フを提唱している。著書に「リアル・オーガニック・ライフ」他。
「日本のオーガニック野菜を輸出する」 井村辰二郎
広告代理店勤務後、有機農業の道へ。金沢市で大規模に有機(JAS)大豆・
麦・米等を栽培し、農産加工も行っている金沢大地代表。EUと米国にも製品
を輸出している。

第2部 14:00~15:30
オーガニックの新しい風 これから農業、普通にやればオーガニック。
●パネルディスカッション1 「若者が作る新しい生産・流通・消費のカタチ」
●パネラー一覧
・西辻 一真 (株式会社マイファーム 代表取締役)
・ 志野 佑介 (千葉県東金市 あいよ農場 百笑)
・やかまし東京シェアハウス (住民代表)
・水野 裕敬(マルシェ・ジャポン全国事務局事務局長/株式会社ぐるなび)
・西居 豊 (合同会社五穀豊穣 代表/ファシリテーター)

第3部 15:40~17:20
こうやって広げる日本のオーガニック。 日本の農業、もうひとつの道。
●パネルディスカッション2
「日本農業、もうひとつの道 全ての人は農業をする権利がある」
・緒方大助(らでぃっしゅぼーや(株)代表取締役社長 有機野菜・低農薬野菜、
無添加食材の宅配サービス)
・山本伸司(パルシステム生活協同組合連合会 専務補佐 商品・産直政策、
地域再生担当)
・志村なるみ(株式会社ABC HOLDINGS 取締役 ABCクッキングスクール)

・澤浦彰治(グリーンリーフ株式会社代表取締役 有機生産者〈天皇杯受賞〉)
・浅川芳裕(農業技術通信社 副編集長 「日本は世界5位の農業大国」著者)
・徳江倫明(OMR代表/ファシリテーター)

■懇親&名刺交換会 18:00~20:00
憲政記念館「霞ガーデン」にて お一人様 4000円
事前にお申し込みください。100名様限定です。講演者、パネラーは予定です。都合により変わることもございますので、ご了承ください。
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参加申し込み、お問い合わせは
「とことんオーガニックシンポジウム2011事務局」株式会社FTPS
(担当・渡邊・西郷)〒104-0032 東京都中央区八丁堀2-22-8内外ビル7階
電話 03‐3523‐0860 FAX03‐3523‐0861 E-mail info@ftps.jp
※電話受付時間 午前10時から午後6時まで(土日祝日休業)
FTPS株式会社気付オーガニック・マーケティング協議会(準備会)

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【01 農産アンテナ】

2011-01-05

有機農業を推進する「環境保全型農業直接支払い」

2010年11月17日に、参議院会館において「有機農業推進議員連盟」総会(第32回勉強会)が開催されました。議題は「有機農業関係団体と意見交換」というテーマで、会議には全国有機農業推進協議会(全有協)、日本有機農業技術会議、日本有機農業研究会、IFOAMジャパンが参加しました(写真は冒頭に意見を表明する全有協理事長の金子美登氏とその他、団体関係者)。

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【有機農業関連団体からの提言】
今回の総会では、定期的に開催されている有機農業団体との意見交換が行われました。まず最初に、全国有機農業推進協議会(全有協)理事長で埼玉県小川町の霜里農場代表、金子美登さんから全有協の活動に関する実績報告がありました。資料としては「全有協通信」の最新号(No.10)と前号(No.9)が配布されました。バックナンバーは以下のリンクからダウンロードできます。
http://www.zenyukyo.or.jp/news_list/45.html

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この後に、金子さんからTPP(環太平洋戦略的パートナーシップ協定)への懸念が表明されました。全有協からの提案としては、農水省内の有機農業に関する担当部署が、現在は農業環境対策課の有機農業班の数名しかいない体制であることから、班を課に格上げして態勢を強化すること。有機農業が急成長しているお隣の韓国のように、「農村振興(有機農業や環境保全型農業の支援)」のための資金を投入すること。全国の学校給食に地域の有機農産物を利用するなどの政策の実施を求めました。NPO法人全国有機農業推進協議会は、有機農業推進法による有機農業総合支援対策のひとつとして普及啓発事業を2008年から受託しています。その一環として、有機農業ポータルサイト「ゆうぎひろがる」キャンペーンを実施・運営しています。
http://www.yuki-hirogaru.net/

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有機農業技術会議からは、民間稲作研究所理事長の稲葉光國さんが報告されました。最初に、今年の農林水産センサスで生産者の平均年齢は約66歳と発表されたことに関して、このままではあと10年で農業従事者が本当にいなくなる恐れがあると警告されました。その結果、食糧自給率が下がれば貧しいアジアの国々などから輸入せざるを得なくなり、他国の迷惑になることを訴えました。そのためにも、若手の後継者が育っている有機農業への転換を進めることが急務であると述べました。そのために有効な政策として、現在、概算要求が行われている「環境保全型農業直接支援対策」の導入が検討されていますが、農水省の案に対して長年の現場での経験から、有機農業を核とした環境保全型農業の更なる拡大のために具体的な代替案を提案されました。この件はとても重要なので、後で詳しくご紹介します。NPO法人有機農業技術会議は、有機農業技術の研究開発・体系化・普及と農業者の育成や有機農業推進団体支援事による新規参入の支援などを行っています。http://www.ofrc.net/

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日本有機農業研究会からは、國學院大學教授の久保田裕子さんが報告されました。久保田さんは、日本を含む世界各地でミツバチ達が大量死している現象(蜂群崩壊症候群:CCD)に触れて、ネオニコチノイド系農薬の安全性を再検討すべきではないかと訴えました。ちなみにフランスやドイツ、イタリアではネオニコチノイド系農薬の数種類が使用禁止になっていて、イギリスでも有機農業団体が使用禁止を訴えています。以下「ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議」が今年2月にまとめた「ネオニコチノイド系農薬の使用中止等を求める緊急提言」です。http://www.kokumin-kaigi.org/pdf/100219neonicotinoid.pdf

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最後に IFOAMジャパン副理事長の徳江倫明氏は、TPP対策には日本農業の体質強化が必要であることを、前回(第31回)の有機農業推進議員連盟の勉強会で報告した「オーガニック・マーケット調査(OMR)」報告書の結果から紹介しました。慣行農業よりも有機農業の方が新規就農者が多く、若い後継者も多いこと。慣行農業から有機農業に転換を検討している農家は全体の3割以上いること。また有機農家は「農地・水・環境向上対策」など環境に関する施策への関心や参加度も高く経営意識も高いことから日本の農業を支えるのは有機農業だといえること。だから有機農業への(財政的)支援は日本農業の体質強化に効果が高いことが今回の調査から客観的なデータとしても言えることなどを紹介しました。以下は「オーガニック・マーケット(OMR)調査報告書」のHPです。http://www.omr2009.com/

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【農水省生産局農業環境対策課】
農水省からは、有機農業推進法を担当する農業環境政策課の松尾課長、伊藤課長補佐、望月課長補佐や関連部門の職員が参加されました。松尾課長からは、まず平成23年度の有機農業関連で概算要求している事業に関して説明がありました。そして有機農業の関連団体からの提案などに対して以下のように答えました。TPPに関しては現在情報収集に努めており、来年6月頃を目処に対応を決める予定であること。第一次産業の「6次産業化法案」が衆院を通過したこともあり、地産地消の一環で学校給食への地域の有機農産物の利用が進むであろうこと。ネオニコチノイドに関しては、農薬取締法で定めた使用基準を守っている限り規制はできないこと。参加型認証制度(PGS)に関しては、有機JAS法(による認証制度がある)現状では産消提携でやれているのであれば認証は不要ではないか。「環境保全型農業直接支払」に関しては、平成23年度は提案している4つの条件で実施させていただきたい。松尾課長からの回答は以上のようなものでした。
「平成23年度予算概算要求の概要(生産局農業環境対策課)」http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/pdf/23pr.pdf

【有機農業を育てる環境保全型直接支払】
個人的には、今回の総会の最も重要なポイントは有機農業技術者会議の稲葉さんが有機農業関連団体を代表して提案された件だったのではないかと考えます。それは平成23年度から新たに実施される予定の「農地・水・環境保全向上対策」から「環境直接支払い」を独立させた戸別直接所得補償による支援策、「環境保全型農業直接支援対策」に関する具体的な修正の提言です。

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【農地・水・環境保全向上対策】
農水省は平成19年度(2007年)から、農業生産を環境保全を重視したものに転換していくために、地域ぐるみでの効果の高い「共同活動」と、農業者ぐるみでの「先進的な営農活動」を支援する「農地・水・環境保全向上対策」を実施してきました。この政策は、地域で水路の整備など地域での集団による共同活動を行うことで補助金の対象(1階部分)となり、更に農薬や化学肥料を50%ずつ減らす特別栽培などの環境に負荷の低い農業を行った場合に、追加の補助金が受けられる「2階建て」という仕組みでした。これは環境保全型農業を拡げるための日本版の「環境直接支払い」とも言える制度でした(以下は農水省の関連HP)。
http://www.maff.go.jp/j/nousin/kankyo/nouti_mizu/index.html

ただし、この仕組みには「有機農業の推進」にとってふたつの問題点がありました。①ひとつは、家族経営などで集団に属さずに有機農業に取り組んでいる戸別の有機農家が、最も環境への負荷低減に貢献しているにも関わらず支援の対象にならなかったという点です。②ふたつめは、農薬や化学肥料の使用を50%ずつ減らした特別栽培とほぼ使用しない有機農業への支援(補助金)が同じだということです。つまり、地域の共同活動に参加しない有機農家は補助金がもらえないし、参加しても減農薬の特別栽培と同じ金額しか補助金がもらえないということです。これらの点に関しては、民間稲作研究所が2006年2月に作成した「環境直接支払いに関する第3次提言」に詳しく紹介されています。http://inasaku.or.tv/kenkyujo/seisaku_teigen/seisaku_teigen_3.pdf

ここが有機農業が15年間連続で成長しているEUの制度との大きな違いです。EUの農業環境政策では、環境直接支払いにより環境に優しい有機農業により手厚い補助金を支給するという傾斜配分を導入することで、有機農業への転換を促す制度設計になっています。この影響もあって、EUでは有機農業が全農地の平均で約4%(2008年)を超えるまでになっています(※記事の後半でEUの状況を詳しく紹介します)。このことを逆に言えば、日本では特別栽培でも有機農業と同額の補助金がもらえるために、特別栽培からより高い技術や労力を求められる有機農業に転換することにはつながらず、結果的に農家が減農薬の特別栽培に留まることにつながった側面もあるということなります。もちろん、特別栽培などの環境保全型農業が拡がることは重要なことですが、日本では環境への貢献の度合いに応じた支援になっていないかったことが、有機農業への転換が進まない一因になってきたのではないかと考えられます。(参考資料:「有機農業に対する(EU・アメリカ)政府の取組姿勢」※食と農の総合情報センター ルーラル電子図書館)
http://lib.ruralnet.or.jp/libnews/nishio/nishio024.htm

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【「環境保全型農業直接支援」制度】
これまで「環境直接支払い」の導入については、今年の2月に全有協が作成した『有機農業からの政策提言』の「戸別所得補償の抜本的見直しを求める」項目の中で、有機農業・環境保全型農業への直接支払いを導入し、日本の農業全体をこの方向に変えていくことを求めていました。
http://www.zenyukyo.or.jp/assets/files/zenyukyo_teigen_100222.pdf

そして、平成23年度からの導入が検討されているのが、「農地・水・環境向上対策」から受給条件だった集団要件(共同活動)を外すことで、戸別で営農する有機農家も支援の対象となる「環境保全型農業直接支援」対策です。共同活動が必須条件でなくなったことで、これまで支援の対象となっていなかった単独で有機農業に取り組む生産者も支援(補助金)の対象になり、①の問題点が解消されます。その意味では、この点は歓迎すべき大きな前進だと考えます。今回この政策が農水省から提案されるに至ったのは、これまでの有機農業セクターの政策提言活動と、それを受け止めてご努力いただいた有機農業推進議員連盟のご支援があってのことだったと思います。昨年12月にも、有機農業の現場からは評判のよかった「有機農業モデルタウン事業」が事業仕分けで廃止された際にも、議連の皆様によるご支援で、別の形にはなりましたが有機農業への支援策が継続されました(以下は「事業仕分けと有機農業モデルタウン事業」での全有協からの提言)。
http://organic.no-blog.jp/weblog/2009/12/post_b9fc.html

でも、残念ながらこれが「大きな一歩」の前進ではなく、「半歩」の前進でしかなかったことに気付くのにはあまり時間はかかりませんでした。それは今回の施策に②で紹介した最も環境への負荷が小さい有機農業への傾斜配分が採用されていないことがわかったからです。つまり、今回の「環境保全型農業直接支払」制度でも「農地・水・環境保全向上対策」と変わらず、農薬や化学肥料の使用を50%ずつ減らした特別栽培と、ほぼ使用しない有機農業への補助金の金額が同じままなのです。これに加えて3つめの問題点は、③支援の対象となる取り組みが、有機農業や環境保全型農業として多様に存在する取り組みの中から以下の4つの条件だけしか対象にならないという点です。この点に関しては、有機農業関係者だけではなく、特別栽培に取り組む関係者からも「他にも環境保全型農業としての取り組みの手法はたくさんあるのになんでこの4つしか対象にならないのか?」という疑問の声があがっています。以下に該当する内容を抜粋して載せます(「平成23年度予算概算要求の概要」P1ご参照)。
http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/pdf/23pr.pdf

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【環境保全型農業直接支援対策】
【[所要額]4,807(0)百万円】

<対策のポイント>地球温暖化防止や生物多様性保全に効果の高い営農活動に取り組む農業者に対して直接支援します。
<背景/課題>
・環境保全型農業については、新たな食料・農業・農村基本計画に基づき、地球温暖化防止や生物多様性保全に効果の高い営農活動の普及拡大を図っていくことが必要です。
・そのためには、現行の農地・水・環境保全向上対策における集落ぐるみでの共同活動が行われている地域かどうかにかかわらず、環境保全型農業の取組に対して幅広く支援を行っていくことが必要です。

<政策目標>
地球温暖化防止等に効果の高い営農活動の環境保全効果:約49 億円
<主な内容>1.環境保全型農業に取り組む農業者等に対する直接的な支援
(1)農業者等が、化学肥料・化学合成農薬を原則5割以上低減した上で、地球温暖化防止や生物多様性保全に効果の高い営農活動に取り組む場合、取組面積に応じた支援(国の支援額:4,000円/10a)を実施します。※県や市町の支援額(同額)を合わせると8,000円/10a

<具体的な営農活動>
・カバークロップの作付け
・リビンングマルチ、草生栽培の実施
・冬期湛水管理(※ふゆみずたんぼ)
・有機農業の取り組み
※有機農業推進法で定義された栽培方法であれば有機JAS認証を受けなくても支援の対象
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【有機農業関連団体からの提言】
今回、
有機農業関連団体は、上記の「環境保全型直接支払」に対して議連の議員さんたちと農水省の担当者に『「環境保全型直接支払」に関する提言』を作成して手渡しました。そのポイントは、生産者が目指すべき方向を明確にするために、支援対象を以下の4つの取り組みに区分しています。「特別栽培への支援(※今回特栽だけへの支援がなくなる提案に対して当面は継続)」「特別栽培に加えて地球温暖化防止、生物多様性保全に効果の高い営農活動(※4つの条件が提示)」「有機農業への支援」「有機農業に加えて地球温暖化防止、生物多様性保全に効果の高い営農活動」。そしてこれらへの支援額に差を付けることを提案し、より環境保全度の高い取り組みにより手厚い補助金の案を提示しています。そして追加の取り組みについては、「4つの条件」だけに限らず、各地で実施されている複数の取り組みも支援の対象とすることを提案しています。この提言は、有機農業を核とした環境保全型農業の拡大を願うものです。以下に提言の中で該当する部分を掲載します。提言書の詳しい内容以下の通りです。「環境保全型直接支払」に関する提言

【提 言】「環境保全型直接支払」に関する提言
【提出先】農林水産大臣 鹿野道彦殿
【提出団体】全国有機農業推進協議会、有機農業技術会議、民間稲作研究所、NPO法人田んぼ、ラムネット日本水田部、CBD市民ネット水田生物多様性作業部会、里山・谷津田の自然を守る会
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<主な内容>
1.化学肥料・農薬を原則5割以上低減する農業者 支援金額:3,000円/10a
2.化学肥料・農薬を原則5割以上低減する農業者等が行う、地球温暖化防止、自然の循環機能を活かした省資源農業、生物多様性保全に効果の高い営農活動。支援金額:4,000円/10a

<具体的な営農活動>
・麦など冬期間の栽培作物の導入及びなたね・くず麦・レンゲ・カラスノエンドウ・スズメノテッポウなど在来種や帰化種による緑肥栽培を行なった場合
・ 畦畔・農道への除草剤散布を中止し、刈り払いを実施するとともに、農薬・化学肥料半減から環境への負荷の大きい農薬の使用を中止し、耕種的防除に切り替えた場合
・植物の力で雑草や病害虫を抑える(大豆栽培におけるリビングマルチや果樹栽培における草生栽培等)農法や自然循環機能を活かし省資源農業を導入した場合
・ 畦畔・農道への除草剤散布を中止し、刈り払いを実施するとともに、魚道や水田内ビオトープ(生きもの避難プール)を設置した場合
・ 畦畔・農道への除草剤散布を中止し、刈り払いを実施するとともに、冬期湛水管理(ふゆみずたんぼ)又は早期湛水管理を行って生きものや環境を育む営農活動を行った場合
・ 畦畔・農道への除草剤散布を中止し、刈り払いを実施するとともに、生き物調査を実施した場合
以上の内、1つ以上を実施した農業者

3.地域の資源を活用し、化学肥料・農薬を使用しない有機農業を実施している農業者への支援 支援金額:6,000円/10a
4.有機農業者が行う、地球温暖化防止、自然の循環機能を活かした省資源農業、生物多様性保全に効果の高い営農活動。支援金額:8,000円/10a

<具体的な営農活動>
・イネ-麦-大豆の2年3作や麦-大豆の輪作等自然の循環機能を活かした省資源農法を実施した場合
・ 畦畔・農道の刈り払いを実施すると共に水田内ビオトープ(生き物避難プール)や魚道を設置した場合
・ 畦畔・農道の刈り払いを実施するとともに、早期湛水、冬期湛水などで生きものや環境を育む農業を実施した場合
・ 畦畔・農道の刈り払いを実施するとともに、生き物調査を実施した場合
以上の内、1つ以上を実施した農業者
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【岐路に立つ日本の有機農業】
有機農業推進法は、1970年代に「提携運動」から始まった日本の有機農業の存在を30年近く認めてこなかった農水省が、「国や自治体などの行政が有機農業を推進する責任を負う」ことを法律で決めたという意味においては画期的な法案だと思います。ただし、その予算規模は有機農業やオーガニック市場が15年以上も右肩上がりの成長を続けているEUなどに比べると格段に小さく十分とはいえません(上記グラフは1985年から2008年までのEUの有機農地:現在820万ha。出典:FiBL&IFOAM『世界の有機農業-統計と傾向2010』)。11月に横浜で開催されたAPECをきっかけに、TPP等のアメリカなど農業大国との例外なしで関税を撤廃する貿易協定への参加が検討されることになりました。その意味でも、日本の農業を維持するために消費者に支持される環境保全型農業や有機農業を支援する政策は不可欠だと考えます。特にEU型の「環境直接支払い」は、有機農業に対する追加的コストや逸失利益の補償であるため、WTOの「緑の政策」に該当するので日本でも導入が可能です。

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【EUの「環境直接支払い」制度】上記の地図はEU各国で有機農業が全農地に占める割合が示されています。欧州では4割近くが有機畜産のための牧草地等と言われていますが、平均で4.3%に達しています。色の濃いスウェーデン、スイスやオーストリアは10%以上です。ちなみに日本の有機農業の農地は、消費者と直接提携していることなどから有機認証を取らない農家が一定程度いることもあり、全農地の0.18%に留まっています。日本とEUの違いは、最も環境への負荷が低い有機農業に単独で取り組む生産者への戸別直接所得補償による支援策「環境直接支払い」制度が導入さていなかった点でした(もちろん、オーガニック食品市場が2兆6千万円を超える規模に拡大している点も)。

EUでは1992年の「農業環境政策(EEC/2078/92)」という政策によって1994年から環境直接支払いを実施してきました。この施策では有機農業に転換しようとする生産者や更に継続しようとする者に補助金を支給しています。その理由は、有機農業は環境汚染を軽減し、生物多様性の向上、農村景観の保全などの重要な便益(多面的機能)を社会に提供しているからです。でも生産者の多くはこのような社会的便益の対価を受け取っていません。そこで慣行農業に比べて収穫量の低い有機農業に転換したり、実施することによって生じた収益減を補償し、社会的便益に対する対価を支給するという考えです。この規則は1999年に条件不利地域対策と一本化された農村振興政策(EEC/1257/1999)となって2000年から農村振興の一環として支援されています。

ヨーロッパでは、2001年にはこの規則に基づいて有機農業に対してEU全体で総額5億ユーロ(約650億円)が支給されました。この施策によって、慣行農業から有機農業に転換することで生じる収穫量が減るリスクや手間が増えることでかさむコスト(および有機認証料の負担)などを一定程度カバーしました。これが有機農業への転換を大きく後押ししたことも、EUで有機農業が15年間連続で拡大し、全農地の平均で約4%を超えるまでになった要因のひとつです。
http://lib.ruralnet.or.jp/libnews/nishio/nishio024.htm

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【韓国の親環境農業政策】
また、ヨーロッパだけでなくお隣の韓国でもこの約10年間で有機農業が急速に発展し、オーガニック食品市場も成長しています。要因のひとつに1999年に導入された「親環境農業法」による有機農業や環境保全型農業に対する環境直接支払い制度があります。EUの農業環境政策に近い環境への貢献度が高いほど手厚い補助金が生産者に直接支払われる制度です(参考資料:青山浩子氏「韓国の有機農業の現状」)。
http://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/kaigai/0611/kaigai1.html

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【地方の環境直接支払い制度】
日本では、農業環境政策による環境直接支払い制度の導入は地方が先行しました。福岡では、早くから「農と自然研究所」の宇根豊さんらによって「田んぼの生き物調査」が行われてきました。その福岡県では、2005~2007年の3年間にわたって「田んぼの生きものを指標とする環境支払い」を導入するための調査事業「県民と育む『農の恵み』モデル事業」が行われました。2008年からは環境保全型農業に対する直接支払制度が導入されています(食と農の総合情報センター)。
http://lib.ruralnet.or.jp/libnews/nishio/nishio027.htm

【日本の有機農業が広がる可能性】
今回の有機農業推進議員連盟の総会で有機農業関連団体から提案されたようないくつかのポイントで、来年の導入が検討されている「環境保全型農業直接支払」制度が現場の声を反映して改善されて導入されれば、この間なかなか広がらなかった有機農業が拡大する可能性が出てきます!そしてその対象は、有機JAS認証を受けた農地だけでなく有機農業推進法の農地も対象となることから「提携運動」に取り組む農家も支援の対象となり、各地で増えている半農半X的に有機農業を始めている若手の新規参入者を支援することにもつながります。これに加えて、できることなら有機農業やオーガニック食品の健康や環境への貢献度を消費者に広報し、普及啓発する活動を行政と民間の双方でこれまで以上に展開していくことができれば、オーガニック食品市場が拡大することで有機農業も成長する流れができてくるのではないかと考えています(以下は神戸で開催された「産消提携国際シンポジウム」報告)。
http://organic.no-blog.jp/weblog/2010/03/post_589d.html

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【有機農業推進議員連盟の歴史】
有機農業に関する議員連盟としては、1987年に自民党の中に設立された「有機農業研究議員連盟」が存在しました。当時はまだ有機農業に関する法制度や表示規制もない時代です。そして1989年に農水省に有機農業対策室が設置されました。当時の議連には衆参両院から177人もの議員が参加していたそうです。「有機農業研究議員連盟」はその後、「有機農業推進議員連盟」と名称が変更されましたが、政界再編などで活動が中止になっていました。現在の議連は2004年11月にツルネン議員が中心となって改めて設立されました。

新しい有機農業推進議員連盟の初代会長は、自民党の大物農水族だった谷津義男元農水大臣でした。議連は当初から超党派でスタートしました。現在の会長は、設立当時からのメンバーで理事も務めていた民主党の元農水大臣、山田正彦議員です。山田元農水大臣は、農業界全体を震撼させている「TPPを慎重に考える会」の会長として、本当に多忙な中を今回の総会にも駆けつけて下さいました。議連の司会は民主党のツルネン・マルテイ参議院議員が務めました。ツルネン議員は、設立当時から議連の事務局長を務めています(写真は2005年の議連による民間稲作研究所(栃木県)視察の様子)

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有機農業推進議員連盟(会長:山田正彦元農水大臣)は、超党派で現在166名の議員がメンバーとして加盟しています。これまで32回におよぶ勉強会や国内外の現地視察を実施してきました。勉強会の主なテーマは、これまでに有機農業を発展させてきた先進国の政策を学ぶ「ドイツ、フランスにおける農業環境政策と有機農業支援の現状」、「韓国の親環境農業政策の現状」や2005年にはその日本における適用である「『有機農業推進法試案』について」などについて議論してきました。そして2006年12月には有機農業団体との協力の下、議員立法によって有機農業界の長年の悲願でもあった「有機農業推進法」を成立させました(以下はツルネン議員による議連のこれまでの活動概要報告)。http://homepage2.nifty.com/yugatsuru/yuuki/yuuki1.html

【有機農業推進法】この法律は、これまで有機農業に長年関わってきた全国有機農業団体協議会(全有協の前身)の参加団体や日本有機農業学会、IFOAMジャパンなどの関係者が、有機農業推進議員連盟に所属する超党派の国会議員と一緒に作った現場の声を反映したボトムアップ型の法律です。1998年にやはり議員立法で成立した「NPO法案(特定非営利活動促進法)」と同じように、有志の議員(議連)と長年の実践を通じて現場をよく知る「NPOやNGOなどの“市民社会”組織(CSO)」が協力することによって成立した希少な法案です。http://organic.no-blog.jp/weblog/2009/07/4_aa9d.html

※有機農業推進法は「国、地方公共団体=都道府県・市町村が有機農業を推進する責任を負う」という画期的な法律です。推進法はその対象を有機JAS法に基づく取り組みに限定していません。化学肥料や農薬を使用しない、遺伝子組換え技術を利用しないなど農業生産に由来する環境負荷の低減や自然循環機能の増進、消費者が有機農産物を入手しやすい環境づくりや消費者が有機農業を理解し有機農業者と消費者間の連携の促進を図ることなどを定めています。そして、2011年までに全ての各都道府県で市町村において50%の地域で有機農業の推進計画と推進体制を持つこと。また国民の50%が有機農業の意味や意義を理解するように普及・啓発活動を展開することを定めています(以下は「有機農業の推進に関する法律」全文)。http://homepage2.nifty.com/yugatsuru/yuuki/yuuki2.html

文責:郡山昌也

農産畜産Blog

【01 農産アンテナ】

2010-12-29

発展を続ける韓国の有機農業とオーガニック食品市場

昨年の11月にIFOAMの国際会議に参加するため韓国を訪問しました。その際に、この約10年間で有機農業が急速に発展し、オーガニック市場も成長していることを知りました。1998年に起きたアジア諸国の通貨危機の波に巻き込まれた韓国は、一時「IMF(国際通貨基金)」による支援まで受けるほどの甚大なダメージを受けたはずなのに、そんなことがまるでなかったかのような現在の有機農業とオーガニック市場の発展ぶりには驚くばかりです。 (郡山昌也)

有機農業が躍進する韓国
その理由のひとつに1999年に導入された「親環境農業法」による有機農業や環境保全型農業に対する「環境直接支払い」制度の成果があります。ヨーロッパの農業環境政策に近い、環境への貢献度が高いほど手厚い補助金が、所得保障として生産者に直接支払われる制度です。もうひとつの理由は、有機農産物やオーガニック食品の有機認証制度(親環境農業認証制度)が2001年に導入されたことです。国が認定した有機認証団体が検査・認証を行い、オーガニック食品であることを示す国の認証マークができて、普及啓発が行われたことで消費者の信頼が確保されました。

「親環境農産物」認証制度
写真のパッケージについているのが無農薬農産物であることを表す認証マークです。下の帯が緑色だと有機農産物のマークになります。韓国では、政府がこのように有機認証制度や環境直接支払い制度などの導入を通じて政策的に有機農業とオーガニック食品市場の発展を支援してきました。一方で民間の有機農業運動や、オーガニック食品を積極的に購入しようという生協などによる消費者運動も盛んのようです。

その結果、韓国は有機農産物と環境保全型農産物を含む「親環境農産物(※日本の特別栽培農産物を含む)」市場を著しく発展させています。2006年の農産物全体に占める親環境農産物の割合は6.2%で、有機農産物の割合は転換期間中もいれるとすでに全農地の約1%近くにまで増えているそうです(※日本は0.18%です)。その勢いを表すように、韓国では来年、県を挙げて誘致した世界最大の有機農業の祭典「IFOAMオーガニック世界会議(OWC)2011」をアジアで初めて開催します(OWC2011の公式HP:英語)。http://www.kowc2011.org/eng/index.asp

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環境支払いを導入した元農林部長官
昨年、韓国で開催されたIFOAM「東アジア・オーガニック会議」に参加した際に、尚志大学学長で「親環境農業政策」を導入した当時の農林部長官だった(1998年3月~2000年9月)「金成勳(キム・ソンフン)氏」と会談する機会に恵まれました。金氏は、1999年に「親環境農業政策」による環境直接支払い制度を、既得権益の抵抗を押して導入した当時の農林部長官です。この政策の影響で、韓国の有機農業と環境保全型農業はこの11年間で急速に発展したと言われています。

どういう経緯でこの政策が導入されたのかと聞くと、当時は韓国でもアトピーの赤ちゃんや子どもが増えていたといいます。そのこともあり、当時の金大中(キム・デジュン)大統領に「国民に食べさせる安全な食べ物がないじゃないか!」と指摘されたことから、有機野菜やオーガニック食品の生産につながる有機農業に対して厚い補助金を支給とすることで、慣行農業からリスクとコストの高い有機農業への転換を促す「親環境農業政策」を導入したと教えてくれました。現在、この政策による環境直接支払い(親環境農業支払い)制度は3年間ですが、慣行から有機農業への転換には時間がかかるから支払い期間を延長するべきだとも話されていました。

金成勳氏は、生産者を支援するだけでなく全国にある農協の店約350店舗に「親環境農産物コーナー」を設置するなど販路整備のための農産物流通改革も行いました。また消費者に対して有機農業やオーガニック食品のよさをプロモート(普及啓発)する取り組みも実施したといいます。個人的にはこれがとても重要な政策ではないかと思いました。消費者による有機野菜やオーガニック食品への健全な需要が増えなければ有機農業は決して広がらないからです。

1993年の日韓有機農家・大交流会
それにしても、韓国の有機農業の状況を知るにつけ、民間の有機農業セクターだけでなく、韓国政府や自治体による有機農業やオーガニック市場を支援しようという積極的な姿勢を感じて、とても羨ましくなりました。というのも、僕が初めて韓国を訪れたのは1993年でした。日本で有機農業や環境保全型農業に取り組む約300人の生産者たちと、韓国の有機農業関係者との一大交流イベントに参加するために行きました。

これは当時、らでぃっしゅぼーや、大地を守る会や生活クラブ生協など日本の有機農業セクターが共同で取り組んだ、環境に優しい第一次産業をアピールするキャンペーン「DEVANDA(デバンダ)」運動の一環でした。ちなみに「DEVANDA」とは「環境を大切にし、いきいきとした農林水産業を実現するために行動するネットワーク(Do it Eco-Vital Action Network for DynamicAgri-native)」のことです。その頃は、日本の有機農業運動の方が韓国の有機農業運動よりもだいぶ進んでいたはずでした。ところが17年後の現在、状況はすっかり逆転してしまっているようです。今度は日本が韓国から学ぶ番なのかもしれないと感じた韓国訪問でした。

2009 韓国東アジアオーガニック会議 119

後日談 参加した会議は2009年11月に韓国のソウルで開催された「東アジア・オーガニック会議2009」でした。主催は「第17回IFOAMオーガニック世界会議(OWC2011)」組織委員会です。メンバーには、京幾道や南楊州、農村開発機構(RDA)、韓国の主な有機農業関係団体で構成される「韓国持続的農業団体連盟(KSFA)」などが参加しています。会議のテーマは、「アジアと世界の有機農業およびオーガニック市場トレンド」「有機農業と地球温暖化」「有機種子と有機農畜産」「オーガニックコットン・コスメ・ワイン」などでした。
http://organic.no-blog.jp/weblog/2010/10/in_57a1.html

IFOAM とは…IFOAM(国際有機農業運動連盟):世界116カ国に約800団体のメンバーを擁する国際NGO。1972年から有機農業の普及やオーガニック食品の信頼性を確立するために有機認証制度などを推進してきた。らでぃっしゅぼーやも1997年からの会員。 

※IFOAM世界理事としても活躍中!Radixの会スタッフ、郡山昌也の活動は「オーガニック・ブログ」 で。国際会議の様子も詳しくレポートされていますので、あわせてご覧ください。http://organic.no-blog.jp/

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