農産畜産Blog

【01 農産活動報告】

2009-10-26

柑橘勉強会in水俣 JGAP講習報告

柑橘勉強会in熊本の午後の部で、JGAP審査員の資格を有している肥薩自然農業グループの丸山博光さんよりGAP(ギャップ)に関する基本的なお話をいただきました。 (GAP:Good Agricultural Practice =  農業生産工程管理:良い農業のやり方)

なお、柑橘勉強会in熊本の詳細報告は、下記の記事をご参照ください。
2009柑橘勉強会in水俣


丸山さんは、もともと肥料やガスなどの販売をしていましたが、このご時世もあり3年前に2町3反の畑を購入し肥薩自然農業グループの一員となって農業生産を始めています。
早生柑橘がほとんどで、デコポン(不知火)が少し、極早生、グレープフルーツ、
タマネギも4反ほど作付けされています。

それでは丸山さんのGAP講義のお話からの要約です。

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IMG_5200(講義中の丸山さん)

GAPとは『良い農業をしましょうね』ということです。
このGAPの頭に「J」がついたりします。
JGAPとは、日本(Japan)のGAPのことです。
(JGAPは「適切で、効率的な農場管理」を実現するための手法)

鹿児島県の普及所にGAPを広げたいのでご協力お願いしますと話をしにいったら、
「うちはKGAPをしているのでJGAPはいらないよ」と言われました。
KGAPの「K」とは鹿児島の頭文字の「K」のことですね。
このように日本には地域や団体ごとに20~30の独自のGAPがあります。

いまなぜGAPなのか?
国内でより安全な農産物の生産と出荷が求められているのですね。 
つまりGAPを通じて
国内農業の体質強化をすすめること。
JAS有機と違って、GAPの場合は慣行栽培でも有機栽培でもシステムの中で農業をしましょう、システムをつみかさねて農業をしましょうということなので、より幅広く応用・活用ができます。
GAPには
農薬を基準通りに使用しているかどうか、完熟堆肥を使用しているかどうか、作業している生産者の安全性を考慮しているかどうかなどのチェック項目も入っています。
(安全な農産物の生産、環境に配慮した持続的的な農業、労働安全の面でもチェックがはいります)

IMG_5213 (128項目のチェック項目表)

JGAPには128項目のチェック項目があります。
これがチェック項目表です。
チェック表は穀物、青果物などの品目ごとにわかれています。
(最近、日本緑茶に関するJGAPの基準ができました)
JGAP審査員はこの128項目を4時間かけてチェックします。

IMG_5219(日本緑茶のJGAP基準の表紙)

JGAP協会に申請してGAPを取得するには5~6万ぐらい、旅費を加味すると
10万円以上かかります。
そのためJGAP協会からJGAP基準(チェック表)を取り寄せて、まずは自分で
確認してみるのもいいと思います。

基礎GAPというものを農林水産省がやっています。
農林水産省も基礎GAPからJGAPの方にしましょうねという流れになりつつあります。 (農林水産省 → 農業生産工程管理(GAP)に関する情報

冒頭にお伝えしたように日本には地域ごとのGAPがあります。
いずれも農産物の安全に関する適切な農場管理の仕方です。
JGAPで解決できる農業生産現場の課題には次のようなことがあげられます。
  1.安全な農産物の生産と出荷
  2.環境に配慮した持続的な農業
  3.農業生産者の労働安全と福祉の確保
  4.信頼できる販売管理体制の実現
つまり、
生産者と消費者が信頼関係を形作る枠組みです。

GAPの究極の目的は、「つくる人、食べる人、農地と環境、利潤との間に矛盾のないかたちで持続的な農業生産を確立するための一つの手法」になることです。

種や苗の安全性についてもGAPでは記録することが多いです。
記録ができないと安全性が担保できません。
とにかくGAPでは毎日記録を取りなさいということです。
記録はすべて取ってくださいね。

IMG_5212 (さまざまな資料をつかって説明する丸山さん)

ベルリンの壁が崩壊して西欧に東欧からものすごい量の農産物が入るようになりました。それがきっかけになりがヨーロッパでGAPがはじまりました。

西欧と東欧は地続きなので20tトラックでどんどん安い農産物が入ってきす。
ドイツ、フランス、イギリスの大規模な小売店が、大量に輸入される農産物の
リスクがどこにあるのか、そのリスクをひとつひとつ排除していく方法を検討しました。そして最初のユレーップGAP(EUREPGAP:欧州小売業組合適正農業規範)ができました。
1997年にはじまったユーレップGAP(※現在はグローバルGAPに名称変更)、いまでは約70カ国で50000以上の農場がGAPを取得しています。

いまではJGAPをはじめ、
KGAP(韓国)、CGAP(中国)などもあります。
また農業だけでなく水産業でもGAPがあり、チリが鮭で取得しています。

日本ではじめてGAPを導入したのは片山りんご園さんです。
ヨーロッパにリンゴを販売していたのですが、販売先からユーレップGAPを取得してくれといわれたそうです。
当時、日本に検査員がいなくてニュージーランドの検査員を招いて取得しました。(初年度に300万円の交通費がかかったそうです)
その後、皆さんもご存知の千葉の和郷園さんもGAPを取得されています。

IMG_5224

JGAPの審査は早くて6ヶ月で認証されます。
なぜ6ヶ月かというと必要な書類として過去6ヶ月の記録がなければいかないからです。また審査は一年に一回受けなくてはならなりません。
いまでは団体認証として団体一括で認証する方向性になりつつあります。

IMG_5220(雑誌「農業経営者」のGAP特集を紹介

128項目のチェックリストを購入していただき、現場で活用していただくのが一番簡単なのでぜひ活用してみてください。

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無題
参考までにJGAP協会のWebと3分でわかるGAPをご紹介します。
わかりやすくまとまっているのでぜひご参照してください。
JGAP協会
新3分でわかるGAP


(Radix事務局 成田)


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