農産畜産Blog

【01 農産活動報告】

2009-09-30

高知里山の挑戦と広がりに期待! 夢産地さとやま開発公社訪問記後藤和明

題4回畜産合同会議で講師をしていただいた蔦谷栄一氏(農林中金総合研究所特別理事)ブログ参照http://www.radix-jp.org/honbu/2009/08/000647.htmlの同行で高知市土佐山地区の取り組みを秋の連休に視察してきました。

高知市内から車で30分、急峻な山林が多く、棚田と小さな畑が点在している長閑な山間。過疎化、高齢化、山林の荒廃など全国共通の問題をかかえるムラです。今回の視察目的は、中山間地の実情と小さくとも大切なムラの可能性を探りに行きました。

土佐山地区(旧土佐山村)は人口約1150人。510世帯が暮らしています。一世帯あたり2,2人、高齢者の一人暮らしが多いことが伺われます。その内販売農家360人、田56ha,畑32ha.から平成16年報告では4,5億円の農業産出額があったとのこと。単純計算では反当り51万円、一人当たり125万です。この金額では農業経営は不可能です。主要品目は米、しょうが、ししとう、みょうが、なす、ゆずなどです。

そんな中、平成4年に有機の里として公益法人、農作物製造・販売「夢産地さとやま開発公社」を設立。行政が主体となり、ムラの産業を継続する取り組みを少し紹介します。

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名水100選に選ばれた鏡川源流の公社では、農業を後方支援する組織です。

標高300メートルの山を切り開いたところに、地元の大豆とそばの栽培。やはり地の品種が病害虫にも強く味もいいそうです。豆腐や味噌そして蕎麦は、ムラの地域活性と産地交流には大事な作物です。

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そばの畑で蔦谷夫妻を中心に、左から藤村次長。創業からの前事務局長山本さん、右が土佐ジロー飼育も実践する大崎理事です。地元大豆栽培。

山間では竹やぶの放棄が年々増加しています。ここでは、珍しい四角い竹の子が珍重され、山の管理も行っています。さらに驚いたことに春ではなく秋に採れる竹の子です。鹿児島の一部とここ土佐山しか秋の竹の子はないそうです。切り口はほんとうに四角く採りたては柔らかく美味な一品でした。市場でも高い評価を頂き、正月まで楽しめる加工四方竹を開発中でした。これは限定商品として話題を呼ぶと確信した山の恵みです。

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秋収穫の貴重な四方竹の断面と良く管理された四角い竹(100%有機肥料)

さらにパプリカやインゲン、さといも、梅など新たな取り組みが着実に広がっています。有機認証も取得、その為の地道な努力として堆肥りセンターも平成4年に建設。全国に広がるBM技術(バクテリア・ミネラル・ウォーターを活用した技術)を取り入れ良質で低価格の堆肥が製造されていました。畜産厩肥は少ないこともあり、地域の生ごみも取り入れた循環的なリサイクルが構築されていました。

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蔦谷夫妻に説明する大崎理事。平成15年からBMMプラント導入。

小さなムラの中に、

①有機栽培を可能にするBM技術の堆肥センターと情報収集の仕組み

②生協や市内の売り先、地元の直売場など多角的な販売先を確保

③貴重な四方竹や土佐ジロー卵他オリジナル限定商品を取り入れている

④有畜複合+森の恵み(竹の子他)を合わせた経営をまず行政が率先し、地元が同じ取り組みをできる仕組みを開発公社が積極的に指導している。

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のびのび育つ土佐ジロー、卵1個90円の価値がる。彼岸花がきれい棚田風景。

さらに、ムラが取り組んだ宿「オーベルジュ土佐山」はムラそのもの空間を裸で表現した宿を演出。先祖が愛した川や棚田、飾り気のない空や風、地元食材を堂々と取り入れた宿は多くのリピーターにより、じゃらん 口コミ 中四国地区NO1になっているそうです。「何も足さない。何もひかない。」のセオリーは山間にはピッタリなのかもしれません。

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宿での四方竹他野菜料理。地元食材での夕食、年間稼働率80%の秘訣があります。

全国の中山間地帯では、「限界集落」という失礼な標語に翻弄されています。宮崎県知事はイキイキ集落と命名した県も出てきていますが、今回の視察で感じたことは地元行政の支援を活用すれば十分生活できる山間の有畜複合経営は可能だと思ったのです。狭い田畑での収入を目論むと、①田んぼ50万円②露地50万円、ハウス300万円③竹の子他80万円④土佐ジロー卵200 概算680万円プラスアルファーの皮算用は土佐山では可能です。市の協力と地元協力を取り付ければ新規夫婦も山での豊かな農業に取り組めるはずです。その為には、行政と共に独自性を持ったムラ経営のグランドデザインが必須になるのです。もっと現実的な就農は60歳以上の定年退職者は蓄えもありより現実的です。何千とある限界集落をムラムラできる取り組みに変える若モノが日本にはたくさんいるはず。元気は確かにムラにありました。

追伸:4年ぶりの愛媛県無茶々園訪問。極早生みかん今年は小玉傾向ですが、着色が早く味ものっています。柑橘ベテラン担当者加川氏の仕入れと販売の腕の見せどころです。今年のみかんが楽しみです。

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・極早生みかん 一週間早いそうです。みかん担当加川氏、たくさんみかん売ってくれ。


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