農産畜産Blog

【01 農産活動報告】

2009-06-07

福広塾 “春”編 開催報告【座学編】

福広塾”春編”  【堆肥編】に続いて、今回は【座学編】をお届けします。

IMG_3357IMG_3362 福広さんの座学の様子 

************** 【座学編】 *************

(座学前にバーナーをつかった火炎除草機についての説明)

 IMG_3350
(福広さん)
灯油が燃料となっていて、バーナー部の加熱用にカセットコンロのガスボンベを使用しています。
同様の
バーナーはいろいろなメーカーから出ているんですが、なるべく火力が強いタイプを選んでいます。
予熱が大変なので、これはガスボンベ付きのタイプです。

灯油タンクをまず加圧します。
そしてライターなどで着火します。
ガスでしばらく予熱をしてから灯油に切り替えます。
そして草を焼いていきます。

IMG_3355 

(下は実際に火炎除草機を使った実演動画です

値段はインターネットで2万円ぐらいで購入しました。
(※定価は3~4万円ぐらいするそうです)


(質問)
除草対策で注意している点は?

(福広さん)
草の多いところは、不可能と言えるぐらい難しいです。
草の少ないところは、草を生やさないよう種が落ちる前に引っこ抜くことです。カボチャからこっちの畑は草の多い畑で半分あきらめています。
草が多い圃場では、なるべく背の高い野菜をつくるようにしています。
草の少ない圃場には、ほうれん草や
青梗菜などを栽培します。
小松菜は生育が早いので、種を蒔いて草と競争して負けないぐらいになります。そして収穫も早いので、草の種が落ちる前にだいたい収穫できます。
ほうれん草と青梗菜は間に合いません。ハコベとか生育の早い雑草は種が落ちますから、ほうれん草の場合は途中で必ず除草に入ります。
その労働時間が大変なので、ほうれん草はなるべく草の少ない畑で栽培します。小松菜と青梗菜は基本的にネットをかけるため、草取りができませんのでなるべく草が少ない圃場で栽培します。

草が少ないところではとにかく一生懸命草取りをすること。
草が多いところは一生懸命草取りをして、5年~10年後に草の少ない畑にしてください。それが無理ならあきらめてください。
それぐらいのスパンで考えないと難しい。
1~2年では難しいです。

畑でなにも作らないときには、草が少し芽が出たら、早め早めに草の種が落ちないうちに耕していきます。
そして草を少なくしていくようにしています。
あまり鋤いたり、畑をはだかにすると地力を落とすので良くないという方もいますが、うちは作業性を優先しています。

火炎除草機を使うときは、草が多いところで葉ものを作りたいときには、肥料をふって畝たてして準備してから、草をいったん生やします。
タイミング的として本葉2~3枚の時では早すぎるんです。
バーナーで焼いても後で出てきますから・・。
本葉で4~5枚になるのを待った方がよい感じですね。
あまり大きくすると草が太くなると焼く時間が長くなります。
それの関係もあるんですね。
これで50mを除草処理するのに約30分ぐらいかかります。
草を生やしすぎると何時間もかかるようになります。
時期的に仕事時間がとれるかどうか。
あとは夏に肥料をふって畝たてして透明なビニールをかけて、夏の太陽熱をつかって草の種を枯らして、秋の種を蒔く時期にビニールをはいで播種するんです。それでも草は生えないです。
倉渕でやっている方法ですね。夏しかできないです。
気温の低い時は、バーナーなどの方法となります。

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(質問)
焼き加減はどうですか?

(福広さん)
草が小さいほど早いです。
双葉の時には瞬時に焼けますが、だんだん草が大きくなって肉厚になってくるとゆっくりバーナーを動かさないと枯れないです。
草の種類によっても、イネ科のような雑草、株から分かれてくるような雑草は焼いてもまた出てきます。
双葉で出てくるような草は簡単ですが、イネ科のようなタイプは難しい。
あとハウスは太陽熱で処理しますので、草は数年でなくなってきます。
ハウスで夏に太陽熱処理できないところは大変ですけど、できるところはほとんど問題にならないですね。ほとんど生えてこないです。
夏を通してハウスをやる人は草退治が大変ですね。
この辺は、とまとの後はいったん太陽熱処理をかけます。

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(質問)
ハウス周りの除草はどうやっていますか?

(福広さん)
ハウス周りは防草シートと隙間から生えてくるのは引っこ抜いて対応しています。
草が多いとそこに病原菌や害虫が集まります。
自分の場合、葉ものと果菜類とで考え方を分けています。
とまとは害虫と天敵は低密度で共生させていて、被害がほとんどないという感じなんです。
葉ものの場合は低密度管理ではだめで、ゼロ・ゼロのバランスで葉ものを作らないと害虫の被害は抑えられないという考え方です。
葉ものの場合、周りに草がないところでつくるのが絶対条件です。
草のあるところは2~3mあけてから小松菜とかを蒔いた方がいいです。
ネットをかけても草から出てきた虫がネットの中に入り込む確率が高いので、雑草のすぐ横でネットをかけても失敗する確率が高いといえます。

************** 昼食休憩 *************

【午後の座学】

IMG_3362 福広さんの座学の様子
(福広さん)
午後の部を始めます。
資料には午前中に畑で話したことと同じ内容をかいてあります。
畑の紹介、土作りの紹介、堆肥作りなどの紹介をしています。
分析値(※Drソイルでの分析値)は自分の畑におけるだいたいの平均値です。
P.9がDr.ソイルの分析値と分析機関に出して測定したデータです。
自分の目で見る(Dr.ソイルの)分析値と機械で測定した分析値とで、どの程度誤差が出ているのかを比較するためのものです。

肥料管理のポイントはミネラルバランスです。
皆さんも、よくご存じだと思います。
慣行栽培ですと、石灰:苦土:カリのバランスが5:2:1になるように一般的にやっていますが、うちは7:3:1ぐらいが理想かなということで、それを基本にミネラルバランスをとっています。

(下の動画は座学の様子です)

防除の方は、あまり難しく考えないで、できない作目はつくらないようにしています。
できる品目をつくるという考え方で、無理していろいろな防除資材を買ってつくるようなことはしない考えです。
葉ものでは防虫ネットをメインに活用しています。
いかに防虫ネットで害虫を防ぐかですね。
あと、天敵昆虫も特に放したりしないし、飛んでくる分は活躍してもらいたい。
カエルとかは結構活躍してくれているので、カエルとかいればなるべく大事にしてやってください。

トマトは基本的に連作、毎年必ずつくりますので、連作障害がでないようにしています。
こちらの三連棟のハウスで25年ぐらい連作、向こうの単棟で約10年ぐらい作っています。
いかに土壌病害、特に夏場でしたら青枯れ対策を出さないかです。
出してしまうと接ぎ木しか方法がなくなってしまいますので、いかに土づくりをして出さないようにするかです。
うちの場合は線虫が小発生しています。
夏は太陽熱処理で抑えているのですが、どうしても下から上がってきますから、生育の悪い何株かは必ず線虫がついています。
過去に線虫を抑える菌、パスツーリアというんですけど、農薬登録されていますね、それを昔やったんですど・・。
3年たてば効果がでると言っていたんですが、効果なかったです。
10年以上前に試験もしたんですけど・・。
太陽熱で抑えるのが一番かなと思います。

防除では、誘蛾灯ですね。
雨の降らない夜はだいたい点けています。
夜蛾類、ヨトウムシ類の仲間、光に集まる性質のやつを誘蛾灯2台をつけて成虫を捕獲しています。
今はまだ出ていないのですが、夜蛾類で一番ではじめると急速に増えるのが、ハスモンヨトウです。
ハスモンヨトウはだいたい夏から秋9月~10月ぐらいが多いので、そのころはハスモンヨトウのフェロモン剤を一匹でも誘蛾灯に入れば設置します。
それで、フェロモン剤を設置して雄のハスモンヨトウの成虫をとっています。
だいたい10月~11月上旬中旬ぐらいまで、この地域だとよく入ります。
それをすぎると寒くなって入らなくなります。

トマトの話では、育苗で昔はなかったのですが最近失敗する事例としてとまとの立枯れ病があります。
その原因がようやく見えてきたかなということがあります。
同じ原料を使っていて以前は立枯れが全然出なかったのが、3~4年前から立枯れが出るようになりました。
何が原因かがわからなくて、育苗箱を熱湯消毒したり、山土がいけないかと思って山土をやめたり・・。
ようやくわかってきたのが、鰹節煮かすが原因ではないかとわかってきました。
昔の鰹節は製造で半年ぐらいかけてゆっくり菌によって熟成させていたのですが、今の鰹節は生の乾燥したやつに変わってきています。
今の鰹節に変わったから病気が出てきたのかなと考えています。
今年の育苗から生の鰹節をいったん使うのをやめて、ぼかしというか、山でとってきたアケビで酵母菌を培養して、その発酵菌で鰹節煮かすをぼかしました。それを使ったら今年は立枯れが全然でなかったんです。
主な原因は生の有機物の鰹にあったのかなと思っています。

あとトマトの施肥につかう同じ鰹も、今までは生の鰹を堆肥と混ぜてぼかしていたんですけど、期間が短いのでいったん酵母菌でぼかしたものを堆肥と混ぜてもう一回ぼかし直すというか、そのように施肥設計しています。

とまとの作り方で、一般の慣行栽培との大きな違いは元肥をふるかふらないかの違いです。
慣行の場合、元肥をふって定植し水を切って樹があばれないように調整すると、とまとの
窒素濃度が高くなりますから、どうしても定植後で虫の寄りやすい樹になるんです。
初期に害虫、コナジラミが寄ってしまうと後半被害がでやすいので、うちの場合は元肥をゼロにして、前作の残りの窒素で育つ程度の窒素量を畑に残しておきます。
それで水をたくさんやります。
定植後はだいたい葉水がほぼ毎日うくぐらいやっています。
樹液の窒素濃度を低くするんです。
それで害虫は寄ってこない、葉っぱの色も濃くしないようにしています。
二段開花ぐらいで施肥をしてマルチをして窒素を徐々に効かせるやりかたです。窒素濃度を上げないので害虫が寄ってこないやり方です。
つくりかたはそんな感じです。

(質問)
鰹節煮かすのぼかしはどれぐらいでつくるんですか?

(福広さん)
ある程度乾燥して温度が冷え切るまで1ヶ月ぐらいはかけていますね。

(質問)
酵母液をかけて・・

(福広さん)
真冬にスタートすると温度が上がりにくいので、秋に温度が下がる前までに
いったん酵母液をかけて温度を上げています。酵母の場合限界が45度までですから、だいたい40度前後になるように広げて調整しながらつくりました。
それで水分が飛ぶまで管理します。
水分が飛んで温度が下がってくるのがだいたい一ヶ月後ぐらいですね。

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(質問)
露地でも窒素を下げた方が虫が寄りずらくなるように感じますか?

(福広さん)
はい、感じますね。
露地の場合は雨が降らないと窒素濃度が上がりますから、そのへんの微調整はできないですけれども・・。
考え方としては同じような考え方です。
適正量以上の窒素は与えないという考え方です。
長く取るものは追肥で補う、葉ものは元肥いっぱつ型が中心です。
そういう考え方です。

(質問)
生育初期に灌水をかなりやってという話があったんですが、基本的に初期に水をあまりやると樹があばれたりすることがでてくることもあるんですけど、残存窒素量はどれぐらいなんですか?

(福広さん)
何年もハウスの栽培データがたまってくると、ある程度みえるようになります。ハウスで土が乾燥すると硝酸態窒素が5~10mg/100gぐらいでてきます。
あとECメーターで1以下ぐらい。

(質問者)
1ですか?

(福広さん)
0.5とか1ぐらいです。
ECメーターも、測るところが悪いのか差が大きいんですよ。
ハウスの中で濡れている土だと低めに出て、乾くと上がるかな。
うちの場合、とまとの後に葉ものが2~3作、ほうれん草とか小松菜・水菜などが入りますから、そのときにいくらやったをデータでつけてやって、とまとの時に水をたくさんやって樹があばれるぐらいだと、前作の葉ものの窒素量を調整してやるんです。

(質問)
前作で窒素量を調整してやるんですね。

(福広さん)
とまとにいくら水をやっても樹が全然できない時には、来年やるときに前の作の窒素量を増やしてやるんです。
何年かやるとだいたい適正値がでてきます。
その量を毎年同じようにやっていきます。
そんなに極端にあばれることはないと思います。
あばれるぐらいだと、少し水を抑えるぐらい、葉水があまりでない程度にしますね。極端に水を切ってしまうほど窒素濃度が上がることはないですね。

(質問)
マルチをかける前に施肥をされるそうですが、それは何をどれぐらい入れるんですか?

(福広さん)
資料P.13の左の下に施肥量が書いてあるんですけど・・。
以前はこれを全部混ぜていたんですけど、何年か前から全部まぜるのはどうなのかなと思い始めて、やり方を変えています。
一番贅沢吸収するのはカリなんで、カリは最後になるべく広くまくようにしているんですよ。前にまいてしまうとカリの吸収が初期に良すぎるのかなと。
カルシウムの吸収を上げたいんですけど、カルシウムは吸収が良くないと想定て、今年はじめてカルシウムを最初に撒いて3~5cm管理機で耕しました。
その後に堆肥をふって、灌水チューブを真ん中に持ってきてマルチをしました。それが今年のやり方です。
毎年、少しずつ施肥のやり方、施肥量を変えています。

(新井さん)
カリの施肥量はどれぐらい入っていますか?

(福広さん)
堆肥入れて、20~30kgぐらいかな。

(新井さん)
どうしてカリの欠乏症状が出ているの?

(福広さん)
カルシウムが勝ちすぎているのかな? 
品種差も大きいんですよ。
桃太郎系は特にね、とまとに窒素が効くと夕方になると葉が巻いてくるでしょ。少し多く巻くと桃太郎系は葉先が枯れてきます。
サカタなんかはほとんど枯れないんですよ。ミニも枯れないでしょ。
品種によってかなり差があるんですけど、以前カリを枯れない程度まで入れたことがあるんです。そうすると肥大は良くなりすぎるぐらいで・・。
そのへんのバランスですね。
尻腐れ対策で、カルシウムを真ん中だけに入れているのも、畑全体のpHを上げると微量要素が吸いにくくなるからと考えたからです。
(基本的に養分がよく吸収されるのは灌水で濡れたところなので)灌水部分に集中してカルシウム濃度を上げてやれば、よく吸ってくれるかなと。
畑全体でpHがあまり上がらないような施肥設計を今年やっています。

(新井さん)
ちょっとカリの欠乏症状が下葉にでているから、ちょっとバランスが・・。

(福広さん)
微量要素もからんできます。
pHを低くしないと鉄とマンガンが吸えないけど、そうすると生育に問題があるし、カルシウム濃度を上げてやるほど甘み・糖度はのりやすくなります。
その両方を同じpHの畑で管理するより、少し波のある畑でpHを管理した方がよいかなと考えています。
その両方を吸わせようかなとよくばっています。
まだ試験的にですが。

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(質問)
カルシウムと苦土と鉄とを吸収する根は違うんですか?

(福広さん)
灌水されているところが一番水分を吸い上げているので、養分も吸い上げているんですよ。
灌水チューブの下に必要な養分を集中させてやると、その中でどうバランスをとってやるかですね。
暑くなってくるとでてくる尻腐れ対策で、カルシウム濃度を部分的に上げてやれば、尻腐れが出にくいかなという発想でやってみたんですけどね。
今年は尻腐れが出ているのは5個ぐらいかな。
まだ多くは出ていないです。
あとは糖度が上がるかどうかですね。
全体のpHを上げてしまうと次作の葉ものとかで微量要素の問題が出てくるから、部分的に上げてやれば作が終わって耕せば平均的にそんなにpHは上がらないという考え方です。
今年の新しいやり方です。うまくいったら参考にしてください。

資料には年間作付けしている作物名、播種時期、収穫量、面積とかが書いてあります。下はハウスの年間の作付体系です。
とまとの後で太陽熱をして、無肥料で、とまとの残さで葉ものを1作作って、その後施肥設計しながら2作目の葉ものをつくるやり方です。

その次が、作物別の主な品種と、0.5とか1とか書いてあるのは施肥量です。
図の右の上に書いてある1.0倍とは窒素15kg/10a、堆肥換算です。
それを目安にして堆肥をふっています。
だから2とかあるのは、だいたい窒素換算で30kgが目安となります。
これぐらいが主な目安で、あとは微調整をかけるぐらいです。

P.26が一昨年ぐらいにつくった環境保全型農業のCO2排出量です。
うちが年間CO2をどれぐらい出しているかの、おおまかな数値です。
特に3月の確定申告の時にやるとわかりやすいと思います。
そのときにCO2をだすもの、電気・石油・灯油・ビニル類の合計の重量をCO2換算で出したのを、野菜収穫量1kgあたりどれぐらいのCO2を出しているのかを計算しています。
うちの場合で、0.138kgのCO2を出して作っていますという目安です。
参考程度にしてください。

今は堆肥を畑に入れた場合、CO2排出を引いてくれるという案もあるそうなんですが・・。そうするとゼロになる可能性もあるかもしれないですね。
いかに作業の効率化というか、化石燃料を使わないで生産性を上げるか、有機農業で収穫・収量のあがらない農業をしているとCO2排出が自然と増えてきますから、いかにあまりトラクターを動かさないで収穫量をあげていくかがCO2
排出を少なくしていくポイントです。
関心ある人は自分のところのCO2排出量を計算してください。そんなに難しくないです。

(らでぃっしゅぼーや関本さん)
福広さんのデータは使えますよ。
とてもいいと思います。
先ほど福広さんがおっしゃったように、堆肥を入れたらというのがありましたが、いま農水省が実験圃場を求めていてうちにも問い合わせがきたんですよ。
車というのはCO2を非常に排出するものなので、トラクターをできるだけ使わないというのはすごくいいことなのかなと思います。

(福広さん)
比較データがないので、うちが多いのか少ないのかがわからないので、もっと多くの農家の事例があるといいですね。
それに有機農家と慣行農家とで違いとか。
そのへんのデータも集めればね。
有機でも収穫量が少なければ必然的に収穫量あたりの排出量は多くなるんです。

(後藤事務局長)
せっかくだから5~6カ所ぐらい事例を集めてもいいかも。
集めてみたいよね。
そんなに難しくないよね。

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(福広さん)
電気だと一年間の電気使用量、kwがわかれば計算式で換算できます。
農業環境技術研究所というところが計算式を出していますから、1kw電気を使うとCO2いくら出したというのがすぐにでます。
ガソリン・軽油・重油は、すこし数値が違うみたいです。
それでガソリンと軽油と重油は分けて計算します。
ビニル類は燃やした換算値ですね。
CO2を燃やした時にでるCO2で換算しています。
データが揃えばすぐに計算できますので、それに対してどれぐらいの生産量をあげているかで野菜の生産量1kgあたりの排出量も計算できます。

次に参考として小松菜の作業日誌を添付してあります。
一般の作業日誌より余分に書いてあるんですが、有機JASの認証をとってやっていますからトラクターを使用した日付まで入れないといけないので、ちょっと余分な項目まで入っています。
圃場と播種した面積と播種日・収穫日・品種、肥料の散布日、使用したトラクターの種類、施肥量、前作に何をつくってどれぐらい窒素を入れたかによって次作の窒素量を変えなくてはいけないので、前作に何をつくってどれだけ窒素を入れたかを書いてあります。
小松菜の場合、品種によって種の大きさが変わりますから、ごんべえのベルトサイズが書いてあります。
実際に収穫の時にどうだったということで赤ペンで来年の参考になるように、今回は窒素が少なくてちょっと波が大きかったから来年はこの時期にあと0.5窒素を増やそうとか、窒素がちょっと多かったから来年は少し減らそうとか、そのようなメモ書きを書いて来年の参考にしています。
品種的に夏系の品種を入れた方が良いとか、冬系の品種を入れた方良いとか、品種についても気がつけばメモ書きしています。
昔ながらの手書きでやっています。
品目ごとに場所を決めて作業日誌を書いて来年の参考にしています。
圃場ごとではなく品目ごとです。
もちろん圃場の場所も書いてあります。
圃場番号だと大きな圃場は7反ぐらいとなってしまうので、この圃場の区切りではこまかいことが読めないので、前の圃場も6つぐらいこまかく区切って、圃場のなかのどの辺かを書いてあるんです。
それで参考にしています。

暖冬化の影響は長いスパンで見てみると出ていますから、品種の切り替え時期ですとか、昔より1週間~2週間早くなっているとか遅くなっているとかは(日誌の記録からも)でてきていますね。

二冊目の資料を見てください。
あるメーカーが主な有機物の中に微量要素がどれぐらい入っているかのデータを公表していましたので参考として添付してあります。
畜糞とかをある程度入れる場合、FTEとかに入っている亜鉛とか銅とかはまずは十分入ります。
畜糞中心でやっていてもマンガン・鉄・硼素が足りなくなるのかな。
FTEをやめて単肥でこの3つを補うようにしました。
硼素に関してはあまり多く入れると過剰障害がでやすいので、FTE並の量がいいと考えてうちの堆肥に硼砂として1回に10kg、年間に20kg入れています。
鉄とマンガンについては、適正量が把握しにくいので、まだ手探り状態です。
まずは硫酸マンガンとして1回で50kg、硫酸鉄で100kgをいれています。
それを年に2回つくるやり方でスタートしてしばらく様子をみているところです。
特に微量要素欠乏が出やすいのがほうれん草なので、ほうれん草で鉄とマンガンの欠乏症が出やすいかどうか。
今回いれた量でも欠乏症がでるようなら、もう少し入れる量を増やすし、あまり欠乏症がでないようでしたら減らすようにします。
ちなみにFTEを入れていたときには少し欠乏症が出ていました。
だから単肥として量的に増やして入れています。
有機物の原料別のこまかい資料があるんですけど、まあこまかいことは無視してだいたいで見てください。
P.8が今年の堆肥の成分分析結果です。
横がエコキッチンの分析データです。
これは参考資料です。
その後は、今年の現代農業1月号と6月号に紹介された記事です。 

(質問)
福広さんが使用している畜糞の種類は何ですか?

(福広さん)
畜糞は採卵鶏の畜糞を使っています。
過去は豚糞も牛糞も、いろいろ使いました。
今は鶏糞になっています。

(質問)
ハウスにも(堆肥を)まきますか?

(福広さん)
ハウスにも入れますよ。

(質問)
アンモニアは出ないですか?
鶏糞を一度入れたハウスでキュウリをやったら、影響が出たみたいで・・。

(福広さん)
熟成さえすればいいように思いますが・・。

(丸山さん)
熟成していれば問題ないと思います。

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(質問)
硼素の過剰障害とはどんな感じなんですか?

(質問)
硼素過剰については、農業書にも過剰障害の写真が載っていますので、ぜひ参考にしてみてください。
ほかの肥料に比べて硼素の適正値の範囲は狭いんですよ。
入れすぎたらダメなので、唯一気をつけないといけない微量要素が硼素ですね。

(参加者)
慣行でも硼砂を入れすぎると過剰障害がでるからということで、結構普通の農家でも気にしますね。硼素に関しては・・。

(福広さん)
まったく入れないとやはり欠乏症が出る可能性があるし、特に大根で今年ス入りとのクレームが少しありましたので・・。

(新井さん)
ハクサイのゴマ症なんかがそうだよね。

(参加者)
トラクターの後ろに硼素の散布機をつけて、ターンをするときに一部分で硼素が多く撒かれてしまうことがあるじゃないですか。
その多く撒かれたところで過剰症状がでるぐらいですから、よほど気をつけないと。

(福広さん)
撒く量が少ないと平均に撒くのが難しいんですよ。
だから堆肥の中に入れておくのがいいかなと考えています。

(質問)
硫酸マンガンとかの購入先(製造元)は?

(福広さん)
東罐マテリアル・テクノロジーですね。
農協系(経済連経由)しか入ってきません。
有機栽培でつかえる肥料(微量要素)です。

(質問)
硼砂は?

(福広さん)
硼砂は輸入品で、日本では作っていないと思います。
アメリカ製ですね。

(質問)
あけびをつかった酵母菌の取り方を教えてください。

(福広さん)
現代農業の去年ぐらいの記事を参考にしています。
この地域では10月10日ぐらいにあけびが開くんですよ。
開いているあけびを偶然見つけて、記事を思い出してね、道ばたのとれそうなところで集めてきて、黒砂糖と塩と、塩は雑菌を防ぐために入れるそうです。
タンパク源に大豆の煮汁か米ぬか煮汁などを少しいれるんですね。
そうして発酵をかけて作りました。
まだ少し残っていますので、後ほど見てみましょう。

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以上で、福広塾の【座学編】は終了です。
次回は、村山さん編です。

Radix事務局:成田

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