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【01 農産活動報告】
2009-06-06
福広塾 “春”編 開催報告【堆肥編】
福広塾”春編” 【とまと編】に続いて、今回は【堆肥編】をお届けします。
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************** 【堆肥編】 *************
(福広さん)
こちら(※右の山)が熟成中の堆肥で、奥が完成した堆肥です。
堆肥は基本的に年に2回つくっています。
材料を入れて切り返しとエアレーションでつくっています。
完成した堆肥はこちらにおいておきます。
場所が少々せまくなってきています。
本日の資料中に原料の目安がまとめてあります。
熟成中の堆肥の中には、おからがまだ入っていません。
おからを持ってきていただいている業者さんが言うには、おからがないということでまだ入っていません。
右側の熟成中の堆肥の中におからが入る予定です。
今ある1.5~2倍量が完成したときの量になります。
これが会員さんからくるエコキッチンで、今は1週間で150~200kgぐらい入ってきます。
これも一緒に混ぜてつくっています。
去年から施肥で凝り出しているのが、鉄とマンガンです。
今までFTEを入れていたのを、FTEをやめて硫酸鉄と硫酸マンガンと硼砂に変えています。
理由はFTEのバランスでは、鉄とマンガンを多くいれたいと思ってFTEを多めに入れてしまうと、硼素が過剰になりやすくなるからです。
硼素の適正濃度の幅が狭いので、硼素過剰が起きないようにFTEはこれ以上、入れることができません。
FTEから鉄・マンガン・硼素の3つの微量要素単体に切り替えたのは去年の秋からです。
亜鉛と銅は畜糞に十分入っているので必要ないと考えています。
量的にはFTEの(鉄・マンガンの含有量の)3倍ぐらいになるように、鉄とマンガンを入れるように変えました。
微量要素欠乏で一番よく出るのは葉もの、特にほうれん草です。
ほうれん草は鉄やマンガンの欠乏症がよく出ます。
時期にもよりますが、やはり温度が高いときにでやすいと感じています。
冬場でもでます。
小松菜とかは(鉄・マンガンの欠乏症が)ほとんどでませんが、ほうれん草に欠乏症がでない程度にするには、どれぐらい入れたらいいのかを考えながら、第一段階の施肥設計をしています。
これで欠乏症が出るようだったら、多くするように調整します。
ほかに入れているミネラル分は苦土だけですね。
有機質の原料では足りないので、苦土は成分量で100kgぐらい入れています。
(成田注:有機質の堆肥原料だけでは必要量の苦土が補えないので、有機栽培で認められている苦土肥料を堆肥原料としていれているということ)
(質問)
エアレーションはどのようにしていますか?
(福広さん)
堆肥の水分が多いときにはエアレーションを入れっぱなしにしています。
これぐらい乾いて、切り返しでホコリがたつ少し手前ぐらいになったので、最近スイッチを切りました。
エアレーションを入れると温度が上がりすぎてしまうんですよ。
だから今はエアレーションを切っています。
(丸山さん)
エアレーションではインバーターとかはついていますか?
(福広さん)
そんないいものは買っていません。
あれが1500円ぐらいです。
(成田注:エアレーション用の送風ファンはトイレ用換気ファンを活用)
堆肥場にコンクリートを張る前に40mmぐらいのパイプを入れる場所を作っていただいて、自分でエアレーション用のパイプを設置しました。 ![]()
(丸山さん)
堆肥は何度ぐらいになるんですか?
(福広さん)
今ぐらいの状態、少し乾燥したらよく温度が上がるのですが、あと20~30cm高く積んでエアレーションが入ると70度を超えると思います。
温度を60度ぐらいにするには堆肥の高さを低くするのと、エアレーションを止めるのと、切り返しの回数を少なくすることです。
今は1週間に1回ほど切り返しを行っています。
乾いてきたら2週間に1回ぐらいに切り返しを減らすか・・。
切り返すと、エアレーションが入っていなくても、3~4日ぐらいで温度のピークになり65度を超えるぐらいになり、徐々に下がってきます。
1週間で60度ぐらいに下がって、もう少したてば50度台まで下がります。
(丸山さん)
切り返しの際に、水とかは?
水分調整はどんな感じでやっていますか?
(福広さん)
今までは乾いてきたらおからで水分調整をしてきたんですが、まだおからが入ってきていません。
籾殻などがまだ熟成していないので、水をやりながら切り返しをしようかなと考えています。
(質問)
この堆肥はいつから作っているんですか?
(福広さん)
熟成中の堆肥は4月から準備を始めていました。
徐々に材料を入れていくので、一気に材料がくるわけではありません。
5月の連休前に鶏糞が2t車で5台ぐらいきました。
それと戻し堆肥が少しと籾殻が軽トラに1~2台入っているのと、エコキッチンが入っています。
あとはミネラル分を最初の時期、混ぜる量がまだ少ないときに苦土と鉄とマンガンを入れて混ぜてあります。
(質問)
炭素率はだいだいどれぐらいですか?
(福広さん)
炭素率は、分析データがでているので、資料のP.8を見てください。
炭素率が9.1~9.2ぐらいかな。
予想よりちょっと炭素率が低かったんですけど、分析結果がこのように出ています。
もう少し炭素があると思ったんですけど、予想より少なかったのですね。
原料の比率に関係があったのかもしれません。
エコキッチンが増えれば、もう少し炭素率が上がると思います。
(質問)
ブロックで仕切って堆肥場を作っているんですけど、どうしても温度管理がうまくできなくて・・。
(福広さん)
堆肥舎をつくると温度が上がりすぎる傾向があります。
(質問者)
ほっておいたら80度まで上がってしまって、あわてて切り返しするんですけど、切り返しをした直後は温度が下がるんですが、切り返しで空気が入ってしまうので3日後ぐらいですぐに温度が上がってしまいます。
それの繰り返し。
水を上からまいて冷やすとか、堆肥の山に穴をあけたりしているのですが、堆肥の表面積が小さすぎるとそうなるのかなと感じています。
ちなみにエアレーションは入っています。
(福広さん)
エアレーションが入ると、酸素が入るので堆肥の温度がどんどん上がります。だから、いかに低く積むかなんですよ。
この堆肥も50cmぐらいの高さに積むと60度をそれほど超えなくなると思うんですが、その分場所をとることになってしまうので、ある程度の高さで積んでいます。
(質問者)
ブロックを積むと堆肥を高く積めるものだから・・、私も最初はそう思って始めたんですけど、逆に温度が上がりすぎてしまって・・。
今、ブロックを壊そうか、どうしようかと迷っているところなんです。
(丸山さん)
エアレーションは回しっぱなしなんですか?
(質問者)
いいえ、インバーターを付けてエアーを絞ったり、タイマーで一日に4時間ぐらいエアレーションするようにしても、さらに何もしていなくても堆肥の温度が上がりすぎてしまうもので・・。
どうしたもんかなぁと・・、悩んでいるところなんです。
籾殻なんですけど、この籾殻は乾いたまま入れて混ぜるんですか?
(福広さん)
そうです。
(質問者)
籾殻には油分があってなかなか分解しないとか話に聞くんですが・・。
(福広さん)
鶏糞が水分過剰でくるので、最初かなりべたべたの状態なんですよ。
それで籾殻を入れて最初の過剰な水分をとばすのに活用しています。
今はだいぶ水分も切れてきている状態です。
(丸山さん)
鶏糞は、最初にきたときにはそれなりに匂いはするんですか?
(福広さん)
はい、鶏糞の匂いです。
(丸山さん)
一週間ほどで匂いはおさまります?
(福広さん)
はい、だんだんと堆肥の匂いに変わってきます。
切り返しを頻繁にした方が早いですけどね。
バケットでどかんと切り返すので、どうしても中の鶏糞の固まりがしばらく残ってしまいます。
(丸山さん)
理想の堆肥のC/N比は?
(福広さん)
C/N比で12~13ぐらいが理想かな。
有機物があまり入っていない畑だとC/N比がやや高い堆肥を大量に入れたり、ある程度有機物が入っている畑だとC/N比が10から10を少し超えるぐらいの堆肥で調整しています。
C/N比15の堆肥を入れていても、C/N比6~7のぼかし肥を入れていれば、トータルで換算するとC/N比が10ぐらいになってくるでしょ。
そうすると堆肥だけだと10少しぐらいで十分かなと考えています。
つくる作物によっても多少違うかもしれないけど、作物別のC/N比の理想値はいくつという調査はたぶん誰も調べていないので難しいんです。
(丸山さん)
福広さんさんはぼかし肥も使わないし、(有機質肥料の)8-5-3のような肥料も使っていないので、堆肥だけということであればそういうことなんですね。
(福広さん)
逆に窒素濃度を下げると、(圃場に堆肥を)入れる量が増えるので・・。
窒素濃度が高くなるほど、堆肥を撒く量が少なくてすむでしょ。
作業性が楽なんですよ。
いまのところ大きな問題も出ていないし、これぐらいがいいのかなと。
(質問)
この下に(送風用)パイプが入っているのですか?
(福広さん)
ここに6本か7本入っています。
ちょうど今は堆肥の下に埋まっていて見えない状態です。
コンクリートをはる前に5cm角ぐらいの木の角材などを入れておいて、そこにコンクリートをうってもらって、固まってから角材をとってその跡に塩ビのパイプを入れて送風用通路をつくります。
(丸山さん)
エコキッチンはいつ頃から入れ始めているんですか?
(福広さん)
かなり前から・・。
エコキッチンが始まった当初からです。
堆肥舎をたてる前からエコキッチンが入っています。
(丸山さん)
生だから虫とかがわいたりしませんか?
混ぜちゃえば大丈夫ですか?
(福広さん)
乾燥した状態で入ってきますから・・。
これで濡らしてしまうとすぐに虫がいっぱいわいてきますよ。
1週間分ぐらいたまったら切り返しして混ぜてしまいます。
(丸山さん)
エコキッチンが入るから1週間に1回切り返しのスタイルに?
(福広さん)
そうではないですけど、たまには2週間あくこともありますね。
エコキッチンには分解しにくいものも結構入っていてね、ミカンの皮なんかもそうですね。
完熟堆肥の中にも現物が残っていますよ。
鳥の骨ぐらいはいいですけど、トウモロコシの芯や時期によってはマンゴーの種もよく入ってきます。桃の種とかね。
(質問)
以前は堆肥にFTEを混ぜていて、現在は単体で硫酸鉄とか硫酸マンガンを入れているそうですが、堆肥の温度の上がり方とかは変わらないですか?
(福広さん)
変わらないですね。
(質問者)
以前ですね、鉄を混ぜると温度が上がりやすいとおっしゃっていた方がいたんですけど・・。
(福広さん)
あまり変化は感じないです。
いつも温度計を堆肥に刺して見ているわけではないんですけど、温度の上がりはエアレーションのスイッチが入っているかどうかと、堆肥の高さ、堆肥を積む高さで発酵温度の差が大きくなりますね。
(質問)
なにか微生物を入れているんですか?
(福広さん)
菌は入れていないです。
効果があるかどうかがクエスチョンマークだから・・。
クエスチョンマークのものは余分な出費になるから入れないようにしています。
(質問)
戻し堆肥は一定量はいれているんですか?
(福広さん)
少し入れますけど、入れなくても同じところで作っていますから、条件も温度も上がるのも一緒だから、菌はそんなに変わらないと思います。
(質問)
この堆肥はあと何日ぐらいでできるんですか?
(福広さん)
9月中旬~下旬が目安です。
完熟して置いてある堆肥がなくなったら使うんですけど、それまでは熟成させて置いておきますね。
(質問)
この熟成中の堆肥はもう使えそうにも見えるんですけど・・。
(福広さん)
鶏糞などは黒っぽいからわかりにくいかもしれませんが、籾殻などはまだまだです。
完熟している堆肥と比べても、完熟堆肥の方がだいぶ黒いですから。
(質問)
この熟成途中の堆肥を使ってしまったらひどいことになってしまいますか?
(福広さん)
どうかな?
特に夏場だとそんなにたくさんまかないし、堆肥散布から播種までの期間を1週間~2週間おけばそんなに問題ないと思います。
自分は完熟している堆肥から順番に使っています。
天気が悪いと、仕事がつまってくるので、堆肥を散布した当日に播種することもありますね。それで問題なければ良いと考えています。
理想としては堆肥散布から播種まで2週間ぐらい間をあけるようにしていますが、いつも間がとれるわけでもないので・・。
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以上で、福広塾の【堆肥編】は終了です。
次回は、座学編です。
Radix事務局:成田
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