農産畜産Blog

【01 農産アンテナ】

2009-05-08

農政改革特命チームの会合に参加しました!

農水省公舎 

3月にさかのぼりますが、霞が関の中央合同庁舎4号館1219~1221会議室で24日(火)18時~20時に農水省主催で開催された「農政改革特命チーム第7回会合」に呼ばれて参加してきました。農政改革特命チームとは農業政策の抜本的な見直しに向けて、農政改革関係閣僚会合の下に設置された関係省庁の実務者(審議官、課長)や有識者による組織です(チーム長・針原寿朗農林水産省総括審議官)。現場の関係者や当事者の意見を聞いて検討し、「農政改革の検討方針」を策定して閣僚会合に答申します。アドバイザリーメンバーとして、大泉一貫氏(宮城大学大学院事業構想学研究科研究科長)、鈴木宣弘氏(東京大学大学院農学生命科学研究科教授、中村靖彦氏(東京農業大学客員教授)の3名が参加されています。

農政改革閣僚会合 

農政改革関係閣僚会合は内閣府が2009年1月27日に設置した会議で、世界の食料需給が中長期的にひっ迫が見込まれ、国内農業の脆弱化が進むなかで、食料自給率の向上や国際化の進展に対応できる農業構造を確立するために、農業政策の抜本的な見直しを検討する会議だそうです。河村建夫官房長官と農政改革担当相に任命された石破茂農水相が主宰し、鳩山邦夫総務、与謝野馨財務大臣、ニ階俊博経済産業大臣に内閣府特命担当大臣(経済財政担当)を加えた6閣僚で構成し、農政改革特命チームによる「農政改革の検討方向」の報告を受けて2009年の「骨太の方針」に反映させる方針です。

特命チームでは、2月までに5回の会合を行い、第3回目までに地方公共団体、生産者、生産者団体、消費者、食品産業の各関係者からヒアリングを通じて農政の現状と課題について議論を行ってきました。その後、第4回(3月3日開催)の会合で、追加で流通関係者などからも意見を聞くべきだという意見が出たそうです。そこで、流通だけでなく有機農業等にも詳しい者として、有機・低農薬野菜と無添加食品の宅配会社、らでぃっしゅぼーや㈱、環境保全型生産者団体Radixの会に勤務していて、IFOAM(国際有機農業運動連盟)の国際理事も務めている僕にも意見を聞きたいという旨のご連絡をいただきました。

稲穂(赤とんぼ)

これまでの会議の議事録を読むと、生産者の高齢化に伴う後継者問題や消費者のニーズとのかい離など重苦しく難しい問題が山積していることが書かれていたので、自分が17年間関わってきた「らでぃっしゅぼーや」の取引先であるRadixの会の生産者団体には、若手でやる気のある生産者が多く、元気な後継者がしっかり育っている点や、消費者の求める環境保全型農業や有機農業の拡大に貢献できているなどといういくつかの点で、未来に向けた明るい事例を紹介できると考えて、参加のご依頼を受けさせていただきました。

「特命チーム」の皆さんにお伝えしたかったふたつのテーマは①自分の研究テーマでもある約15年間でヨーロッパ(EU)の環境保全型農業や有機農業を大きく躍進させた政策「農業環境政策(環境直接支払い制度)」の導入と②リクエストのあった“消費者のニーズにあった流通”としての「有機・低農薬野菜と無添加食品の宅配企業らでぃっしゅぼーや」の事例紹介でした。http://www.maff.go.jp/j/nousei_kaikaku/n_kaigou/07/pdf/data3.pdf「eu_agrienvironmantal_policy.ppt」をダウンロード

【農政改革特命チーム第7回会合の参加者】
小田林徳次氏:全国農業機械士協議会 会長
門脇武一氏:㈱イソップアグリシステム 代表取締役社長
河合義雄氏:㈱ニチレイ取締役執行役員 技術担当品質保証グループ担当
久留原昌彦氏:㈱イトーヨーカ堂青果部セブンファーム開発担当チーフディストリビューター
吉村孫徳氏:NPO法人 阿蘇エコファーマーズセンター 事務局長
鈴木誠氏:㈱ナチュラルアート 代表取締役社長
郡山昌也:らでぃっしゅぼーや㈱ 環境保全型生産者団体Radixの会事務局

特命改革チーム会合 

会合の当日、霞が関の中央合同庁舎に集まった発表者は全部で7人。発言は1人10分。短い時間しかないので、個人的に提案したかった農業環境政策の件は今回はなしということになりました(残念!)そして定刻の18時に会合は始まり、順番に発表者による10分前後のプレゼンが行われました。さすがに、それぞれの分野で新しい取り組みで成功している皆さんの発表は聞き応えがあり、今後の農業や流通のあり方を考える参考になりました。発表の後は、各省庁の特命チームの方々からの質問も交えた全体での議論が行われました。

議論は公開でマスコミや大学の研究者、メーカーや流通等の業界関係者など80名近い人たちが傍聴していました。この会議の内容は、発言内容(議事録)も配布資料も全部、農水省のサイトにアップされていますので、ご興味のある方はご覧下さい(第7回)。
http://www.maff.go.jp/j/nousei_kaikaku/index.html

会議の後にアドバイザーの鈴木宣弘東京大学大学院教授に、発表できなかった「農業環境政策(環境直接支払い制度)」に関してのご意見をお聞きすることができました。そして、らでぃっしゅぼーやの活動を評価していただくと共に、そのような成功している企業の関係者が提案するなら、環境保全型農業や有機農業への補助金提案も説得力があるのではないかとうれしいお言葉をいただきました。また、石破大臣はヨーロッパの事例など積極的に取り入れる柔軟性があるから提案して下さいと言っていただき、とても励みになりました。

鈴木宣弘東大教授

文責:郡山昌也 http://organic.no-blog.jp/


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