農産畜産Blog

【01 農産活動報告】

2009-01-08

小祝塾中級編&仕入れ説明会 北海道ブロックin札幌 報告

らでぃっしゅぼーや & Radixの会共催

小祝塾中級編&仕入れ説明会
北海道ブロック

P1030616

***************************

【会場】かでる2.7 7階730研修室
             
(札幌市中央区北2条西7丁目道民活動センタービル )
【スケジュール】

■12月18日(木)
13:30 集合・受付開始
14:00 開会あいさつ
14:05 北海道生産者報告会 ※各自、報告15分・質問5分、計20分
①.NOF麓郷生産組合 菅野氏 (ニンジンの虫食)
②.なかふらのすりーしーず 太田氏 (タマネギの減収等)
③.オーガニック・マーケット・北海道 長内氏 (プルーンの過熱)
④.大牧農場 五十川氏 (実験圃場の成果報告(乳酸菌))
15:25 休憩
15:40 小祝先生講義 「小祝塾中級編」
人災にしないために農作業PDCAサイクル化
・これからの
堆肥の活用術」
・アンケート回答
17:55 閉会あいさつ
18:00 講習会終了、懇親会場へ移動
19:00 懇親会(会場:スローフード&オーガニック有き家さん)
21:00 終了
   
■12月19日(金)
09:00 集合・受付開始
09:05 開会あいさつ
09:10 らでぃっしゅぼーや㈱MD部農産課より
「仕入れに関する説明会」
11:45 閉会あいさつ
11:50 終了

【参加者】 53名

***************************

 

P1030595

■①.NOF麓郷生産組合 菅野氏 (ニンジンの虫食)

●概要:
7月上旬に北海道で開催された小祝塾の圃場周りでは、調子よく生育しているタマネギ・ニンジン・ジャガイモがだったが、その後に中富良野ではジャガイモは疫病で枯れ死し成長が止まり、ニンジンには新種のイモ虫のようなものが食害し、タマネギもスリップスによる害虫被害が大発生し、例年よりも品質が落ちる結果になってしまった。
他に、BT剤の効果を仲間と実験したところ、害虫に対して確実な効果が認められたので今後は食害が来る前に使用して対処するなど、この検討したい。

○ニンジンの虫食いについて
原因は白い蛾が大発生し食害されたこと。芽が出て10-20cmまで成長した時期に発生し幼虫に葉を食べられて回復しないままにおわり、あきらめて耕起した。
発生の原因として考えられるのは、播種時期の土壌条件が悪いのに無理して播種してしまったために、雑草取り作業時も土壌がぬかるむ状態になっていた。非常に水はけが悪い。
あきらめて耕起する前に、ためしにニンジンを抜くと、短根だった。

この圃場は去年に播種を考えて施肥をしていたが作付けの都合で見合わせ、緑肥にしてから今年作付けすることになっていた。
仲間の白井さんも、播種したニンジンに虫がついたが、放置したまま10月になると、葉は戻らなかったが抜いてみるとニンジンのサイズはLサイズでじつは育っていた。
仲間の国枝さんが、BT剤の実験をすると蛾を全て退治できた。効果としては劇的で安定した収穫ができた。

○ニンジン以外
ジャガイモは作付けした2Ha分が夏場に枯れてしまい成長がとまった。
タマネギも7月中旬から葉先から枯れ始め、スリップスも発生し、葉がやられてタマネギが肥大化しきれなかった。

○重量法
別の圃場周りの勉強会で、体積法ではなく重量法による計測してもらった。
・重量法では「カリ不足、MgCa過剰」
・体積法では「カリ過剰、MgCa不足」

という結果になり、カリ不足を強く指摘された。
カリは実際に少なかったのかもしれないし、窒素の吸収が悪く、CECも8.1しかない。条件が悪いのかもしれない。

 P1030624

●小祝さんによるアドバイス
植物成長には「物理性があって、生物性があり、そのうえで化学性がある」。これが基本。 次に、施肥される物質はプラス性質を持っているため、プラスの単位が小さい順に吸収されていくため、順番が発生する。石灰があるとき苦土の吸収が後回しにされるなど。
これは土から肥料を取るときに、CEC(保肥力)が関係して、数値が高ければ高いほどミネラル成分などを植物が吸収して成長できるようになる。
土壌が肥料を手放して、植物が受け取って吸収するまでにはエネルギーが必要となる。
このエネルギーとは根が酸素を吸って呼吸することで、肥料を根から取り入れていく。しかし、人が息を止めると活動できなくなるように、根も酸素がなければ吸収しなくなる。

ニンジンは正常なときは最初に伸びてくるが遅い。根が水の中に長く浸かったまま部分があると、そこの部分の根は根腐れしてしまう。この状態のとき葉は出来るが、水分補給が間に合わなくなる。
また本来はミネラルをバランスよく吸うが、酸欠をおこすと根酸がなくなり、リンなどを積極的に吸収できなくなる。こんな状態でも吸収できるのは窒素で、過剰に栄養成長している状態となってしまう。

※「窒素 > ミネラル」の状態

山など自然界が「ミネラル > 窒素」で充分なミネラルが循環していて、窒素も人為的に与えなれないため落ち葉のみの状態で少ない状態になる。ミネラル優先で病害虫に強く成長しているため山の木々が病気になって全滅ということはそうそうない。
しかし、農業はそうもいかず人為で植物を成長させるため、「窒素 > ミネラル」状態になりやすい。
さらに雨天時は施肥された窒素が溶け出すため、「ミネラル > 窒素」であっても窒素が溢れ出した状態になる。

・カリについて
細胞に作り変える段階でカリがなければ、いくら窒素を吸収しても葉をつくることができないため、硝酸態窒素が溜まり出して葉の色が濃くなっていき、葉先から窒素過剰がはじまり疫病の可能性が高まる。
菅野さんの畑は二年前はカリ過剰だったが、この二年のうちに順調に作物が吸い上げた。カリが不足し小玉傾向になる前にカリを補給しなければ、水の吸収力が落ちるため光合成の能力が低下する。
カリの作用の一つとして、葉が光合成を行い根が水を吸収するとき、根の内側と外側が水分を浸透圧で吸収していくが、この作用に必要になるのがカリ。
このときにカリがなければ干からびた状態で萎縮し、タマネギでは丸い根ではなく萎びた根になっている。植物に水がないときは上の葉先から枯れ始めるのでカリ不足を疑いながら確認する。

pH値が高いときに与えられるカリは硫酸カリウム。しかし現在はCECが低いようなので土壌が堅いから、とても条件が悪いことになる。化学性をいくら整えても、物理性が出来ていないのでこのままでは硫酸カリは窒素優先となるので、物理性の改善が必要となる。つまり堆肥の利用になるが、繊維質が多いものを選択する。
よくいわれる緑肥では、一年後には施肥量以上に減少しているため、春先はCECが高くても秋口には緑肥以前よりも下がってしまう。緑肥のようなC/N比の少ないものよりも調整のとれた対比で土壌団粒をつくることを目指す。
ニンジンは呼吸困難が問題で収量減となるので、物理性を改善しカリ切れを防ぐ。普通、春にドクターソイルで分析しても、植物成長で消費されていくため読みきれない可能性がある。

CEC9.0 下限値 上限値 CEC18 下限値 上限値
石灰 101 151   石灰 202 302
苦土 18 27   苦土 36 54
カリ 15 20   カリ 30 40

(上の表は、土壌分析 施肥設計ソフトの実験数値)

例えば、CECが倍になると、保肥の単位も倍になる。一度に入る施肥量が小さいため、CECが低い圃場は常に観察してないと枯渇してしまう。
CECが低い圃場に施肥した場合は途中で施肥が切れてしまうので、生育中に一度土壌分析を行ない追肥を行なう必要がある。これは、重量法でも体積法でも同じで、この圃場にはこういう傾向があるということがわかることになる。重量法でもこんなに吸収するんだということがわかる。途中経過を計測することは重要。普段からの観察ができるようにしていく。

P1030635

CECが15を切ってる畑作は施肥が保てないため、CECが低いときはカリが高く感じので少なくしようという意思が働く。これは生育全般にわたっておこりがちなので注意する。作物によって特有の成分が減るのでこれも注意。ジャガイモはさらに相当量のカリが吸収される。

物理性:腐食による団粒構造が足りてないと酸素が不足する
生物性:気層が不足すると根が呼吸困難で生育不良を起こす
化学性:CECが低いときはすぐに欠乏症になる

***************************

P1030636

■②.なかふらのすりーしーず 太田氏 (タマネギの減収)
●概要:
今年は、新畑でタマネギを栽培ではやく定植できたが春先の低温により初期成育がわるい中、タマネギバエがついてしまった。7月の勉強会の後に旱魃が始まり、一応の冠水はしたが7月下旬にスリップスなど被害が発生し、8月は倒れないうちに白くなり減収となった。
これまでの畑で栽培していた早生系は生育がよく、タマネギバエにもやられなかった。
今年は定植が早いのにかっちゃくがおそく、タマネギバエ、スリップスの害虫被害が大きく響いてしまった。堆肥は力をいれてそれなりのができてきたと思う。

・栽培には堆肥を積極的につかっているが、質についてももう少し向上させたい。
・ドクターソイルで分析し施肥投入したが、感覚的には少し窒素不足になったかもしれない。

ここ最近はタマネギの収量を順調にのばしていたので、今年はひさしぶりにダメージになった。一度、作付けを減らして初心に戻り、収量と品質のバランスを向上させていきたい。今年は春の定植10日前に堆肥をまいたが、定植はもう少し待つべきだったのかもしれない。
「タマネギバエ、有機物の施肥、初期成育の関係、堆肥の中身」について適地適作に合わせ検討したい。

 

P1030655

●小祝さんから のアドバイス
ハエがくるとき、アンモニア系のガスの臭いがしてるような時だが、このとき微生物は酸素をつかって呼吸してたんぱく質を分解し、二酸化炭素を放出している。炭素の多いたんぱく質が、次第に液体化していく。(アンモニア化)そして、残ったは水素を使い水になっていく。
有機物が分解してアミノ酸になるところから植物の吸収が始まる。
ハエは液体を舐めるためにやってくるが、アミノ酸ではまだニオイもせずよってこない。
ハエはアミノ酸を食べ卵(たんぱく質)をつくるが、堆肥場ではアンモニア系のガスのにおいがしたのではないか?
堆肥から染み出す余汁を戻すと、C/N比を戻るが、ハエにとっても自分が食べやすいものがあるというサインになる。
葉をつくるのは炭水化物で、このとき施肥された堆肥など栄養を根が吸収しておりCHO-NH分が株元でできている。この状態のとき土の中からガスが発生してハエを引き付けるニオイがどんどん出てしまう。
CHO-NHが細胞になればたんぱく質で、もうハエには硬くて食べれないが、寒い時期は植物の吸収が遅くなるので、吸収できなかった液体のCHO-NHが株元にたくさん蓄積されている。
さらに窒素成長で株元がやわらかいのでウジはおいしくそれを食べていく。

堆肥の余汁は、最初の仕込みではいいが、施肥する前の最後はアンモニアが危険。基本的にハエは寄ってくるので、蒔いてから最低でも10日待つ。(ニオイが消えるまで待つ)。アンモニアを吸えばすうほど葉をつくるために炭水化物とアミノ酸ができる。生育がよければいいが、寒ければ停滞しるので虫のエサになりやすい。
温暖化が進むむと一見はやく作付けできるように思われるが、一呼吸おいて、もう一度ぶりかえしで寒くなるのを観測しハエの繁殖期になるのを避ける。この危険な時期をこえたようなのは問題ないと思う。気が付かない夜に寒波が一度はきてるので注意する。

オーガニック8-5-3も同じ部類で、寒波がくるとハエの栄養にされる。
しかし即効性なので、この時期をこえても間に合う成長をするので、待って欲しい。
また、定植前後に雨がふり、冷えるのもまずい。株のところにアミノ酸がたまるのでハエには美味しい思いをされることになる。

○「これはタマネギバエが出てくるぞ」というとき。
堆肥を蒔く人は、バチルスや放線菌を増やして欲しい。白くなるような粉がふいてるのがいい。バチルスはウジを溶かしていく。基本的にはアミノ酸をたまらせないようにするのが大事。
雨多いと、窒素しか吸わない状態になることに注意する。
ここで微生物をうまくつくってる生産者なら、いい堆肥の効果をうけることができる。
アンモニアに近寄り、アミノ酸をたべるのがハエ。アンモニアをたべにきてるわけではない。ハエはアンモニアの側にアミノ酸があるという自然界のルールに従っているだけ。ドクターソイルで堆肥を見ると、グリーン系の液体が濃いようではハエがすぐにくる。トロミまであると非常に危険なので注意が必要。

また、肥料の施肥はカビなどが発生する可能性があるため、本当は堆肥のように最初から菌があるものをつかうほうがいい。 バチルス・放線菌で、種菌になるようなものに、放線菌堆肥を1tあたり一袋も使えばエアレーションで充分増える。

○「事前にハエがくるなと予測できるときの対処方法」
アンモニア系のガスのニオイを消す必要がある。これは分解ができないが、あるものを加えると溶かすことができる。
葉は光合成を行い炭水化物を作り出している。光合成によって、太陽熱(680カロリー)をかけて酸素と水と二酸化炭素からブドウ糖をつくった時、ブドウ糖は何カロリーか。 水は0カロリー。酸素は0カロリー。二酸化炭素も0カロリー。
できたブドウ糖がそのまま680カロリーになるとする。ここで重要なことは、農業では微生物を含め環境条件で目に見えない流亡が発生していても、基本的に等価交換によって物質は変わっていること。
これを元に、酢酸であるC2O4H2はブドウ糖の1/3の分子だが、この酢酸(CHO)をアンモニア(NH)とくっつけることでアミノ酸(CHO-NH)へと変化すると、アミノ酸はハエを誘引するニオイがしないので、やってこなくなる。
もしハエがくるなと予想できたら、「酢酸」を大量に株元へ散布することでアンモニアをニオイの出ないアミノ酸に合成させニオイの元を断つ。

これは例えば、「シメ鯖は旨い。アンモニア化してくる鯖を酢で固めてアミノ酸の味がする」 と思えば判りやすい。

実際に酢酸を使う場合、希釈する量は株元に50倍。やられてはまずい所だけでいい。さらにハエがわいてるなと思ったら10mはなれたところにトラップとしてアンモニア臭気の強い堆肥をワザと設置することで、ニオイのつよいほうへ誘い込むことができます。

***************************

P1030679

■③.オーガニック・マーケット・北海道 長内氏 (プルーンの過熱)

●概要:
去年、過熟と灰星が発生していて、今年は中手晩生には殺菌剤をうってみたが、効果といえるものはなかった。これは肥培管理のミネラルで対策で乗り切れるかもしれない。

 

●小祝さんからのアドバイス
過熟は皮を見るとマンガンが抜けている。マンガンには皮を分厚くつくる性質がある。また、良い色もつける。
灰星に対しては、殺菌剤よりも出荷一ヶ月前から酢酸で溶かしたキト酸を試して欲しい。

ここ数年で隔年欠果もなくなってきたため、収量が上がり、その分だけ相当量の微量要素が減少しているはずなので、重点的に施肥して欲しい。また写真を見ると色のバランスが崩れている。皮の薄さと色のまばらさをみると…
・石灰不足
・ホウ素不足
・マンガン不足

3つに気をつける必要がある。また夏にも追肥を心がけて欲しい。

プルーンは鉄が多い。呼吸を行うことで汁がとびでていくので石灰は多目のほうがいいかもしれない。過熟と痛みが進行するというのは、言い換えれば美味しさが増しているということでもある。美味しさを保ちつつ痛ませないために、石灰をきかせて呼吸をへらし、後半でも保たせる必要がある。

夏に確認した限り、土は軟らかくて団粒構造はできていた。
あとは「キト酸」を試して欲しい。

P1030683

***************************

P1030692

■④.大牧農場 五十川氏(実験圃場の成果報告(乳酸菌等))
●概要:
今年の作物は全て順調でした。ただ、大豆で上のサヤに虫食いが目立つようになったので課題に。
今年の取り組みは、JBFと共同実験を行いそうか病の危険率を下げるため乳酸菌資材の実験。米糠に鉄、マンガン、亜鉛、銅をまぜたものをペレット化して施肥。2h圃場で比較実験を行なった。
また、石灰防除の実験も行い、追肥カルシウムを施肥した。粉末のため、葉の朝露に吹き付けてみた。

P1030741

●小祝さんからの補足
・そうか病の試験結果
そうか病には、そうか病と粉状態そうか病があり、実験目的の放線菌によるそうか病はふせげたが、カビによるそうかが出てしまった。
乳酸菌が増えれば放線菌はすっぱいものを好まないため防げると考えていた。これは、同じエサをとりあったとき、放線菌はすっぱいともうたべないため増殖を抑えられるから。乳酸菌のために、入手のしやすさからビートパルプを材料にし乳酸菌を増やし、菌はたんぱくでできてるので粉ミルクをいれた。

イモのできは大きく、病気もなく、途中経過はよかった。しかしその後、乾燥期にはいり水分を好む乳酸菌は力を失ってしまった。乾燥で増えるのはカビでこれによりそうか病が増えてしまった。

病原菌のターゲットによる違いは想定外で、乳酸菌じゃなくカビに対応しておけばよかった。今後、嫌うものとして実際には、バチルスを増やして対応する。普通はそうか病がどちらででるかわからないが、対策するとしたら乳酸菌・バチルス菌を両方いれなければならない。
実は「乳酸菌入りナットウ」というものが世の中にはある。
すっぱくて美味しい一風変わったもので、普通は納豆菌と乳酸菌を両方は増やせないはずで、分別培養が基本と思われていた。しかし両方を同時にくっつけることができる技術をもったものがあるようなので挑戦したい。通常、納豆菌はph高いときに増え、乳酸菌はpH低いときに増える。条件が違うため難しいと思われる。

今回は、30%ほど病気になってしまった。来年は10%を目標にする。

余談で、乳酸菌でできたジャガイモをふかして食べたが、バター分のあるような香りと味で大変美味しいものだった。最近は気温が高いせいで、黄変が遅いために収量が取れる。大きくなりすぎることで空洞化すると危惧したがまったく問題なかった。(乳酸菌による抵酸化作用か?)

***************************

P1030612

■アンケート回答
■(有)大牧農場さん
Q再来年のミネラル資材など農業の動向について
A北京オリンピック時に中国工場の停止、サブプライムによる混乱、投機化による先物投資による高騰があった。中国の工場が値上げしたが売れなくなり工場が倒産している状態。
資材も一時期は上昇したが現在は底値。実際に価格向上はしてないのだが…。価格は上昇したまま。
2010年でもモノはあり、落ち着いてるのではないか。(不足はしてない)
今後、日本の農業は向上するのではないか。(悪い意味で)
経済が落ち込み諸国に力がなくなると、質の悪いものしか手に入らなくなり、作れる作物も悪くなる可能性がある。
その結果、中間がなくなり良い生産物と悪い生産物の二極化が進むのではないか。
生産者はこのチャンスを生かして欲しい。

■N.O.F麓郷生産組合さん
Q有用微生物資材の見極め。(とある微生物資材の会社の商品)
A値段は高いが菌密度が高い吸着されたもので、有機物の分解が早い。ただ速すぎるため、効いてる間の効果は素晴らしい。堆肥をつくるにもいいが酵素が強く、発熱が早すぎるかもしれない。

■山中哲也さん
QpHが高くなりそうな時の処置はどうしたらいいですか?
A石灰は植物にとって非常に重要や役割を果たしています。人間では、傷を塞ぐ時など。植物にもこの能力があり塞ぐというのは細胞分裂をしているから。植物は細胞分裂して成長もするので、石灰がない場合は細胞分裂する一歩手前の液体の状態でたまり続けることはいいことではない。病気が起こりやすくなる。
人間でも石灰がれば骨が丈夫になり健康に長生きもできるようになる。植物でも同じことがいえる。
石灰は細胞の再生に使われている。
pHが高くなるということは、石灰・苦土・カリのどれかが多いということも考えられる。
ただし例外があって、各成分につくアルカリ分がpHをあげている。硫酸○○という成分であればpHを上げない。例えば、炭酸カリ(植物を燃やした灰。アルカリ分だが)。
硫化物を利用すればph上昇を抑えられる。塩化物でも下がるが注意が必要。
※塩化カリなど塩素がある場合は繊維が硬くなるので注意。
MgCL2(ニガリ)だと、イネなら茎は硬くなるが米は硬くならない。
トマトのような果実系は硬くなる。
ジャガイモは日持ちがよくなる。

Q同一肥料を続けるとそれだけを好む病害虫が集まるといいますが、変化をつける方法はありますか?
A病気を起こしてる菌は、菌糸をもって増えていくカビが多い。(9割)
苗の根っこには根毛があるが、カビと根毛は同じ大きさで、カビがあるとき根毛は負けてしまい連作障害というものが起こる。カビに分解されてはマズイ。
堆肥をエアレーションをして作るが、カビの限界温度は40度程度。堆肥は62度まで上がるので、カビは生きられない。ナットウ菌は、カビを食べるほど強い菌。
堆肥を圃場に施肥した場合、カビを抑えていける。病気が出にくい圃場となる。
堆肥を施肥せず、収穫した作物の残りをすきこんでいればカビが大発生し連作障害につながる。

■泉農園さん
Qじゃがいもの疫病予防に銅剤を使用しますが、微量要素の銅を畑に多く入れることで同じ役割を果たせますか。また、どのくらい多いと根・作物にどのような害がでますか? 薬害の出やすい軟弱野菜で銅をどの位多く入れると病害を軽減することができますか?

A銅の役割にはカビに対しての殺菌剤の役割があるが、それよりも銅があれば液体を固形化するコントロールがしやすくなるので、窒素などを素早く細胞に換えていける。(いい意味で脱水症状的のような効果)
結果的に病気の発生を抑えられる。

ジャガイモで反に硫酸銅2kgぐらい。(4kg以上入れてる人は見たことがない)
ブロッコリーやキャベツなど乾物重量が大きくなるようなものはもう少し必要。
過剰症みたいなものはほとんど出ない。果樹では青森で銅の利用者が多い。

人間は銅欠がこわく、動脈に弾力性がなくなっていく。脳溢血などに気をつけて欲しい。

■その他
Q海鳥を中心としたグアノ肥料があるが。リンが低くないか?
Aリンが低く窒素が高い。鶏糞と差がない。質のよい輸入がうまくいってないのかも? (実際に、コウモリのはリンが高いですが、品質にばらつきが多いことが問題になってるようでした。)

Qカビの問題でバチルスなどあったがタマネギで水はけがわるいのかカビが減らない。バチルス散布はどうか。
Aバチルスは「食べ物としてのたんぱく質」と「住居となるイナワラなどの繊維質のもの」が必要。
たんぱく質だけでは増殖はするが、一匹の寿命が短い。
ワラがあれば栄養はないが長生きは出来る。
だから、堆肥のような環境がベストになる。

Qコメヌカで作るのがいいのか?
A堆肥となら増えるが、お金がかかる材料でもある。

Qコメヌカは脂が少ないといわれるが。
A少ない。コメが炭水化物のかたまり。こちらは脂になるが、ヌカはその外側。それでもナットウ菌の増殖にはちょうどいい。

Qイネの除草法
A雑草のタネの植物生理を狂わせることで減少させることができる。

Q効果的な食酢の利用法
Aおコメの酢は酢酸だが、人はとても飲みきれない。葉も限度を越えた量は処理できない。焼き切れてしまう。酢と卵を利用すると、油でじかれずしみこみやすくなると葉が枯れる。

***************************

感想:
二回目札幌も無事終了しました。北海道の天候は大まかにいって、

03月 雪解け
04月 定植・播種
08月 収穫開始
09月 収穫作業


大体こんなスケジュールです。雪が解けて、畑が乾いたら肥料を撒いてトラクターで耕起して、さぁ定植。
うちは大体五月のGWには定植が終わるぐらいですが、この時期はまだ寒いんですよ。しかも寒いだけでなく暖かさもあり寒暖の差が激しいんです。どのぐらい寒いかというと、雪の中でも作業可能だった冬着込みで、タビ靴では足が冷たいといいながらの定植作業。(え? ボクは暖かいトラクターの運転してるようで、実はうたた寝をむさぼってますよ)

昼間は暑くて半袖。夕方はまた冬着込みに戻り、夜は霜が降りてることもあります。なので、堆肥とかアンモニア化する肥料は進みが悪いです。
おかげで、ここ数年から大流行しているタマネギバエにタマネギが全滅するという憂き目を見ながら「さ、今年で農業やめよっか」とふっと思うことも。でも
今回の小祝さんのアドバイスにより、「食酢」というヒントを得ました。これでハエどもを撃退だ!(できるといいな)
食酢は、もともとアブラムシを落とすためや殺菌効果を狙って使用してたのでさらなる利用法があってビックリです。「等価交換」と言われてましたが、小祝さんは微生物という魔法を使った錬金術師というところでしょうか。微生物すごいなー。だいたいこんな小祝塾となりました。

あと勉強会のあと懇親会として情報交流を行ないました。さらにセンター長がらでぃっしゅメンバーを引き連れてきて賑わい、満員御礼状態に。まぁ、実際には全員体育座りに。(笑)想像以上の参加者に会場が狭くなるほどでしたが、その分だけ人数多いだけに情報のやりとりも活発すぎて目が回りました。

実際には、どこそこの動向はこうなってきてるとか、あそこの資材は実はアレとか。けっこう実質的で食い込んだ話が多すぎてここでは紹介しきれないですね。忘れないようここに記録しておきたいんですがさすがに無理か。勿体無い。あとは、今はこんな試みをしてるとかいう生産者が多く笑顔で話し込んでました。(笑顔というか、うっへっへというニンマリ顔かもしれませんが)
これぞ交流会の醍醐味なんだけど内容がコアすぎて漏らせませんね…。
ひとつ、問題ない話題が。新規就農者の対応という話が北海道でもありました。わりと各生産者グループで新規就農の希望者が研修してるんですが、やっぱり研修生への対応や、新規就農する場合の支援、周りとの連携具合などでいろいろ試行錯誤が多いようです。
自給率が云々やら後継者不足やらいろいろ社会問題として取り上げられてるようですが、しっかり頑張ってるところもあるんですね。これをどう発展させていけるものかこれも考えていく必要がありそうです。

今回の勉強会での反省点としては、北海道では「生産者報告会」として冬場に今年の報告会をしてるということでほかの地域とは違う試みがされているのですが、「生産者は失敗例を出したがらない。失敗例にこそ成功の秘訣があるから、もっと前面に!」というようなことが勉強会のたびに話題に出ていたので、「問題点」をピックアップした内容となってしまい反省会的なムードが強くなってしまったことです。それでも一つ以上は解決の糸口を持ち帰ることができたと思うのですが、さてどうなりますか。次年度に解決できていれば幸いです。

次回は1月31日 大宮で勉強会です。

カリノタカユキ


RadixWebトップページへ

RSS2.0 /  Atom

Copyright 2010 Association of Radix. All rights reserved.