農産畜産Blog

【01 農産活動報告】

2008-05-16

5月16日小祝塾2008高原野菜

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【1】高原野菜の小祝塾(北軽井沢有機ファミリーさんにて)
開催日時   2008年5月16日(金) 10時00分~16時00分
集合場所 北軽井沢有機ファミリー事務所
内 容      高原野菜の畑巡回
                        ・清水さん(レタス、キャベツ)
                        ・
岩田さん(レタス、ブロッコリー)
                        ・桐渕さん(キャベツ、長ネギ)
                        ・関根さん(レタス、キャベツ)
                                    その他、時間が有るようであれば、他も。
※所属生産者の畑8箇所を合同で巡回。
生育状況、注意点、次作の準備段取りなどを確認。クレーム予防、安定生産、出荷までの流れの確認。

16日午前中は、北軽井沢にて、参加者18名で、生産者4名のほ場を視察。午後からは座学による小祝理論の勉強です。
北軽井沢は高原地帯で、日差しが強く、とても涼しいところで、生まれも育ちも北海道の道産子たるボクとしては、高原地帯の環境は生き返る気分ですよ!(東京暑すぎです。もう真夏日気分で手も足もでないんですけど…)

北軽井沢有機ファミリーの4人の生産者さんのほ場を見て周る小祝氏に付いていきましたが、ほ場までの案内を生産者さんの後継者が軽トラックで先導してくれました。…って、あれ?

s-R0042477.jpg後継者「去年はこれこれだったから、土壌分析の結果がこうでしました」
後継者「微量要素に気をつけながら土壌設計し、現在こんな栽培状態になっています」

先導だけでなく、小祝氏にほ場説明までしてますよ!

  やたら抽象的な会話記録ですね。後継者さんはきちんとした説明をしていて小祝氏も納得しています。…たしかボクも生産者の後継者ですが…、こんな細部までの説明なんてとても無理です。ちなみに北軽井沢有機ファミリーの生産者さん(ボクの目線から見るとお父さんたち)ですが、見守っているだけでたまに補足説明する程度。

  農家の息子ってのは、会社勤めの方や都会暮らしの方には説明しにくい事情がイロイロあるものなんですが!うまくいってるように見えてとてもうらやましかったです。
(コメント)最初からかなりのショックを受けましたが、Radixの会へ研修に来る機会がなければ知らないままでした。これはきちんと持ち帰って活かさねばもったいない。さっそくメモせねば!

堆肥のこと------------------------------------------------------------------
この北軽井沢では、もともと畜産が盛んな所だったという背景から、高原野菜としてレタスとキャベツを主力にブロッコリーや長ネギなど畑作に切り替えているの多くの生産者さんがいます。
…ということは、畜産動物から排泄物があるわけです。
動物のフンが良質な堆肥への材料になるので、小祝氏の推進する「微生物が多く」、「微生物の食料も多い」という中熟の良い堆肥作りを、産地を活かして活用できちゃうわけです。
近場にあるものを利用できるっていうのは、有機栽培でかなり大きなポイントになると思うんですが、これはうらやましいです。
また、それぞれ堆肥作りしてる中でも生産者の岩田さんが、周りに何もない静かな場所に巨大な堆舎をもっていました。

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奥に全長4mぐらいの巨大なタンクが見えるでしょうか? 小祝氏が自分の工場に欲しいぐらいの培養タンクだそうです。




岩田さん、雨水をいれるのに使いたいそうです。
新品で千万円以上する培養タンクですけど)


実は、堆舎としての機能はまだ未完成で、あとは切り返しに便利な機械と水を供給できる設備設置が必要らしく、次に訪問するころには完成しているそうです!ここでの小祝氏のアドバイスは、堆肥にきちんと切り返しを行うことが重要とのことでした。そういう機械は北海道に多く存在してるそうです。
(コメント)アルーダを見ればわかると思いますが、トラクター1億円から色んなモノが揃ってます。けど、目利きが必要です…。
この高原地帯の生産で気を使う部分が、堆肥を使う上での宿命といえる線虫類の対策です。
線虫類がつくと根をかじって水分や栄養の供給を断つので、どんなに素晴らしい施肥設計をしても足を引っ張る事になるので、いかに線虫類を堆肥で封じ込めていくかがポイントになります。
やはり生産者さんもいろいろ試行錯誤をしてるようで大変なようでした。
  ボクが思わず「うちは怖くて堆肥を使ってないです」とコメントしたら「堆肥をきちんと使わないと良いものができないぞ」と生産者さんに怒られちゃいました。これがプロ意識!!やっぱり堆肥は必要ですよねぇ。うーん。北海道に帰ったら堆肥作りに挑戦しないと!

「コレ一発で効く殺虫剤!」なんてものが使えない有機栽培の生産者として、線虫類の対策は堆肥の作り方で抑えていくしかありません。堆肥が熟成する時に活躍している微生物をうまく活用することで線虫類の対策になるそうですが、詳しくは小祝氏の著書「有機栽培の肥料と堆肥―つくり方・使い方」をご参照に!

  あと、小祝氏から教えてもらったワンポイントテクニックを紹介。
堆肥に多量・微量栄養素など資材や肥料を混ぜ込むことで風による肥料の飛散も施肥時の手間も簡略できるし、分解具合も把握できていればすぐに肥効も期待できるし、施肥後に雨で養分が流れ出すのをふせぐこともできることで経済的になるということ。ただし、資材も肥料も堆肥へ混ぜ込むタイミングを考えることが必要、ということでした。

@多量・微量栄養素のこと------------------------------------------------------------------
他に、ほ場周りで勉強してきたことは…。
・葉が反り返らないように窒素(N)をコントロールすること。
・光合成には葉緑素の中にマグネシウム(Mg)と窒素(N)が必要とするが、光エネルギーによって電気分解するためにはマンガン(Mn)も必要ということ。
・ミネラルをしっかり含んだ初期肥効の設計。
・根をしっかり張るための鉄(Fe)を欠かせないこと。根の張りを予想して手でゆっくり土から取り出して、根の張りの状態を確認すること。
根については、鉄(Fe)が足りないと根の張りが乏しく、特に中央の根が貧弱になり、それが根の上にある植物の成長にも大きな影響が出でます。 鉄(Fe)は前年に「多収穫」だと顕著に欠乏するから注意が必要です。
ちなみに、鉄(Fe)には、JBFにアイアンパワーというミネラル資材があります。(宣伝してみた!)

次世代の担い手たち?------------------------------------------------------------------
今回、北軽井沢での勉強会ですが、上記にあるように18名でした。
若い研修生三名の方が飛び入りで見学していて、なんと小祝氏の著書も熟読したという熱心な人たちです。将来有望な農産の担い手になると心強く期待しちゃいます。
s-R0042491.jpg年齢的に参加者に30代が多く、非常にエネルギッシュな空間での勉強会となりました。

しっかりした後継者がそれぞれいるせいか、安心して任せられるんでしょうか・・・。
その後、生産者の一人が「そろそろ出荷量を増やしたいんだけど、どうだい?」とらでぃっしゅぼーやで西関東圏を担当者してる野島さんに尋ねていた背景は、頼りになる後継者がいて事業拡大したいとかあるんでしょうか。

なんともうらやましい光景です。(ボクも頑張らないとなー)

品質向上への探究!------------------------------------------------------------------
今回の勉強内容のひとつに、出荷から配送センターまでの品質保持があり、栽培時のコントロールを聞きました。

「収穫時にチッソがないこと」
理由:雨の日に収穫など、曇りで光合成ができないから炭水化物を消費し窒素分が多くなる。
植物内の窒素が炭水化物よりも多いと、壊死してしまい品質が維持できない。
対策:施肥設計などで収穫時期は窒素が切れているようにコントロールすること。

つまり、雨の日はできるだけ避けること。施肥設計で収穫時には窒素を使い切っていること。
その二点ですが、けっこうハイレベルな要求な気がします。しかも、土壌窒素はドクターソイルで計測できるけど、生産物に含まれている窒素は無理そうだなーと思って、事務局の人に相談しました。
「硝酸イオンメーターで計測できるよ。すでに生産者でも使ってる人がいるね」とのこと。
コレ、なにやら四万円ぐらいする濃度を測る道具のようです。そもそも苦味などを測定する用途らしいです。これで測定できた数値が「硝酸イオン=窒素」ではないでしょうけど、品質保持に効果があるなら、ドクターソイルよりお手軽に測定できそうなので、忙しい出荷時期でも測定できそうです。
出荷してから到着先の配送センターに「うちの野菜、硝酸イオン濃度どうなってるかな?」と確認することで、なにかの目安になったりしないですかねー。
  北海道だと貯蔵の長い野菜が多いけど、近くて葉物の多い関東圏だと鮮度が大切だからいろいろ気を配る部分が多いんですね-。

  生産者さんに山菜をたくさん頂きました!みんなで山分けして美味しく頂きました~。ごちそうさまです!

※尚、写真は竹内先輩の撮影したものを使用させていただきました!

17日に続く!!

カリノタカユキ


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