農産畜産Blog

【01 農産活動報告】

2007-12-18

WESTブロック肥料勉強会開催報告

東北九州に続き肥料勉強会は12月7日、大阪にやってきた。会場は10年来のお付き合い、らでぃっしゅぼーや大阪センターからほど近い、JR住道駅徒歩10分の大東市民会館。肥料の匂いも出る(実は講師の小祝さんがニオイに弱い)勉強会なので、できるだけ古~い造りで窓付きの会場がいいな~と選ばせていただいたのだが、新しいきれいなお部屋を借りての勉強会になった。参加者は当初の予定42名を大幅に上回ってなんと70名!らでぃっしゅぼーやからは森崎課長のほかキョーリョクな助っ人、関西地区担当の村田靖雄が参戦(?)。充実の6時間となった。
で、まずはこの写真から。午前のらでぃっしゅぼーや方針説明を終えて午後、小祝政明さんによる肥料勉強会中盤の図。ぼちぼちでんな~とまったりおっとり、が特長かと思われた関西ブロックのみんなが寝てな~い!これはすごいことになったゾ......

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で、午前はらでぃっしゅぼーやの方針を共有。東北、九州と同じく森崎課長がプロジェクターを使って全体を説明。今年のキーワードにもなった"偽"よろしく大きな社会不安の表象とも言える食品関連の数々の事件を紐解きつつ、"正しい食"を標榜し実践するらでぃっしゅぼーやの農産における考え方を、関西弁を交え(かれは大阪出身~)つつ、さわやかに伝えてくれた。

生産者の皆さんへのお願いもたくさんあったが、今回はこれ(クリックして拡大して見てね)。
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PDCAさいくるで栽培を管理してください、ということ。PLAN(土壌分析などで状況を客観的に把握して施肥栽培計画をつくろう)、DO(計画通りにやってみよう。経過を記録)、CHECK(予定通りにできたかどうか確認、うまくいってなかったら計画と経過を振り返って原因を突き止めよう)、ACTION(対策を講じよう)、ということで、ポイントは記録。自分のやってることを記録してつかんでおかないと、うまく行ったにせよ行かなかったにせよ、訳がわかんなくなってしまう。記録があればらでぃっしゅぼーやを始め仲間にも、小祝さんにも相談ができるというもの。予測が難しい不順な天候も、日本全国ここまで不順になってきた以上、測り難い要因として組み込んで、できるだけリスクを低くするためにも記録が大切。何かあったらまず事前に報告。「偽装」まみれとも思える今の日本で、生産者の皆さんがそれぞれに、らでぃっしゅぼーやの信頼をシェアしていることも忘れないで!そんな話だった。

次に登場は関西地区担当の村田氏から、らでぃっしゅぼーやと生産者との間で交わされている新しい書式について。農産物に関係する大切な情報を、正確に共有できるようにと30分以上の時間を割いての説明は、なかなかパソコンに暗い高齢の皆さんには難しかったようだが、事務局を通してなど積極的に理解していただけるよう期待したい。で、笑顔を絶やさずの村田くん......

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午後は小祝さんによる3時間の肥料の勉強。参加者みんなが目を見開き、時のたつのも忘れての講義。まずいつものホワイトボードの図(by Mr.Koiwai)。

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今回も窒素系の肥料をドクターソイルの濾過器にかけて、その溶け具合を見た。溶け出した水溶液を試薬(アンモニア態窒素を見るもの、硝酸態窒素を見るものの2種)で出方を見て、それぞれの肥料の"目利き"を学んだ。この目利きをするのに必要な考え方がアタマに入っていないと目利きができないんだが、その考え方がこの図に表れている。

購入の肥料はどれも袋に窒素何%とか表示されている。小祝さんによると、そもそも窒素は様々なカタチがあって、それは大体、たんぱく質態、アミノ酸態、アンモニア態、硝酸態の4パターンだという。有機肥料であればまず、その大もとのカタチはたんぱく質であったはずで、これが分解されていくにつれ分子が細かくなって、固体だったたんぱく質が液状のアミノ酸に、アンモニア態に。そして液体としての最後の形態が硝酸態窒素なのだという(これを超えると空気になってしまう!)。目利きが必要なのは、肥料袋に、せっかく窒素○%と表示されていても、作物が吸収できない窒素ではムダになってしまうので、そこのところを理解しましょうという理由と、肥料の状態を掴んでおかないと、速く効くものか遅効きかで予定が狂ってしまうから。速効きと思って使ったら効かないで、後になって効なかくてもいいときに木が暴れ出しちゃうとか、困りますよね~。いろいろです。

さて、たんぱく質が微生物によって分解(発酵)されアミノ酸になる。この時微生物は呼吸に酸素を使い、たんぱく質に含まれる炭素(C)を結びつけて二酸化炭素にして空気中に放出。で液状になるのだが、この説明が面白い。小祝さんによると、C(炭素),H(水素),O(酸素),N(窒素)の化合物であるたんぱく質が、固体から液体に変化するのは、含まれる炭素(C)の相対的な数が減るからだだそうだ。その役割を微生物が担っている。図ではたんぱく質のところのCが大きく描かれ、アミノ酸のところのCは小さい。

「たんぱく質の代表的な作物は何ですか?大豆?そうですねぇ、じゃ大豆燃やしたら何が残りますか?黒くなっちゃう?そうですねぇ、じゃその黒い物質って、何でしょ~かね~、そこの後ろから3列目の方、あ、四国からですか。そうです、アタリです。黒いのは炭素。ですからたんぱく質には炭素が含まれていたんですね~」

で、図のたんぱく質のところのCを大きく描く。

「じゃあこれが発酵すると?みなさんお酒好きですよね、あの発酵してる仕込桶、なんかブクブク出てるのご存知ですか?アレなんですか?え~と今度は、あ、目が合いましたね、逃がしませんヨ。らでぃっしゅぼーやのスタッフも勉強に参加してもらわないと(笑)。え、小西さんですか?さぁ何でしょう?おっさすがらでぃっしゅ。そうです二酸化炭素ですね。じゃあ二酸化炭素は記号で書くと?炭素と、酸素。ということは?炭素が?そうです、たんぱく質から取り出されて、二酸化炭素になって空気中に放出されていくんです。だから......」

と、図のアミノ酸のところのCを、今度は小さく描き直す。
ふ~ん、とだんだん参加者の目が輝いてくる。

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そして液状でかつ炭素分を含むアミノ酸態の窒素成分こそが、有機栽培の優位性であると説く(この説明は次回)。これまでアミノ酸は分子が大きすぎて植物は吸収しない、吸収する分子形態はアンモニア態(NH3)か硝酸態(NO4)だ、との説が常識だっただけに、ここを理解するのが小祝理論のひとつの骨格だ。

こうして分解を繰り返すとたんぱく質はアミノ酸に、次にアンモニア態、硝酸態と変化していく、という流れがこのホワイトボードの図。小祝さんによれば、窒素系肥料の理想的な位置は、この図で言えばアミノ酸とアンモニア態の間あたり。固体で植物が吸収しないたんぱく質では話にならないし、かといって分解が進みすぎたアンモニア態以降では、せっかく有機でやっている利点が生かせない。ニオイで言えばアミノ酸は香ばしいニオイ。アンモニア以降は臭い。ここらへんが評価のポイントになるというわけだ。

するとその後の成分分析で見えてくることがわかってくる。
アンモニア態窒素の試薬は青。成分が多いと濃い青になる。硝酸態窒素の試薬はピンク。成分が多いとピンクが濃くなる。それぞれの試料で試せば、理想的なのが青くてピンクが出ないもの。ピンクが出ているものは、分解が進みすぎていると解釈する。青も薄すぎると、タンパクの分解が進んでない可能性があるとか、試料の見極めの他に肥料原体の崩壊具合も見る。

「やっぱあの肥料はどうかと思ったんだヨな~」

ここまで来ると参加者みんな顔が納得感に包まれて幸せそうですらある。

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質問も活発に飛び出す。上の写真左は兵庫県丹波から来てくださった宮垣農産の宮垣さん。真ん中は「久しぶりに小祝さんの話をきいてよかったワ」と、三重県はゆうき伊賀の里の福広さん。そして「今年は欲ばり過ぎ(?)で失敗しましたヨ~」と岐阜の中屋さん。と、中でもいちばん積極的に質問攻勢(!)に打って出たのが、おなじみ奈良県からハギカメの亀田さん(下左)。「小祝さんねぇ~、オレの考え方はさぁ~、こう思うんだけどねぇ~」といつもながらに活発な。で、おっと参加者にまぎれて元らでぃっしゅスタッフの熊野鼓動、和歌山から横瀬くんも来ているゾ(下中)。で、常に哲学と思想を頭脳に秘める京都丹後の丸岡さん。いっちゃん後ろで目を閉じて瞑想していたヨ。

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この亀田さんがなんと2008年1月号の『現代農業』に登場したことはまた書きます。で、勉強会はこの後苦土やカルシウム系資材の目効き、堆肥の目効きへと続いたのであった。全国行脚が続くこの勉強会でよく目にするようになった光景、小祝さんと森崎くんのゴールデンコンビ!手前は苦土カルシウム系資材を溶かしだしたビーカー。

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やっぱ記録は大切でしょと、最近は小祝さんもしっかり自分の講演記録を!今回のビデオ撮影は事務局も含めて4台。カメラは数知れず。ICレコーダーのヒト3人。テレビの記者会見なみ?はおいといて、勉強会は予定をオーバーして終了が4時30分。お疲れ様でしたぁとその後のブロック委員会を経て夜の10時過ぎにとあるお店を覗くと?おっ、怪しい4人組発見!勉強会後の会議の後の打ち上げの後の打ち上げの図。


その後は......?

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