農産畜産Blog

【01 農産会員情報】

2007-11-29

有機ネットやまなし

11月27日、お誘いを受けて「有機ネットやまなし」設立総会・記念講演会に参加させていただいた。
これは以前から山梨県内で有機農業を軸に地元の方たちとの交流を進めてきた「有機ネット市民の会」が中心になって働きかけてきたもので、今回はその活動の延長として、より具体的に活動を進めよう!との趣旨から開催を発案したとのことだ。

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久しぶりにお会いした早川宗延さん。白州森と水の里センターのみなさん。山梨自然塾のみなさん。IFOAMジャパンの村山勝茂さんもいらっしゃった。
メンバーはらでぃっしゅぼーやでもおつきあいのある方々が多い。

総会は全会一致で「有機ネットやまなし」の設立が決まり、理事長に重鎮・澤登芳さん、副理事長の中には自然塾の小澤さんや白州の椎名さん、黒富士農場の向山さん(事務局長)が名を連ねた。以下が設立趣意書......

・「有機農業推進法」の施行に基づき「国の有機農業推進に関する基本方針」が策定されます。県は、これに基づき「推進計画」を策定するに当たり、有機農業関係者の自主性を尊重することになっています。
・そこで、県が策定する「有機農業に関する推進計画」に山梨県内で有機農業を実践・推進してきた有機農業者、消費者、関係者自身の声を反映させるために「有機ネットやまなし」を設立します。
・本会は、「有機農業推進法」施行後、各県レベルで続々と立ち上げられている本会と同様な性格を有する団体と連携を保ち、各県の動き、行政の対応についても情報を収集するとともに、発信していきます。

......先月25日、全国有機農業推進委員会なるものが農水省を事務局として立ち上がっている。この会議も傍聴しにいったのだが、今後"有機農業推進法"なる法律が、具体的にどう生産者に関係してくるのか、有機というマーケットがどう変化していくのかについては見えない部分が多い。都道府県は概ね5年以内にこの法に基づく施策を講じねばならないが、その規模や内容の構築に動き始めている自治体は少ないとも聞いている。

そんな中では、やはり巷の評価、評判、風評も様々。「国のやることだから」とナナメに見ている人もいれば、何かメリットがあるようならその時点で享受したいと慎重に考えている人もいる。推進法施行初年度が5億円と、国がするにしては湿っぽい予算も「なんだかな~」と揶揄されたり、まあ先行きは(慎重に見れば)不透明とするのが無難だろう。
 
「行政の方針や施策をよりよく方向付けしたい、そうしなければいけない」と考え、先んじて前向きに関わっていく方たちも多くいる。間違いがないのは、民主国家である以上、有機農業推進法も、国民の意見が反映される仕組みなのだという点と、それはローカルに考えて、有機農業を実践している現場としての都道府県、市町村のことなのだという点だろう。
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そしてこの法律が、日本農林規格が示すところの「JAS有機」とは違い、環境保全型の生産全体を底上げするために、流通や消費者も含めた生産流通消費の活性化を目指していることも覚えておきたい。事実前出の全国有機農業推進委員会のメンバーも、日生協、イオン、モスフードサービス、全農などが名を連ねている。※右の写真はJAS有機との違いを示したもの。暗く見づらいがクリック→拡大画像で見てください

さらには、この法律はこれを技術面でも体系化すべく、全国に技術センター的な枠組み作りを進めていくという。有機栽培の技術においては、一日の長、指導的な役割を任じられしかるべき方が多く関わるRadixの会、らでぃっしゅぼーやも含めて、関係のない動きでは決してないだろう。

この総会で、講演会としてこの推進法を所管する農水省生産局"農産振興課"の課長ホサさんが1時間ほどお話をされていた。ず~っとスライド通りのお話しで、それはそれで1時間で寸分たがわずスゴイなと思ったのは余談で、とにかく有機農業に関係するデータがこれでもかと出てきていた。調べまくっているのである。参加者150名ほどだっただろうか、全国を手分けして推進法の説明と啓蒙に各地を奔走していることも想像された。

さて、有機農業の推進とは、直接はマーケットの拡大を目指すという要素も多く含んでいて、立ちはだかる様々なハードルの中には、価格のこと生産性のことも当然ある。反面生産性が向上してマーケットが拡大しても、それをつくる生産者が拡大しなくては自縄自縛に陥る。その双方をどうバランスさせるかが、この法律の周辺、そして皆さんが有機農業を進めている足元である地方自治体に求められてくるのではないか?

こうなると、足元の利害、少なくともこれまで以上に、有機農業を進めている本人にとっていい方向にならないと困る、というかおかしいじゃん! ってなことになってくる。まさか法律ができて、いつのまにか輸入オーガニックばかりに、はならないと思うが、本腰入れてる生産者が蚊帳の外という事態にならない保証はどこにもない。自己防衛ということではないが、より有利になるように制度にコミットしていこうというのが、昨今各地で進んでいる動きなのだ。

みなさんはどうお考えですか?

今後のマーケットとの関わりも含め、アンテナ!
動向を掴んでいきたいと思っています。

情報・農畜産担当 竹内


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