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【10 からだをほぐす こころをゆるめる】

2010-01-12

からだをほぐず こころをゆるめる(第4回) 『腰のはなし②』

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  毎年のことですが、私のいる東京でも寒さが厳しくなってくると、今までなんともなかったのに急に腰が痛くなって私の施術所に来られる方が増えてきます。

  重いものを持ち上げた、長時間立っていた、がんばって掃除をした、あるいは何も特別なことをしていない等々、腰痛が起きたきっかけはいろいろですが、皆さんに共通して見られるのは『冷えです。特に下半身の冷えが原因になって腰が痛くなる方が多いようです。

  東洋医学では季節によってからだに負担のかかる場所が変わるとされ、冬のこの季節に一番負担がかかるのは腎臓や膀胱をはじめとする泌尿器であると考えています。

  冬になり気温が下がり、大気だけでなく大地も冷えてきます。そうなると当然人のからだも足から冷え、健康の原則である「頭寒足熱」とは反対の状態になります。

  腎臓と膀胱といった泌尿器は特にこの足からの冷えをきらいます。というのは、腎臓の経絡は足から始まり、膀胱の経絡は足の小指に終わることが一つの理由です。そして腰の周辺の筋肉は泌尿器の反応がとてもよく表れる場所なのです。
  つまりこの季節の腰の痛みは、足の冷えが泌尿器に負担をかけ、そのため泌尿器に深く関係する腰の筋肉がこわばり、腰の痛みが起きるという流れが考えられます。

  少しでも腰の痛みを楽にしたり、あるいは腰痛の予防にできることはまず、足を冷やさないことです。毎日お風呂にゆっくり入ることはもちろん、近くに温泉があればぜひ足しげく通ってみてください。
  長時間お風呂にはのぼせて入っていられないという方は、足湯がおすすめです。大きめの洗面器かタライを用意して、ちょっと熱めのお湯をいれ、くるぶしまで足をつけてください。
  ぬるくなったら差し湯をしましょう。1日10分ぐらいやると良いと思います。

  寝る時に湯たんぽを入れるのも一つの手です。低温やけどの恐れがありますので、体にくっつけないようにしながら、太ももやふくらはぎの間、足元においたりして下半身を暖めながらお休みください。
  寒中での作業の場合、足裏や腰、下腹部などの気持ちが良いと感じた位置に作業の邪魔にならないように下着の上からカイロを貼るようにしてください。

  お医者さんに椎間板ヘルニアがあると言われた方にも下半身をよく暖めることをおすすめします。というのは、東洋医学では泌尿器が骨をコントロールしていると考えているからです。下半身をよく暖めることで泌尿器への負担を減らし、泌尿器と深く関係する骨を少しでも助けることができます。

  まだまだこれから数ヶ月は寒い日々が続くと思います。
  ぜひ下半身を積極的に暖めることによって、腰痛がこれ以上ひどくならないよう、あるいは腰痛にならないよう予防して、この寒い季節を乗り切ってください。


(開音堂 姿勢保健均整師 中野史朗)

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【10 からだをほぐす こころをゆるめる】

2009-11-12

からだをほぐず こころをゆるめる(第3回) 『腰のはなし①』

中野くん写真 

らでぃっしゅぼーやに入社したばかりのとき、私も農業の研修に行きました。
今でも覚えていますが、キャベツの何個も入った箱を軽トラに何ケースも積み込みました。
また、ある時は大きな三浦大根を何十本も抜いたこともあります。
私の場合はせいぜい一日二日でしたが、これが毎日の作業となると相当からだにくるなと思ったことが
あります。

そのようなきつい日々の肉体労働から、きっとからだのあちこちに痛みのある生産者の皆様も多いかと思
います。
そこでそのからだの痛みのなかでもきっと多いであろう「腰痛」についてまずは書かせていただきたい
と思います。

腰痛といえば、重たいものを持ちすぎたりということが原因なのではと思われがちですが、東洋医学では少し違う方向から腰痛を考えます。

先日、私の治療院でこんなことがありました。
30代の男性が腰痛を訴えられ来院されました。
宅配便のドライバーという職業柄、何回かぎっくり腰になったそうですが、今回はぎっくり腰とまでは
いかないものの、ここ数週間腰の痛みがあり、毎日の仕事がちょっと苦痛とのことでした。
私もからだの使いすぎからくる腰痛と安易に思い込み、全身をゆるめて腰の歪みをとる施術をしました


『一回目の施術で腰がかなり楽になりました』ということでしたが、それから2日後にその方から『
また腰が痛くなった』といって予約の電話がありました。
初回の施術で、ある程度良くなったかなと私は思っておりましたので、『えっ?おかしいな』という思
いで二回目の施術をしてみましたが、すっきりといかず、それからまた一週間後に三回目の来院となりました。

いろいろ知っていることをやりましたが、なんか腰の痛みがすっきりしません。
そこでもう一度カルテを見直してみました。
すると子供の時に「気管支喘息」があったと書いてありました。

もう一度その方のからだの歪みを診てみると胸の形がぺったんこで、呼吸器に負担のかかりやすい体型であることに気がつきました

そこで胸の形を整えると腰の痛みが一段と楽になるそうです。
最後に肺のツボをゆるめると腰の痛みが『あれ!?』と驚かれるほど楽になったそうです。

中野くんの写真

東洋医学では腰の痛みといっても単に筋肉や骨だけの問題とは考えません。それ以前に腰の痛みを引き
起こしてしまう何らかの理由がからだにあると考えます。

その理由を簡単にまとめると、
1.頭の疲れ
2.胃腸の疲れ
3.泌尿器の疲れ
4.呼吸器の疲れ
5.ケガや手術などの古傷など

が腰の痛みに限らず、からだのあちこちの痛みを引き起こすことがあると考えます。

ですから、私の治療院でもこの宅配便のドライバーさんのように呼吸器の調整をすると腰の痛みが改善し
たり、帝王切開の傷の痛みをとると腰の痛みが楽になったり、あるいはストレスの強い方に頭の調整をしてあげると腰をそんなに施術しなくても腰痛が改善することがあります。

この場でこうすれば腰痛に良いですよと簡単にお話しすることができませんが、日々疲れを残さず、からだのゆがみを整え、腰痛を改善させることに役立ついくつかの方法を、これから何回かにわたってご紹介させていただきたいと思います。

(開音堂 姿勢保健均整師 中野史朗)

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【10 からだをほぐす こころをゆるめる】

2009-10-15

からだをほぐず こころをゆるめる(第2回) 『似ている有機農業と東洋医学』

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  私の短かった「らでぃっしゅぼーや」勤務では、現場に訪問することが少なかったこともあり有機農業に対する理解は限られたものですが、それでも有機農業というものは東洋医学にそっくりと昔からよく思っていました。

  Radixの会報誌を時折目にさせていただきますが、特に農家の皆様にとって土作りというのが、とても大事な仕事の一つであるように思います。
  良質な土を作るために良質な堆肥を作ることに努力され、それを適量畑にまかれるのではないでしょうか。

  土にムリをさせないため、同じものだけでなく季節や場所にあわせ色々な作物を植えたり、あるいは一定期間休ませたりということもされていると伺います。
  その結果、できあがった健康な畑や水田には、とても美味しく栄養価が高いだけでなく、病気や虫にもやられにくい作物ができあがると聞きます。

では畑になんらかの理由で病気がでてしまったり、虫が発生したらどうするか。
  有機農業をされている生産者の皆様のされることは、土や畑の状態をよく観て何が原因でそういった状態になるのか考えられると思います。
そしてその状態を改善するために、まずは土や畑、まわりの環境にあまり負荷をかけないかたちで対処されるのではないでしょうか。

私が知っていることとして木酢液をかけたり、トウガラシ抽出液をかけるというのを、その昔、らでぃっしゅぼーやにいる時に聞いたことがあります。
  もしそういった方法でどうしても効果があがらないとき、最後の手段として農薬という選択も存在します。また、作物や畑の状態によっては、最初から農薬の使用も考えられます。

  実は東洋医学の人のからだに対するアプローチも有機農業にそっくりなんです。
  東洋医学では人体は小宇宙と考え、自然の一部とみなします。自然はそのままで完璧であるように、その一部である人のからだも完璧なものと考えます。
  特に東洋医学では治療することよりも養生というものに重きをおきます。
身土不二、腹八分目、頭寒足熱、骨休めという言葉どおり、この土地でとれるものを、お腹一杯に食べず、からだ、特に下半身を冷やさぬようにして働いたり、疲れたらしっかり休むことが養生の基本と考えられます。
そうすれば基本的には病気になることもなく、からだの不調を訴えることもないはずです。もし何かあってもそういった不調はすぐに改善されるはずです。

しかし、どうにも養生だけでは体調が回復しないときは、からだに負担をかけない方法で改善を試みようとします。
  私が専門とする手技療法では、骨格やからだのゆがみやひずみを見つけ、すこしでも改善するように試みます。
  鍼灸や漢方では、からだのひずみを脈やお腹のしこりで診たりしますので、その脈やお腹の状態を改善することのできるツボに鍼やお灸をしたり、漢方薬を処方したりします。
  これらのいずれの方法も基本的には副作用というものがほとんど考えられないものです。もしそれで効果がなければ、現代医学の治療をおすすめしたり、あるいは症状によっては最初から現代医学の併用をお願いすることもあります。

  有機農業と東洋医学はとてもよく似ていると少しは思っていただけたでしょうか。
  そうであれば生産者の皆様は有機農業のアプローチを是非ご自身の健康管理に役立ててみてください。
  その具体的な方法を次回から少しずつお話しさせていただきたいと思います。

(開音堂 姿勢保健均整師 中野史朗)


【キーワード】
東洋医学の治療とは・・・病気や体調不良を改善するため専門家から施術を
                                         受けること。鍼灸・手技療法・漢方など。

東洋医学の養生とは・・・病気や体調が悪くならないよう自分自身で生活を
                                         整えること

ゆがみやひずみ・・・骨格のズレ、五臓六腑の動きの悪さ、体内の循環の
                                  乱れが姿勢や体表にあらわれたもの

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