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【01 農産会員情報】

2010-06-18

北軽井沢有機ファミリー 訪問記

6月10日、初夏を思わせる陽気の中、軽井沢に降り立ちました。
さらりとした風がふいていて、日本の誇る避暑地にきたなぁという感じです。

軽井沢といえば、『避暑地&リゾート』という貧困なイメージしか思い浮かばない自分ですが、軽井沢駅からどんな素敵な風景が見えるのかと思いきや・・、
駅前には巨大なアウトレットモールが広がっていました。

せっかくなので少しのぞいてみたら、モールには小ぶりのお店がたくさんはいっていて、おしゃれなお客さたちがショッピングを楽しんでいました。
知らないお店ばかりだったので、近くにいる方に聞いてみると、どの店も名の知れたブランドとのこと。

ブランドに疎い自分には少々というか大いに場違いなところだったので、トイレだけ拝借してそそくさとその場を逃げるようにして離れました。
(敷地には広い駐車場も完備されているので、休日ともなると駐車場は満車、軽井沢駅からは
  列をなして買い物客が訪れるそうです)

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軽井沢駅2Fからアウトレットモールを望む。
写真はモールのほんの一部です。


さて、ここからが本題です。
北軽井沢有機ファミリーの若き生産者、清水さんから甘楽町有機農業研究会の新井さんに、野菜の勉強会(※めだかの学校 新井塾)をぜひやってほしいとの打診があったのは今年2月のRadix総会懇親会でのこと。

高原野菜を栽培している北軽井沢有機ファミリーさんは、らでぃっしゅぼーやの主力産地の一つ。
高原レタスなどを栽培しているため、夏のとろけ対策が以前から課題となっていました。

清水さんは、栽培技術に定評のある新井さんにすべてを見て頂いて少しでも品質向上につながるよう指導をしてほしいと熱意を持って
お願いしたそうです。
その若者たちの心意気に感じて、
新井さんも今年の新井塾を北軽井沢有機ファミリーさんのところで開催しようと心が動きました。

各地で生産者勉強会を開催したいと思っているRadix事務局としても、渡りに舟ということでその話にすぐに飛び乗って、
その打ち合わせと圃場・堆肥場視察をかねて、新井さん、らでぃっしゅぼーや農産課の島田さんとともに北軽井沢有機ファミリーさんを訪問することになりました。

※昨年の『めだかの学校』 新井塾part4の概要は下記をクリック!
  『めだかの学校』新井塾par t4 開催報告【圃場見学編】 
  『めだかの学校』新井塾par t4 開催報告【講義編・前半】
  『めだかの学校』新井塾par t4 開催報告【講義編・後半】  


IMG_8927 右から清水さん、岩田さん、桐渕さん IMG_8926
左から生産者の桐渕さん、岩田さん、清水さん、らでぃっしゅの島田さん、新井さん

若手生産者の皆さんからは栽培状況や問題点などをお話いただきつつ、島田さんから品目毎の課題などを説明いただきました。

新井さんは、話に耳を傾けながら各生産者からより詳しい状況を聞きとり、問題点や課題の原因と思われる点と解決方法を探っていました。
まさに今年の『めだかの学校 新井塾』のテーマが絞り込まれていく瞬間です。


打ち合わせ後、圃場を見せて頂きました。
それぞれの畑で、新井さんは作物の様子をじっくりと観察!(←ここ重要!)
そして、いくつかの要因を見つけました。
その詳細をご紹介したいのですが、この先はまだ内緒です。
ぜひ聞いてみたい方は、9月3日開催の『めだかの学校 新井塾part5』にて!

勉強会の詳細が決まりましたら、あらためてお知らせいたします。
乞うご期待ですよ!


IMG_8954 北軽の若手三人 







清水さんのキャベツ畑にて
北軽井沢有機ファミリーの若き後継者たち 


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岩田さんの堆肥場
新井さんはここで何を見たのか!


IMG_8981 岩田さんのキャベツ畑







岩田さんのキャベツ畑
なかなかのできばえです


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岩田さんのレタス畑(品種:ウィザード)
新井さんは、レタスのある症状を見逃さなかった!


IMG_9019 清水さんのプラソイラー IMG_9026
清水さんのプラソイラー、ビッグサイズで新井さんもびっくり!
新井さんの理想とする45cm幅に刃が揃っています。
あとは水平刃を取り付けると完璧とのこと。
写真右の刃の後ろについているローターは土の塊を破砕するためのもの。

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清水さんの堆肥場
ここでも新井さんの厳しいチェック!



【お知らせ】
昨年度、甘楽町有機農業研究会さんが“日本農業賞”を受賞されています。
(※第39回日本農業賞・特別部門 第6回食の架け橋賞の優秀賞を受賞。
  祝賀会の模様はこちら → 第39回日本農業賞 特別賞 受賞 参加レポート

その日本農業賞受賞者を紹介する冊子『日本農業のトップランナーたち』がでました!
この冊子を見ると、日本にはすごい生産者がいるなぁとあらためて感動しますよ。ぜひ下記をクリックして読んでみてくださいね。
                    ↓
日本農業のトップランナーたち 第39回日本農業賞に輝いた人々
 

(Radix事務局 成田)

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【01 農産会員情報】

2010-06-14

【生産者ブログ紹介】 信州まし野のライラック農園の農園だより

Radix会員さんのブログ紹介です。

長野県下伊那郡松川町の農事組合法人 増野さんの生産者の一人、
宮沢喜好さんの農園(ライラック農園)の日々の様子を宮沢さんの奥さんが
ブログで発信中!

ほのぼのとした感じで日々の農作業の話や、ちょっとした身の回りの小話などが紹介されています。
ちょっと例をあげると最新の14日のブログでは、害虫の求愛の匂い(性フェロモン)を出して害虫のオスとメスが出会うのを撹乱させるコンヒューザーの説明がとてもわかりやすい!

NEC_0072 
『園主お得意のレクチャーによれば、夜の盛り場、
キャバレーがいっぱいあって、どこに行こうか迷っているうちに楽しい思いをせずに朝を迎えてしまう・・・みたいな。くっくっく・・・おろかな♂どもめ!』
(※ちなみに園主とは、旦那さんである宮沢喜好さんのことです。
      わが身にふりかえって、なるほどと納得いただける御仁も多い!?)

←左の赤の針金のようなものがコンヒューザーです
(写真はライラックだよりより引用)


ライラックだよりには、家族の一員のようなヤギさんや、人懐こいネコの写真などもあって、なかなかいいですよ。


ライラックだより ブログ版 農園日記
『南信州まし野にあるライラック農園からの農園日記。りんご・洋梨・梨・ブルーベリー・プルーン・キウイフルーツ・ワイン用ぶどうを栽培しています』
http://blog.livedoor.jp/lilacfarm/


宮沢さんが所属している生産者団体、農事組合法人 増野さんもホームページで情報発信中!
http://www.n-mashino.com/index.html


Radix生産者の皆さんのホームページ、ブログなどをご紹介しますので、
ぜひ事務局までご一報ください。 (Radix事務局 成田)


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【01 農産会員情報】

2010-05-06

ゆうき伊賀の里 訪問記

4月16日(金)、今年の勉強会の打ち合わせをかねて、三重県のゆうき伊賀の里の福広さんを訪問してきました。 

当日は雨模様の肌寒い日。
日本中が日照不足といわれていた頃です。
(そのため福広さんもベストを着込んでいました。
  ちなみに、このブログを書いている5月6日は初夏の陽気・・・)

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さて、福広さんの圃場の様子を見せていただくと、一部のハウスで
トマトの定植が終わって一段目の花が咲いていました。
 
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(上の写真は4月1~2日に定植したトマトです。
トマトの花の向きがそろっていることに気づきましたか?)


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育苗中のトマト苗の様子。(品 種:桃太郎ファイト)
今年は日照不足と低温のため、水やりと温度管理が難しいとのことですが、
さすがによく揃っています。

福広さんは8節で最初の花(第1花房着花節位)がつくように調整しています。

もし6節目に花がつくと次の花がつくのが4節目か5節目となり、花の向きがそろわなくなります。(トマトの場合、葉は120度ごとにつくので、3節で同じ向きになります。花の向きがそろわないと収穫効率が悪くなります)

7節目に花がつくと次の花がつくのが3節目か4節目になり、
8節目に花がつくと必ず以後3節目ごとに花がつくので、花は同じ向きに咲くようになります。
このように管理するのが腕のみせどころ。
最初に定植後のトマトの写真をのせましたが、花が一方向にそろっているということはそういうことです。

ちなみに育苗時の温度が高いと花芽が上につきやすく、低いと下につきやすくなります。温度管理で着花位置がほぼ決まるので、育苗時の温度管理はとても重要です。


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左の写真がトマト定植後に施用するトマト専用肥料
右の写真が福広さんオリジナル堆肥

トマト専用肥料の配合割合は、下記のとおりとなります。
1.完熟堆肥 全体の2/3
2.魚かす 60kg
3.カニ殻 60kg
4.海草 50kg
5.硫酸鉄 4kg
6.硫酸マンガン 2kg

上記写真の量で5a分の肥料となります。
この肥料を定植したトマトにふります。(※マルチを張る前に施肥)
施肥位置は通路のまん中あたりに20~30cm巾ほど、ちょうど灌水した水がくるところにふります。

写真右の堆肥にはらでぃっしゅぼーや中部センターおよび大阪センターから
持ち込まれる
エコキッチンクラブの乾燥品も原料として入っています。




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福広さんの後ろに写っている機械(※トマトハウスの中に設置されていた機械)、これ何だと思いますか?

実はこれ、三重県と三重大が共同研究のために設置した全自動測定機。
ハウス内の温度、湿度、日射量、気圧を自動的に記録して、ネットを通じて
その情報が大学に送られます。
また作物の生育を昼夜とわず動画・静止画で観測してくれます。
(※5年間にわたってモニタリング。モニターは福広さん含め全国4名の
      生産者が対象になっているそうです


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上のカメラは赤外線を照射して夜間撮影もできるそうです。
撮影された画像・映像は一般の人でもネット上で見れるそうですが、
残念ながらまだそのサイトを見つけていません。


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こちらがポータブルのデジタルカメラで、特定のトマトの苗の生育状況を定期的に撮影してくれます。(写真データは無線LANでパソコンにとばします)


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トマトハウスの入口横に書かれた平成22年3月のハウス圃場内の
EC値です。
福広さんはこの数値をみながら施肥の調整などをします。
これも『農業の見える化』のひとつのやり方ですね。

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露地野菜の様子。
低温&日照不足で例年より1週間ほど生育が遅れているそうです。
(※4月16日時点の話)


以上、簡単な報告となりましたが、今年の福広塾の概要が決まりましたら、
あらためてご報告いたします。 (Radix事務局:成田)

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【01 農産会員情報】

2010-03-04

澤浦さんの新著 『農業で利益を出し続ける7つのルール』が出版されます!

3月5日、ダイヤモンド社から野菜くらぶの澤浦彰治さんの新著がでます。
タイトルはずばり『小さく始めて農業で利益を出し続ける7つのルール
(※澤浦さんは、この3月からRadixの新会長に就任されています。
      一昨年から農業経営の勉強会の講師をお願いしています。
      昨年11月に開催した北海道札幌での勉強会の概要は
      こちらをクリック!→ 経営塾in札幌 開催報告


かなり詳細かつ具体的・実践的な内容になっていますので、(さわり部分を
お伝えしたいのですが)まずは書店でお手にとってみてくださいね。
(書店では、経営・経済・ビジネス書分野で販売されると思います  単行本: 238ページ  1,575円 )


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小さく始めて農業で利益を出し続ける7つのルール―家族農業を安定経営に変えたベンチャー百姓に学ぶ(←クリックするとAmazonにとびます)

【内容紹介 Amazonより引用】

これから始める人、小さな農家でもできる
安定した収益を上げる農業マネジメント
いま、日本の農業は転換期を迎えようとしている。
かつてアメリカの農業がアグリカルチャーからアグリビジネスに変わったように、日本の農業も農業ビジネスへと変革しようとし、最近ではくつかの成功した農業法人も現れている。
野菜くらぶ、グリンリーフなど4社の農業関連法人の社長である澤浦氏も、潰れそうな零細農家から農業経営で成功した経営者の一人。
農業がビジネスとして確立するためには、ほかの業種と同様にマーケティング、商品開発、流通、生産管理、ファイナンス、労務管理などをきちんと行い、それらをマネジメントする経営者が必要になるが、ただそれだけでは成功しない。
農業技術などの生産面のほか、人材、資金調達などは、農業独自のものが必要になる。
農業ではどのような運営を行っていけばいいのか――、澤浦氏の実体験を基に、農業をビジネスとして成功させるポイントを明らかにする。
新規就農者にとっても、既存の農家にとっても、これからの農業経営のあり方を示す新しい農業の教科書!
成功する人と、成功しない人の差は何か?
農業を続けられる人と、辞めてしまう人の差は何か?
それは意外に単純なところにある。
「仕事に対する志があり、未来投資費である〈利益〉を出し、経営として成り立たせている」
農業の成功のポイントは、ここにある!

好きな農業を続けるには、利益を出していくことが大切
個人から始められる、農業経営の成功法則!
ルール1 はじめての人が利益を出すために、成功者に共通するコツを学ぶ
ルール2 作物を商品化することで、利益は生まれる
ルール3 農家ならではの食品加工をすることで、利益率を高める
ルール4 経営規模に合った自分のお客様をつくる
ルール5 できる農家は毎日欠かさず日記をつけている
ルール6 手元資金があっても、設備資金は借金をする
ルール7 個人と組織を活かす「方針管理手帳」で、利益を出し続ける

(Radxi事務局:成田)

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【01 農産会員情報】

2010-03-01

小祝塾開催報告(※Radix会員の高生連さんからの報告です)

2010年1月27日、高知県の高生連さんがJBFの小祝さんをお招きして、
自主勉強会を開催されました。
(高生連さんは高知の自然を守ることを目標に、高知県に無農薬の耕作地を
  広げています)

勉強会の概要について高生連生産者の畑さん・鍋島さん・坂本さんに
詳細なご報告をいただきましたので、以下にご紹介いたします。

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2010年1月27日安芸市長野氏(トマト準促成―キュウリ抑制)のハウス圃場にて7,8段目から軟化玉が顕在化する傾向にあるとのことで、この対策を主題に質疑応答をはさみながら小祝塾を開催しました。(参加生産者7名)

■堆肥編 安芸市乳牛50頭飼育の小松さん堆肥場にて

手はじめにすぐ近所にある乳牛農家の小松さん堆肥場で、対策に使用できそうな堆肥の評価と使用法を小祝さんに講義してもらいました。※1)参照
結果、エアレーション量が絶妙で太陽熱消毒用の基材、堆肥マルチ、長期の果菜類に良いのではとのこと。
この場合注意しなければいけないのは初期の肥料分としては期待できないので、必ず元肥をしっかりと入れることとアドバイスをもらいました。
※2)3)参照


■トマト軟化玉対策編 長野氏ハウス圃場に移動

全国でも有数の園芸団地の中にある長野氏の圃場に移動し、定植直後の苗や土壌の状態、栽培環境などを点検し座学に場を移し本格的な講義と質疑応答。
圃場やトマトの詳細な状況については※4)参照。


■講義、座学のまとめ

最初に軟化玉のメカニズムの説明が小祝さんからありました。
小祝さんのテキストにも詳しく説明されているように、トマトの実が細胞優先(窒素優先)の生育になっていると軟化につながります。それを引き起こす条件を一つ一つ解決することが重要です。※5)参照

小祝さんがまず指摘されたのは鉄の重要性とその補給のこつでした。※6)参照その後軟化玉対策の具体的アドバイスを中心に植物生理の基本的事項の再確認となりました。
なにごとも基礎が大切だと参加者一同痛感した次第です。


■長野さんの圃場や栽培上の問題点と対策
・土壌の過剰乾燥対策
一度乾燥した土壌は硝酸値が上昇する傾向にあり、この状態で潅水を増やせばさらに細胞優先(窒素優先)生育の悪循環に陥ります。
この硝酸値がいったん上昇した状態での潅水には「酢」の炭水化物を利用することで好循、またチューブが中心に設置された一本タイプなので、畝肩をカバーするタイプに変更すればとのアドバイスがありました。
※7)参照

・ 堆肥マルチ(低窒素 C/N比に注意)
酢の利用とともに堆肥マルチをフィルター的に使用する方法も提示されました。
堆肥を水が通過するときに有機酸を含み、炭水化物やミネラルを溶かし込んだ水を供給する方法です。この場合は低窒素、C/N比が高めの堆肥を使用することがこつだそうです。

・ その他
光合成による糖の合成、根からの炭水化物の吸い上げ、それらが配分(転流)されるメカニズムなどを把握し、植物生理的な視点からそのメカニズムがスムーズに動くような肥培管理が必須であると説明がありました。
その他具体的事項については
※8参照


■ 研修会参加後

その後参加者とメールなどでさらに情報交換、考察をすすめているところです。
研修会当日に質問できなかったことで議題にあがったことは以下のとおりです。

・土壌分析値の苦土の数値の高さ
150以上ということはカリと比べても相当な比率で苦土過剰となっています。
このままの管理であれば慢性的カリ欠乏の症状が出て、糖の配分がスムーズに働かず、栄養成長気味、窒素優先の草姿になるのは必須ではないかということになりました。
堆肥マルチや追肥で草姿をみながらカリ補給をしていくのか、あくまで標準施肥量を固守するのか、生育の経過も継続で視察させてもらおうということになりました。

・ 光と温度環境
ハウスの設備の問題となりますが、屋根高が低く気温を下げることが難しいハウスでの、高温期、高段収穫の難しさがあると思われます。大きな設備投資をしないままでは、日中と夕方、夜間など生育の日ステージに沿った温度管理を厳しく行わなければならないと思われます。
さてその具体的方法は?と、これも持ち越しの宿題となりました。
光環境は二重被覆を早めに取ることと、次回の被覆資材の変更で対応できると思われます。


■ 以上,小祝塾の概要でした。(その他tipsは※8参照

参加するたびに新しい考え方や技術が示されますし、普段気づかなかった問題点を明らかにすることができた有意義な研修会であったと思います。

その後の参加者の討議では、数値を重視しすぎ基本的な土壌や作物の管理がおろそかになる傾向であると反省しました。
また、会を重ねた参加者も多くなり、植物生理上の基本概念は会得しつつありますが、その概念を「営利栽培」の現場に移すときの「ずれ」や「概念」の一人歩きが課題であるのではとの共通認識を得ました。

それぞれの現場での最適解を導き出すのに、一人ではなく多数の目で考えることができる自主勉強会を頻繁に開催しようということになりました。

※1)堆肥の製造過程等
・基材は大鋸屑。毎日出てくる糞尿を大鋸屑と混合。
・エアレーションのある場所に積み込んで(堆肥盤の3分の1ほどはエアレーション用の溝がきってあります)冬場で65度~70度。
・夏場で上限75度ほどまで温度を上げて積み込み。
・日々の生糞が混入されるたびに軽く切り返し。
・その後エアレーションの無いストックヤードに積み替え。
・最終製品を薄暗い屋根下に移動し養生。
・水分は少なめ。アンモニア臭なし。
・切り替えし時に甘酸っぱいにおいになるように長年の経験から調整しているとのこと
・年間600トンほど
・エアーコンプレッサーは比較的小型のもの。電気代10000円配管は小祝さんの書籍にあるとおり、太いパイプから細いパイプ。トーナメント方式。問題なし。
・エアーレーション用のパイプは塩ビ管両サイドに丸穴明け。

※2)小祝さんの総評
・堆肥としてはC/N比20~25程度
・発酵温度が63℃程度で、大腸菌は死滅するがたんぱく質の組成は壊しにくい温度に調整しているところがポイント。
・エアレーションが強力すぎず、穴の間隔ともマッチングがとれている。絶妙なエアー量。
・このおかげでコントロールが難しい高温発酵系に移行せず、放線菌と酵母菌(好気性・嫌気性)のバランスが良い組成となっている。
・切り替えし時の甘酸っぱい香りは、放線菌と酵母が働いてセルース分解をしている証拠・窒素が少なめなので、アレンジ用の基材として秀逸。
・団粒構造を長期間維持するための基材として、このような荒物系が優れている。
・長期収穫の果菜用などに向いているが、初期の肥料(元肥?)は不足するので注意。
・太陽熱消毒用基材、堆肥マルチ等にも向く。
・その他 (堆肥の効能・夏作のインゲンへの応用)
・絶妙な水分管理によって酵母菌、放線菌が休眠状態になっている。条件が整えばそれらの菌が一気に増殖し、悪玉菌を抑えるだろう。

※3)参加者の感想
・生産者のあいだで「荒物堆肥」と言われるよく見かける大鋸屑系堆肥である。
・C/N比10~12程度の肥料系ボカシ堆肥と組み合わせると面白いかもしれない。
・中熟堆肥では息切れする長期栽培作物栽培のときに良いかも。
・ただし塩基成分は高そうなのでハウス等には慎重に。化学性も考慮しての投入。特に粘土質。

※4)トマトハウスの状況圃場は2ブロックにわかれており、半分が定植3日目、半分が定植スタンバイの状態。
潅水は塩ビパイプにノズルをつけたタイプ。高知県の施設園芸ではもっとも多いタイプ。軟質チューブと違って潅水範囲が安定しやすいのが特徴です。ハウス内は内張りをサイドと屋根に展開した二重被覆。小祝さん手持ちの照度計で計測すると屋外日向で11万ルクス。外張り下は9万ルクス。二重被覆内張り下で6万ルクス。(午後3時頃)トマトは7万ルクスは最低必要。土質は開墾地で粘土質。

土壌分析結果(ドクターソイルデジタル)
CEC20.9 水PH6.9 KCLph5.9
アンモニア態窒素 0.3 硝酸態窒素10.5
リン酸160 石灰251 苦土150 カリ56 鉄12.2 マンガン5.3

※5)トマト軟化のメカニズムの概要と診断フロー(参加者のその後の討議が加味されいています)
・ 見た目は同じトマトなのに何故軟化がおこるのか?そのメカニズムについて。
・柔らかい=皮が薄い→何故皮が薄いのか?
・皮は主に石灰とホウ素から構成されている。どのような場合にそれらが不足するのか?
・土壌中に必要な養分が不足している場合→追肥
・土壌中に必要な養分がアンバランスな状態で存在する場合→バランスを整えるための葉面散布、単肥の投入。ただし
・ 土壌中に適正に含有されているのに不足が起きる場合
考えられる状況→水分不足や鉄不足による根の発達不足
・なんらかの根の障害(有機物の急激な分解、土壌CN比の低下、栽培環境の負因(高温乾燥、日照不足高温など)
根痛みすると窒素・カリ吸収が優先される⇔石灰等ミネラル類の吸収阻害

※6)硫酸鉄補給のこつ(ミネラル類ほぼ同等の考え方)
・むき出しで土壌に追肥するとすぐに酸化 して不溶化して効き難くなる。
・有機質(堆肥等)でくるんで必ずキレート化すること。有機酸。
・収量が上がれば上がるほど鉄は不足する。
・緊急の処置としての葉面散布は3日ほどで効果が切れる。(陸上植物の限界か?)
・よって必ず土から補給する。鉄の過剰障害は出ぬくい(マンガンは要注意。)


※7)一度乾かしすぎて硝酸過多になった場合のこつ
・水だけで潅水すると硝酸優先吸収の悪循環
・硝酸には有機酸。必ず250倍程度の酢水(有機酸)を使用すること。(生化学的説明あり)
・生育のステージにあわして濃度、量を調整すること
・炭水化物不足(セルロース不足)の印⇒成長点付近の葉露。(生化学的説明あり)
・欲しいのはH・日中に土壌を湿らす⇒過剰な酸素を土壌に入れない(硝酸形成のメカニズム説明あり)
・夜間、根先が酸素不足にならないように注意すること(養分転流に酸素消費が多くなる)
・言い換えると夕方から夜間に過湿にならない程度なら、積極潅水可。
⇒積極潅水できる土壌構造⇒団粒構造
・堆肥マルチのときはC/N比に注意。高窒素の堆肥は積極潅水が出来ず。
・水不足→ミネラルが溶けにくい→光合成能力の低下→軟化、大きさが揃わない

8)その他tips
■有機栽培は水。お日様代わりの有機酸(酢)
・長期果菜は特に。水のコントロールが栽培の肝となる。
・水がなければミネラルは溶けない。
・多すぎると根の腐敗。少ないと硝酸(その他塩基類)濃度の上昇
・日照不足は有機酸で補える。(一日の炭水化物消費量は決まっている)
⇒土壌を乾かしすぎないこと。有機物主体の圃場は特に。(塩基類投入圃場はなおさらに。小祝さんによると塩基飽和度は140ほどが限界値ではないか。)
・潅水チューブの選択に注意。根元ではなく根先。乾かしすぎない工夫。5mm程度の堆肥や籾殻マルチでも効果あり。この場合の堆肥のC/N比には注意。
⇒保水性と排水性のバランスの良い土壌構造(団粒構造)が重要
⇒いかにして団粒構造をつくるか、維持するか(良質の堆肥)という技術

■PHに引っ張られて硫化○○を使いすぎないこと
・たとえば硫化マグネシウムなどは成分の7割近くが硫黄ということを忘れてはいけない。
・硫化水素発生の恐れ
・自然界には水溶性のミネラル
・水溶性とく溶性のバランス施肥(小祝テキスト参考にせよ)
・ECをあげすぎないよう注意。植物体内と体外の濃度バランスが逆転すると漬物原理でしおれる。

■高pHなどで微量要素が不溶化している場合の過剰投入に注意
・太陽熱消毒などでpH下がった場合に急激に可溶化して過剰障害

■クリーニングクロップの活用(田村氏)

■PFメーター使用上のコツ(省略)

■塩基バランスの多少の崩れは大丈夫。それよりも良好な作土層の確保でカバー。(CECも含む)

■アミノ酸使用時の注意点
・慣行農法でも当たり前になってきたが土壌の「前提条件」がないままの使いすぎは逆効果
・アミノ酸過剰投入⇒微生物活性化→急激な土中の有機物分解→土壌構造崩れる
・受け皿となる有機物の質とバランスが必要
・ソリューブルなどの追肥時には有機酸との組み合わせ推奨(例 ソリュ1 酢2)

■団粒構造の簡易測定方法
円筒のパイプで土壌を抜き取り、円筒内に一定水量を潅水し「水の抜け」具合で団粒の程度を判断する。

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