【レポート(Radix)】
2010-01-25
2010年1月16日 新春特別セミナー
「私が内科医をやめた理由・お医者さんのナイショのお話」
【後藤事務局長より今回開催に至った経緯】
Radixの会は、らでぃっしゅぼーやに集う生産者の団体の組織で、14年間ずっと環境保全型の技術を高めるために活動を広め勉強会を行ってきました。そして、情報の発信や交流などもしてきましたが、自分自身の身体のことがらでぃっしゅぼーやスタッフならびに生産者の方も興味がありました。そんななか以前「からだをほぐす こころをゆるめる」という連載をらでぃっしゅぼーやの会員さん向けに書いていらっしゃった中野先生から春山先生をご紹介して頂き、まずはモノを作っている方から勉強会をやってみてはどうか、という経緯で開催に至りました。
【Radix Webでお世話になっている「からだをほぐす こころをゆるめる」 のブログを書いてくださっている中野先生より】
http://www.radix-jp.org/nouchiku/cat/
http://www.radix-jp.org/nouchiku/10/
私は、もとらでぃっしゅぼーやの社員でしたが、体調を崩し重度のアトピー性皮膚炎になり、それがキッカケで東洋医学の世界に入りました。そして2年前に緊急の手術が必要になったことがあり、お医者さんが熱心に治療にあたってくださり看護師さんは熱心に看病をしてくださる。身を以って西洋医学は本当に素晴らしいなぁと思いました。しかし、私も治療院をやっているものですから、来てくださる患者さんのお話を聞くと「お医者さんからなんでもない、歳のせいだよ」と言われたり、「薬を飲んでも改善がみられない」と相談を受けることもあります。それで、今回医療を受ける側の立場として、どこまでが西洋医学でできる事で、どこまでが限界だろうか?と知ることはとても大事なことだろうと思いまして、春山先生をお招きいたしました。
春山先生に感動している点は、20年近く内科医を務めていた先生が個人の医院を閉院されて、手技療法(皆様のイメージとしては整体)のクリニックを昨年開院しました。オステオパシーというものは西洋の伝統医学です。いわゆる伝統医学と安全な食料を作っていくというのは根底には同じ哲学が流れているのではないかと両方を経験した私は思うのです。今は私と同じような身体をゆるめたりして患者さんの治療にあたっておられます。そこには先生が感じられた西洋医学の限界があるのかな、と思います。
春山先生のご紹介: 春山 勝氏 春山クリニック院長 医学博士
(社)日本内科学会 認定内科医
(社)日本老年医学会認定 老年病専門医
英国クラシカルオステオパシー学会会員
日本クラシカルオステオパシー協会会長
大川学園医療福祉専門学校 非常勤講師
春山先生のセミナーは東京都中央区5-5-14 GINZA GATES 9FのT‘s銀座Room9Aにて生産者・メーカーさん、また一般の参加者23名。らでぃっしゅぼーや・Radixスタッフ16名。計39名の参加で、会場は満席でした。
春山先生のオステオパシー(手技療法)は、患者さんとのコミュニケーションから始まり自然治癒力の制限をしているものを取り除いてあげること。すなわち、全ての構造と体液(動脈、静脈、リンパ)に自由な動きが出来るようにしてあげる。そのため、部分的な治療をするのではなく、身体全体の治療を行うのだそうだ。
外から力を与えて元に戻ろうとする力がある。人間にもこの元に戻ろうとする力がある。それが自然治癒力だ。人は、ある程度の外からの力(ストレス)に耐えられる。しかし、外から力(ストレス)をずっと与え続けると元に戻らなくなる。
例えとしてテンセグリティの構造である。テンセグリティとは、tensional(張力)+integrity(完全性、統合性)の造語。1本ずつのアルミの棒は交互に触れることなくワイヤーという張力で結ばれている彫刻のタワーがそれを表している。これを簡単な模型にゴムと木の棒だけで組み立て成り立っているものを春山先生が手にしている。
もし、この構造が外からの力によって一部分がずれるとする。そうすると全体が歪み始めて最後には外からの力に耐えられずに壊れてしまう。そのため、全体の構造を調整するためには部分ではなく、全体を調整しなくてはならない。すなわち春山先生の治療方法もその考え方と同じで局所を治すのではなく、次のストレスにも耐えられるように身体全体に行う。
何もできないけど、どうにかしてあげたいと思い、手で摩ってあげるだけでも痛みが緩和される。それを「手当て」と言い医療の原点である、
と話される春山先生。
摩られている手が暖かいと感じるとホッとした気持ちになるのも手当てされているなぁ、人の力は凄いなと思った。
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| たいへんよかった | よかった | 普通 | あまりよくなかった | よくなかった | 無回答 | 計 | |
| ①病気が治るメカニズム | 12 | 4 | 0 | 0 | 1 | 2 | 19 |
| ②現代医学、伝統医学の病気の診かたと治療法 | 14 | 3 | 0 | 1 | 0 | 1 | 19 |
| ③現代医学と伝統医学の長所・短所・使い分け | 14 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 | 19 |
| ④ガン、インフルエンザ、うつを考える | 10 | 5 | 1 | 2 | 0 | 1 | 19 |
【参考になったこと】
・リンパの大切さを改めて思った
・「液体の流動性が途絶えたときに疾患が発生する」とてもためになった
・何事も~し過ぎない。バランスが大切だと思った
・テンセグリティからみた治療の原則
・体のバランスが崩れると回復するのも難しいと思った
・どちらもメリット、デメリットはあるので十字に組んで進めていければなお良い と思った
・使い分けすることは大事だなと思った
・伝統医学は根本的な的から治療する。しかし、外科的な手術などは現代医学でしか出来ないこともあると思う。
春山先生のセミナーでは、お医者さんの本音を聞くことが出来て、身体の仕組みについて楽しく学ぶことができた。
そして毎日、元気に仕事が出来るのは健康のおかげだと改めて気付いた。病気になって回復するまでには大変な時間と費用、精神力など必要になり周りにも迷惑を掛けるときもある。病気になったものを戻すのは、生理学の非常に狭いアプローチだという。そうならないためにも春山先生は、健康度を増やすことが大切だという。よって、身体の構造と体液(動脈、静脈、リンパ)の流れをスムーズにするためにも日頃から水分の摂取を心がけて排泄することが大切だという。
【春山先生のブログより】
セミナー終了後に春山先生のブログに今回の講義の感想が掲載されていましたので一部抜粋してお伝えします。
「健康とは何かについてお話してきました。健康とは西洋医学的には病気でないことという定義になってしまいますが、健康を病気からの回復という面からしかみないのは片手落ちのような気がします。健康を考えるとき、最も重要なことはその方の健康度をより上げることなのです。これがオステオパシーをはじめとする伝統的な医学が考える健康の考え方です。健康度がアップすれば人間は病気にならなくて済むからです。
そのためにどうすればよいか? それは人間の持っている予備能力を高めることです。そうすれば細菌が体に入ってもそれを排除することが可能になります。
私が行っている治療も、らでぃっしゅぼーやの皆さんが取り組んでいらっしゃる有機農法なども、一般の方から見れば手間がかかるだけで、それによって得られる結果が同じなら、何もそこまでやる必要はないと思うことでしょう。しかし、そこでは目に見えない予備能力が高くなっているのです。
私は今回らでぃしゅぼーやの皆さんとお会いして、初めてお会いしたにもかかわらず旧知のような気持ちが致しました。同じ事を考え追求していらっしゃる方は分野は違ってもたくさんいらっしゃるのだということが分かり、大変心強く思った次第です。2時間半の講演はあっという間に終わってしまいました。講演する側としてもとても楽しい講演会でありました。
今後も、らでぃっしゅぼーやの方々は熱い思いを胸にそれぞれの道を追求なさってゆくのだと思います。皆さんのご活躍を心からお祈りしたいと存じます。」


