エコデザイン部会ブログ

2017/03/22

「三角ようじ」セミナー開催報告

2月10日(金)、らでぃっしゅぼーや本社にて、株式会社広栄社の稲葉修会長を講師にお迎えし、エコデザイン部会セミナー「小さなつま楊枝から見た大きな世界」を開催しました。

広栄社さんは、「元気くん」でも取扱う「口腔ケア用品」の専門メーカーで、今年1月に創業100周年を迎えた歴史のある会社です。このセミナーでは、口腔ケアの歴史や、歯の大切さと正しいケア方法、地場産業継続への想い等をお話しいただきました。

今回は開催の案内を部会内に限定せず関東エリアのRadix会員さんにも発信。食品部会や農産部会からも申込をいただき、ワークショップや懇親会では部会を超えた交流が出来ました。
(報告:事務局・加藤)





←講師の株式会社広栄社:稲葉修会長
このセミナーの為に大阪府河内長野からわざわざお越しいただきました。

世界の口腔ケアの歴史

口腔ケアはインドから始まったこと、歯木という木の枝を使ったことや世界各地の歴史をスライドで説明いただきました。ヤシ科のビンロウ・ビンナンの実を使う東南アジア、水鳥の羽を用いたヨーロッパ、乾燥した葦の穂を使う東・北アフリカ等、地域によって道具が違うことに皆、興味深く耳を傾けていました。

日本へは奈良時代に仏教と一緒に中国経由で入ってきたようです。江戸時代に使われていた「房ようじ」も実際に見せていただきました。歯間の汚れを除去する事と舌を磨く事と歯ブラシとしての機能を持つ便利なものです。現在では歯ブラシの機能に限定されてしまっているのが残念です。

北欧は、口腔ケア先進国と言われています。狩猟民族で噛む力が必要な肉食であるため健康な歯を維持することは死活問題。楊枝を持ち歩き、食後すぐケアされてきました。一方、日本のように農耕民族は食べ物をすり潰して柔らかくして食べるので歯への関心が薄くなってしまったと考えられるようです。

楊枝の種類

『三角ようじ(左)は、歯間部に無理なくフィットするが、根元から歯を起こしてしまう丸ようじ(右)は歯と歯茎へのダメージが一目瞭然。けれどもこれが伝わらない』と嘆く稲葉会長。
大きく分けて
①平ようじ(tooth pick)=つまようじ
②丸い楊枝(cocktail pick)=料理ようじ
③三角楊枝(dental pick)=歯ようじ
がありますが、日本での主流は②の料理用。三角ようじは、世界で北欧中心に9社(アジア圏では広栄社さんのみ)しか製造していません。左図のように三角ようじは歯の汚れをとり歯茎をマッサージして血流を良くする事で高く評価されています。『卓上の楊枝を三角ようじにする事で歯のケア意識を変えたい、三角ようじで社会貢献をしたい』というのが稲葉会長の願いだそうです。

歯のケアの大切さ

説明用の様々な口腔ケアグッズ。『歯磨きする時、歯ブラシを軽く持って磨く事がポイント。強く握ると力が入りすぎて歯を傷めます』と歯ブラシの他、タンクリーナー等道具の正しい使い方も教わりました。
80歳になっても20本以上自分の歯を保とうと言うのが8020(ハチマルニイマル)運動ですが、実際、北欧人の平均18本に対し日本人は12本という調査報告があります。歯が健康だと美味しくなんでも食べられる・きちんとおしゃべりが出来る・ひとりでどこにでも行ける・身の回りのことは自分で出来る等、質の良い人生を送れると言われています。よく噛む事で脳への刺激となり満腹感も得られ肥満防止にもなります。歯を自分の分身だと思って大切にしましょう。かかりつけの歯医者さんを持ち、年に2回は歯石除去や歯周ポケットのチェックをしてもらう事が大事です。

モノづくりに自信と誇りを

稲葉会長のお話を熱心に聞く参加者の皆さん
大阪府河内長野市の地場産業だった「つまようじづくり」は円高や廉価な海外産の影響で生産量が激減してしまい工場移転や廃業が相次ぎました。それでも純国産のつまようじづくり、とりわけ三角ようじにこだわり続けた理由は、稲葉会長の『つまようじのような小さなものでもお客様に向けて商品に徹底的なこだわりを持って付加価値を考えれば、日本での製造継続は可能である。日本に対しての期待は高く、Made in Japanは圧倒的な信頼感がある』という確固たる信念からなのです。(広栄社さんは、JAPAN PICKS(商品名)の名で欧州にも輸出しています)

講演後のワークショップ&懇親会

稲葉会長のお話しを聞いた感想や口腔ケアの大切さについて、どのグループも盛り上がっていました。
『このセミナーの直前に歯のアクシデントがあり、歯の大切さを身に沁みて感じ考え方や概念が変わりました』とワークショップで発表をする食品部会(お魚チーム)冨田理事(千葉産直サービス)。
懇親会メニューの紹介をする生活アートクラブの津守さん(上)。最後に全員で集合写真(下)
今回のセミナーでは、つまようじ以外の口腔ケア製品事業もしつつ、伝統ある日本のつまようじ製造を絶やさないように努力されている稲葉会長の『日本人が大切にしてきた徳目を次代に継承していきたい!』というモノづくりと人への熱い想いが、参加者一人一人に伝わる貴重な時間となりました。

セミナー後は、山と海の繋がりをテーマに2016年に地震や台風被害を受け大変だった熊本・東北・北海道の食材を中心に“美味しいものを食べて応援”という懇親会になりました。
懇親会食材の主な発注先
【熊本県】「赤根れんこん」と「不知火
      (いわゆる、デコポン)」→水の子会
     「はっさく」と「ネーブル」
     →草枕グループ
     「トマト」と「原木しいたけ」
     →熊本セーフティベジフル
【北海道】「玉ねぎ」と「じゃがいも(とうや)」
     →富良野・どらごんふらい
     「牛乳」と「飲むヨーグルト」
     →十勝・あすなろファーミング
【岩手県】「殻付き帆立」「つつみーぎょ(お魚
     包みピザ)」→宮古・丸友しまか
参加者アンケートより
・稲葉先生のお話しをお聞きして、とても勉強になりました。タイトル通り「つまようじから見た大きな世界」、私も大きな世界を見せていただきました。ありがとうございました。
・今まで、つまようじと言えば、食後におじさんが歯の詰まりを取るものという少しネガティブなイメージしかありませんでしたが、今回のセミナーで、世界的にはデンタルケア用品として日常的に使用されており、歯と歯茎の健康のためにも大切だということを知ることができとても勉強になりました。今回勉強したことを自分自身が実行するだけでなく、家族や友人などに広めていきたいと思いました。
・感動しました。自分自身、最近虫歯になり歯医者へ行っているので興味深かったです。つまようじってすごいと思いました。心から三角つまようじが欲しいと思いました。自分も親も子供も健康な状態で長生きしたいと思います。今日教えて頂いた事をみんなに伝えたいです。
・このテーマ、こんなに深くほり下げて、考えておられる経営者、会社の考え方に驚きました。ありがとうございます。
・22世紀に残るものを作っていこうというスローガンが素敵だと思いました。初めて参加させていただきましたが、カテゴリーを超えて別部門のお話を聞くのも今後の仕事につながっていくんだと気づかされました。
・講演もとても良かったですがお料理も本当においしかったです。さすがらでぃっしゅの食材です。手間だとは思いますがケータリングやホテルの立食より、食材に思いを馳せながら頂けるのは良いと思います。
2017/03/22

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