食品部会ブログ

2013/01/25

「醸造・発酵」連続講座 開催報告

会議室レンタル費用の節約と、新本社お披露目を兼ね、
会場はらでぃっしゅぼーや本社内。
お取引先様との打ち合わせやスタッフの休憩などに
使用されているスペースでの開催となりました。
2013年1月19日(土)、Radixの会による新企画「醸造・発酵連続講座」を開催しました。
今回は記念すべき第一回。テーマは「乳酸菌と健康」。
らでぃっしゅぼーや会員様にも好評をいただいている
「NS乳酸菌飲料」に使用されているNS乳酸菌の発見者、金鋒(ジン・フェン)先生をお招きし、
乳酸菌に関する基本的な知識から、これら有用な微生物と人間の関係、
さらに、微生物との共生から生まれる健康についてもご教授いただきました。

また、特別ゲストとして、岩手県陸前高田市の八木澤商店・河野和義会長も登場。
東日本大震災直後から、本社・工場再建に至るまでの道のりを、スライドを交えてご紹介いただきました。




醸造・発酵連続講座の開催にあたって
らでぃっしゅぼーや(株)
MD部 食品課の
藤巻啓二グループリーダ。

さまざまなテーマでの勉強会を実施してきたRadixの会ですが、
今回の「醸造・発酵」に関する企画は、過去に開催したものとは、
テーマや切り口について、少々趣向が異なるもの。
これまでの流れとは違う、新機軸の取り組みとしてスタートしました。

金先生の講義に入る前、このような背景について、
本企画の発起人であり、NS乳酸菌飲料の開発にも携わってきた
らでぃっしゅぼーや(株)で食品の商品開発を担当する
藤巻啓二グループリーダに
本企画の趣旨説明を兼ねてご挨拶をいただきました。

「醸造と発酵の大本となっているのは微生物です。
 私たち人間は、その恩恵を受けて日々を営んでいます。
 中でも、金先生が発見された“NS乳酸菌”は、
 特に有用なものであると感じています。
 今回、先生が発見されたNS乳酸菌は他の菌とどう違うのか、
 乳酸菌に関する正しい知識をご理解いただければと考えています。
 また、今回を足場に、以降の勉強会を続けていければと思います」




講座「乳酸菌と健康」
日本語も堪能な金先生。
ジョークで会場の笑いを誘う場面も。


会場の様子。
らでぃっしゅぼーや会員様も含め
50名以上の方にご参加
いただくことができました。


NS乳酸菌を使った
ヨーグルトの試食もありました。


「NS乳酸菌が病気を防ぐ」は
金先生の最新著書。
当日、特別価格で販売しました。


ご参加の皆さまには、
らでぃっしゅぼーやで販売中の
NS乳酸菌飲料とりんごジュースを
プレゼント。
もともとは、人間の遺伝子研究を専門にしておられたという金先生。
乳酸菌に着目したきっかけは、2002~2003年にかけてに発生し、
774人死亡という大惨事を引き起こした
SARS(重症急性呼吸器症候群)でした。

「この時、中国では多くの人が亡くなりました。
 このような大流行がまたいつ来るのか予想できません。
 自分を守るためにはどうすればいい?
 抗生物質(アンバイオティクス)なのか?プロバイオティクスなのか?
 そして、私がたどり着いたのが、乳酸菌だったのです」

そして、金先生は人だけが多くの病に見舞われている現状にも言及。

「同じ霊長類でありながら、人間がかかる病気は
 サルやチンパンジーがかかるものとは比較できないほど
 たくさんあります。
 糖尿病や痴呆症。人間ならではの病気だと思っていたのですが、
 最近では都会で人と同様な環境で暮らしているペットもかかります。
 これには、本当に驚いています。
 この差は、日々食べているもの、
 結果として微生物との付き合い方の深さによる違いではないかと。
 人間は自分は動物ではないと考え、
 自然から遠ざかる生活をつづけていれば、
 ますます病気は増えていくのではないかと、私は思うのです」

実際、昔から杉の木は日本にあるのに、花粉症は増えていること。
O-157とノロウイルスは、東南アジアの人の腸内には珍しくないのに、
これが日本人の体内に入ると激しい反応が出ること。
こういう現象は、人が自然、そして微生物を遠ざける生活を選んできた
日本人に多くみられるようになっています。
これは、綺麗すぎる環境は、菌との共生関係を弱め、
結果的に健康からも遠ざかる状況を
自ら作り出しているのではないかと金先生。

金先生の研究によると、人が病気になりやすいかどうかは、
腸内に持っている菌の数と割合で決まってくるのだそうです。
そして、腸内に住む菌を減らしてしまうのが、防腐剤なのではないかと。
防腐剤は文字通り、腐敗を止めるもの。
腐敗はものが腐ることですが、これは菌が有機物を分解している状態。
菌が有機物を分解する働きを、人は自分たちに有益でないものを腐敗、
有益なものを発酵と呼ぶことから考えると、
防腐剤は、腸内で体に有益な活動をしようとする菌の活動を
止めてしまっているかもしれないということです。
最近、注目を集めるようになってきたピロリ菌。
これを多くの日本人が保有している背景に、
日本の食品の工業化、防腐剤の多様があると金先生はお考えです。

また、人間はアルカリ性の水は飲むべきではない、とも。

「人の腸内は“体内”でしょうか?“体外”でしょうか?」
 実は、腸内は“体内”ではなく“体外”なんです。
 腸の外側にあるのは、骨や内蔵ですね。そちら側が“体内”ですから、
 腸の内側は“体の外”なんです。
 体の外側は、弱酸性であることが普通です。
 腸内も、胃酸などによって、酸性に保たれていますよね?
 そこに、アルカリ性の水を入れて酸を薄めてしまうと、
 体によくない菌が活動しやすい環境になってしまうのです」

また、腸は健康だけでなく、人の気分にも影響を与えるのだとか。

「脳と腸は迷走神経でつながっています。
 腸の中の情報は、随時、脳に送られている。
 イライラしたり、アルコール漬けになったり、
 こういった症状は、腸内のバクテリアの状況の乱れが、
 脳に情報として行っているのではないかと」

そこで、乱れた腸を救うものとして、
金先生が注目しているのが、乳酸菌というわけです。
一言で乳酸菌といっても非常に複雑で、その種類は3000以上。
この中でも、金先生が発見したNS乳酸菌は、タンパク質の消化に
非常に有用なのだそうです。

このように、金先生が発見されたNS乳酸菌にかぎらず、
多くの乳酸菌に関する研究は、世界中で進んでおり、
また、それらの研究は健康に関するものが80%を占めているのですが、
日本では薬事法の関係で、研究結果として出したものであっても、
なかなかその効果をはっきりとは言えないのが現状です。

金先生の研究結果については、
書籍「乳酸菌革命」と「NS乳酸菌が病気を防ぐ」で
紹介されていますので、ご興味をお持ちの方は、ご一読ください。





特別ゲストに、八木澤商店の河野会長も登場。
被災時の様子を捉えた
貴重な映像を紹介する
八木澤商店の河野和義会長。













今回の講座には、岩手県陸前高田市で醸造業を200年以上営み、
2011年の東日本大震災で壊滅的な被害を受けながらも、
奇跡の復活を遂げられた、八木澤商店の会長・河野和義氏も登場。

金先生の講義に入る前に、
被災時の様子から復活を遂げるに至った現在までの状況を
写真を交えた「八木澤節」でご紹介いただきました。

そして、ご自身が先祖代々受け継いできた、歴史ともろみに触れ…

「添加物を使って、手練手管で作ったようなものでなければ、
 発酵食品とはそもそも、健康食品だったんです。
 日本はもとをたどれば、世界で一番発酵食品が多い国だったはず。
 本物の発酵食品があれば、サプリメントに頼る必要もないはず。
 日本は立派な発酵食品の文化を持っていながら、
 売り手の都合で、色、匂い、見た目を良くするために、
 余計なものを入れているものが、多すぎるんじゃないでしょうか?」

発酵文化の継承者としての立場、
そして、震災によって大きな被害を受けながらも、
発酵文化を守りぬき、新たな道を開いた経験からの言葉に、
会場から、大きな拍手が沸き起こりました。


(報告:Radixの会事務局 田中)

2013/01/25

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