食品部会ブログ

2017/09/01

食品部会セミナー 第1弾 開催報告

らでぃっしゅぼーや森角商品部長
今回の企画「日本型食生活(和食)の現状と将来の展望」について
①文化を守っていきたい、②健康寿命を延ばしたい、そして③日本型食生活を啓蒙することで皆さんの商品の支持を伸ばしたい、という目的で開催します。ぜひ今日の話を資料と一緒に持ち帰っていただき、社内で議論をお願いします。
と、らでぃっしゅぼーや森角商品部長に冒頭の趣旨説明をいただき、
以下の三部構成でスタッフ含め総勢50名が集まる中、東京オペラシティ7階の会議室にてセミナーを開催しました。

第一部 「日本型食生活(和食)の現状」

(株)アットテーブル:望月健氏
最初に(株)アットテーブルの望月健さんより、配られた資料を見ながら定量数値(食卓で何を食べたかのデータベース)に基づいた日本型食生活の現状をお話いただきました。和食でも下降トレンドのものがある反面、逆に伸長トレンドのものもあり、具体例とその特徴、背景の説明がありました。また、ご飯と一緒に食卓に並ぶおかず(広い意味での和食)のトレンドなども具体的にご紹介いただきました。最後に和食の持つヘルシーな要素のコンセプト化がより大切になってくることを強調されていました。

第二部 「日本人の食事摂取基準に見る日本型食生活への期待」

合資会社10Knot代表:伊藤理恵氏
2番目にお話をいただいたのは合資会社10Knot代表の伊藤理恵さん。伊藤さんからは「国と企業と消費者の架け橋」がミッションである消費生活アドバイザーの立場で、栄養学的側面や政策的な側面から、国の施策の中で日本型食生活がどのように期待、推奨されているのかというお話をいただきました。国も2020年に向け和食を世界に認知させようと動いており追い風のはずなので、ぜひ、その中でも真当なものを選ぼうとしている層に向けてしっかりアピールをしてほしいとのエールもいただきました。

第三部 「醤油と日本の食生活(八木澤商店復興へ想いとこれから)」

八木澤商店:河野通洋氏
 一時は、東日本大震災の陸前高田での復興のシンボル的存在ともなった、会員の八木澤商店さんですが、河野通洋新社長に伝統の下での新たな歩みをお話ししていただくべく今回、講演をお願いしました。
 最初の自己紹介では、幼少期にアレルギー疾患で食事に苦労したこと、跡継ぎ話をしない両親のお陰でアメリカ留学経験ができたこと、父親が倒れたという知らせがあり、帰国後しばらくして家業を手伝うようになったことなどが紹介されました。
 また、八木澤商店の歴史については210年前に酒蔵として創業され、戦後に味噌や醤油が本業となったこと、自分が生まれた当時、海を埋め立てる火力発電所建設計画に、祖父が経営者視点で計画が甘いと反対し「文明的な発展ではなく文化的で生活に根ざした発展ができないか」と訴えた話。その経験が元になり会社として「次の世代(子や孫)に残せる地域・会社にすること」を大切にすると決めたことなどが語られました。
 自社農園を持つ関係で原価計算し農業部門がどうしても赤字になることが判っても、食料自給率や輸送コストや環境負荷等、社員で徹底議論し、地産地消を本気で取り組めば将来的には評価されるということで残してきました。外では県内の同業者と話し合い「作る人を育成しよう」と、「効き味」会などを始めたそうです。
 また、行き詰まるたびに「自分たちは何を目指すのか」を仲間と議論し、人口密度も近く世界的にも有名なフランスのブルゴーニュ地方、そういった地域を目標に、そこに負けない農産物やそれを活かした発酵食品を作ろうというのが目下の目標になっています。 日本食が世界遺産になったことも手伝って、フランスへの輸出も始めパリの星付きフレンチレストランに納入してレシピ開発もしているとのこと。河野さんは、そうやって動き続けることが自分たちの仕事であると確信しています。
 陸前高田は震災がなくても将来、人口減で消滅しただろうと、地元の経営者仲間で「誰の責任か」を議論をしたことがあったそうです。最後は、自分たち中小企業の経営者が魅力的な価値やサービス、商品を生み出してこなかったからだという結論になり、それ以降は皆、自分から変わろうと「一社も潰すな」のスローガンを掲げ、意識して動き始めているとのこと。
 最後は「世界に広げたい誇れる発酵食品文化・日本食の伝道師として同じ価値観でやっていく人達と仕事をしていきたい」という力強い言葉で締めくくられました。

参加者の声一覧

第1部:日本型食生活(和食)の現状(望月健氏)
・和食の定義はない事が意外でした。データは大変参考になりました。
・和食の良さを見直す意味で良いきっかけとなるお話でした。
・身近にある食生活を普段と異なる視点より見ることが、おもしろくもあり、大変興味深い内容でした。
・現代の和食について昔ながらの一汁三菜や精進料理(肉を使わない)だけではないとわかった。もっと自由度を高く、こだわらなくてよいと感じた。
・和食(日本食)の幅の広がりが若い世代を中心にある事に、今後の販売展開にも広がりが期待できるのではないかと感じる。

第2部:「日本人の食事摂取基準」に見る、日本型食生活への期待(伊藤理恵氏)
・“昔ながらの和食”が良いものだが子供いるとなかなか難しい・・・と思っていたが、そんなに堅苦しく考えず「日本型食生活」でいいのだと思うと気が楽。これから若い人でも気軽に取り組めそう。
・○○カットや○○フリーなど健康への意識や自身の見た目への意識などが日本型食生活へのススメにつながると思えました。健康寿命への訴求やカロリーを取りすぎた次の日へのギルティ(罪悪感)フリーの食事(ローカロリー食)の提案などマクロな視点での食がポイントになると感じました。
・和食≒日本型食生活の漬物の例えがおもしろかった。我が家の高校生も自分で外食を選ばせると単品料理が多いです。ただし家で作ったり選ぶと「組み合わせ」献立になります。食の履歴はあると思います。

第3部:醤油と日本の食生活~復興への想い、そしてこれから~(河野通洋氏)
・「地域力」重みと目指しているものに非常に刺激をいただきました。
・最初から最後まで面白く、時間があればまだまだ聞いていたい内容でした。きちんとした経営理念を持って会社を支えておられる熱い方なので心から感動しました。
・自分のためではあるかもしれないが、他の人のため、町のために動いている。今までやっていたことではなく新しいことをやらないとはじまらないことを感じた。
・2代目として共感できる点は多かった。中小企業にとっての使命は何かを考えさせられた。
2017/09/01

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