畜産部会ブログ

2017/10/06

畜産集会 in 北海道 開催報告

9月14日(木)~15日(金)
これからの畜産を考えたときに後継者、労働力、省力化、効率化、有機、AW(アニマルウェルフェア)など浮上する課題があります。『安定した畜産経営』のヒントを見つけようと今回の畜産集会を企画しました。
 9月14日午後、全国の生産者11名、エコデザイン部会2名、らでぃっしゅぼーや食品課畜産担当3名、北海道センター3名、Radixの会事務局3名の22名が、帯広に集合しました。

山下牧場視察

牛舎見学
まず向かったのは帯広からバスで90分、足寄で先進的な酪農経営をされている山下牧場さん。特徴的なのは、搾乳・給餌・餌寄せ、糞かきなどの作業はロボットがするので、ほとんど人の手に頼らないということです。案内されたのは今年の5月に完成した300頭規模の牛舎でした。実際に搾乳ロボットや給餌ロボット等を見て、これからの時代の酪農経営の労働力・省力化問題解決として選択肢のひとつだと実感しました。
ミルキングロボット見学
自動で1頭1頭、搾乳されています。
給餌ロボット

北十勝ファーム視察

右:上田社長
次に向かったのは、同じ足寄市内にある短角牛の北十勝ファームさん。地元や国産飼料、近くの山からの湧水利用、地域循環農業に積極的に取組んでいます。豊かな自然に恵まれ、そんな環境の中、のびのびと元気に育っている牛たちを見ることができました。到着時は、あいにくの雨でしが、5月から12月上旬までの間は終日放牧されている牛たちは、雨でもへっちゃら。突然の訪問客にも興味を示し寄ってきます。上田社長の奥さんや牧場スタッフにも懐いていて、牛たちを出荷するまで幸せに育てるというAWの想いが伝わってきました。その後の懇親会では、上田社長の協力で、北十勝ファームさんの短角牛を通常、ドライ、ウェット熟成肉と3種類の食べ比べも実現。香りや味、噛み心地などの違いを楽しむことができました。懇親会では、短角牛生産者の若者の皆さんや地元大学の先生と学生さん、有機畜産の有識者の方々など総勢31名が集い、賑やかに交流することができました。
人なつこい短角牛
放牧中。人が来ると集まってくる。
北十勝ファームで集合写真

勉強会

2日目は、朝早くから勉強会。倉嶋GLからの『これまで生産者の皆さんが取組んでいたことが、今時代の流れとなってきている。さらにステップアップするために、持続可能性ということも含めこれから生産者の皆さんとどういう活動していけばいいのか、新たなスタートの場としてのご意見を!』という呼びかけに手も挙がり積極的な意見交換の場となりました。
活発な意見交換もされた。
勉強会の会場

2日目最初の訪問地は、「あすなろファーミング」

お店と放牧地が隣接している
最後の牧場見学となったのは、十勝清水で生産から加工・販売まで展開しているあすなろファーミングさん。地名の通り澄んだ水と25年以上農薬不使用の牧草や国産飼料で放牧されて育つ牛たちは、ストレスもなく健康そのもの。一頭一頭大切に丁寧に手間隙かけて育てられています。環境も守りつつ風土の特色を活かした商品作りも積極的にされています。当日試食したソフトクリームは全国の北海道物産展で大人気の一品です。私たちもその美味しさを堪能しました。
多くの商品があります。
記念撮影
住宅地にも近いが臭いはしない

北海道畜産公社十勝事務所・東洋食肉販売十勝事務所訪問

今回の畜産集会では、マルハニチロ国産牛肉課さんの協力で、北海道畜産公社十勝事業所さんを訪問することもできました。AW対応設備、と畜までの様子をDVDとライブビューでのモニターで見ることができて貴重な体験となりました。また、東洋食肉販売十勝事業所さんでは、氷室による熟成肉の製造や機械義理をしない十勝産を原料とした加工品製造ライン、3D冷凍庫などを視察。設備が充実しており、仕組みとその良さを感じました。
 
この2日間で挙がった課題を来期に繋げて、畜産部会を盛り上げていきたいと思います。去年結成されたワカモノのコミュニティもいよいよ来春始動します。活動内容は、順次ご報告しますので、今後の畜産部会にどうぞご期待ください。
畜産公社前で集合写真
北海道畜産公社十勝事業所でと畜について説明
東洋食肉十勝事務所:工場内見学
工場見学2

参加者の声一覧

【山下牧場さん】
・先進の技術、そして人口減少、担い手不足の中、考えさせられる現場でした。シフト制で管理しており、農業・酪農の未来(労働者から管理者へ)のビジョンの一例を見せていただきました。
・山下さんが単に効率追求ではなく、浮いた時間でよりよい管理にとりくまれているのはすばらしいと思った。
・自動化の中で、固体別にエサ配合、分量、搾乳量など管理されていることには驚かされた。畜産の自動化には違和感があったが問題なく、人手不足が深刻化する中で導入や開発は進んでいくように思う。
・搾乳ロボットの正確さに驚きました。様々な分野でこういったロボットが出てくると人間の仕事がなくなる恐ろしさも感じましたが、少子化で労働力が足りない分野にはありがたいことなのでしょうね。

【北十勝ファームさん】
・繁殖から肥育までの一貫経営が素晴らしい。長い間見学を希望していたので実現して良かった。肉質の改良に息の長い努力をされている事に頭が下がります。
・本物の農業を、食を見せていただきました。恥ずかしながらアニマルウェルフェアという言葉を今回初めて耳にし、その感想やあり方に深く考えさせられました。牛と人間の共存、素晴らしいです。短角牛のランプは格別でした・・・
・大自然の中に調和した短角牛の重厚さに圧倒されました。「牛との適度の距離感が大切」との言葉が印象に残りました。
上田代表の想いが若い次世代の人に受け継がれていて、牛も幸せを感じられる空間でした。牛の目の輝きが、一生を舎飼で過ごす牛との違いを実感しました。
・のびのび自由に育てられている様子がよくわかり空気も水もキレイな場所ですから美味しくないわけがない!ですね。アニマルウェルフェアの代表のような飼育環境で、オーガニック業界以外にも広めてほしいと思いました。
・懇親会のお肉について、赤身の肉は固いというイメージがありましたが、熟成方法や期間、肉の部位によってこんなにも美味しく、色々な味わいがあることに驚きました。

【あすなろファーミングさん】 
・小規模経営ながら牛乳の加工によって付加価値を追求し、経営をされている事に賛同します。
・“本物のこだわり”を見せてもらった。牛の掃除(バケツを分けて)、飼料は国産のみ、放牧(ストレスフリー)など1つ1つの項目・過程への想いも感じた。低音殺菌、ノンホモナイズ牛乳を作っている同業としても見習うべき点が多かった。
・小規模でも無理せず、牛の健康を第一に考えることや、加工品の安心やおいしさを追求される取組みに共感しました。
・隣接する民家の中で、ナチュラルな感じで牛を大切に育てている点が関心いたしました。
・家族で仲良く経営されていてそれが商品にも表れているところが素敵です。こんな商品がどこでも手軽に買える(コンビニでも買えるくらい)の世の中になってほしいものです。
・清水の名の通りきれいな水を飲んで育った乳牛の牛乳で作ったソフトクリームがとても美味しかったです。

【北海道畜産公社さん、東洋食肉販売さん】 
・最新式屠場が見学できて良かった。東洋食肉さんは将来我社の目指す方向を示してくれて大いに参考になりました。我々もハム・ソーセージだけでなく多方面へ。
・徹底された衛生管理。アニマルウェルフェアが食肉加工の工程でもある事に驚いた。牛の解体映像を初めて見たが普段当たり前のように肉を食していたが、今回実際の加工場を見れたことは貴重でした。出荷時の無人化は非常に興味がありました。30の冷凍技術、包装方法は脱帽でした。
・3Dフリーザーなど冷凍と小回りをさがすことに特化したあり方が参考になった。
・なかなか見る事のできない、銃殺から枝肉処理、加工までを見学する事ができて、とても勉強になりました。牛の待機場は牛に配慮した造りになっていて照明や床のすべり止め、水飲み場の設置や牛が驚かないよう柵に磨きをかけない事など、アニマルウェルフェアも意識されていました。
2017/10/06

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