生産者11名、らでぃっしゅぼーやの食品課3名、Radixの会事務局他4名、計18名の参加者がまず向かったのが山口市郊外・仁保(にほ)の秋川牧園本社。ここには本社の他、加工工場と直売所があります。
まず、秋川実会長から秋川牧園についてのお話がありました。
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秋川牧園では生産を行う直営農場、契約農場ともに、資材や飼料、基準を共有し、最終的に秋川牧園が品質管理を行ったものを消費者に届けるという「健康に安心・安全」なネットワークをつくっています。
秋川牧園は昭和初期、秋川会長の父・房太郎さんが苦労の末、広大な総合農園を中国大連で開いたときから始まります。
その後秋川会長が「1羽の鶏、1個の卵から健康に」の決意で山口市で秋川牧園をスタート。創業した昭和47年は水俣病やカネミ油症事件などが社会問題になっていた年でもあり、秋川牧園は「健康安全な卵づくり」を目指します。昭和50年代には、生産品目となった若鶏で無投薬飼育を日本で(世界でも)初めて確立。
志を同じくする多くの仲間にも恵まれ、生産品目は牛乳、野菜、豚肉、冷凍加工食品と拡がり、平成9年には農業の会社としては日本で初めて株式上場しました。
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会長のお話の後は、2グループに分かれてミートパックや冷凍食品の作業風景を見学。
冷凍食品工場の見学時はチキンカツのカット作業中。250種類もの加工商品を作るため、間違いがないよう作業中の商品名がテーブル端に掲げてあります。人材確保には苦労もあるそうですが、現在は山口大学の中国人留学生がアルバイトに来ているとのこと。アルバイトは後輩留学生にバトンタッチされているようです。カットが終わると調味料などの加工が施され、別棟にある調理工程にベルトコンベアで運ばれていきます。
ミート工場では鶏肉をカットし、一定の重さに袋詰めされ、冷蔵品や冷凍品にされます。機械化出来そうですが鶏肉にも個体差があって手作業でないと難しいそうです。長年勤務しているベテランメンバーが多数いますが、作業トラブルを防止するためにチーム制で情報を共有しながら作業を進めているそうです。
工場見学の後は秋川牧園さんの商品の試食会。一番人気のチキンナゲットを始め、塩味、醤油味のから揚げ、珍しいセセリ(首の筋肉の部位)のグリル、新商品のヨーグルトやアイスクリームなどが並べられました。「凝った味付けでは大手のメーカーさんには勝てないです。だからうちは極めてシンプルな味付けで作っています」とのことですが、どれもとてもおいしい商品でした。