農産部会ブログ

2017/12/01

関西中四国ブロック集会in渥美 開催報告

2017年11月24日~25日にかけて、渥美半島で生産者21名、らでぃっしゅぼーやスタッフ・Radix事務局含め総勢32名で開催しました。
一日目は、土の中に砂利や石が混在する圃場で野菜を作っている天恵グループさんにお邪魔し、圃場視察の後、10月に大きな爪あとを残して通り過ぎた、台風21号の被害と今の状況についてお話いただきました。二日目は、福広理事による勉強会と、らでぃっしゅぼーや農産部・大阪センター・中部センターからの発表があり、情報共有を行いました。

天恵グループ 4名の圃場巡回

原さんの圃場→杉浦さんの圃場(土壌断面観察)→清水さんの圃場→津田さんの圃場→天恵グループ事務所・集荷所→津田さんの機械倉庫・堆肥場の順に視察しました。
冒頭でも書いたとおり天恵グループさんの圃場の大きな特徴は、砂利や石が土壌の3割程度混在しているところです。このため肥料成分は流れ易く、畑を耕すロータリーの刃の磨耗が激しく毎年交換するため経費がかかるといった反面。水はけが良く雨の次の日でも作業が出来たり、野菜の味が乗りやすいといった利点もあるようです。
畑の様子。砂利や石が普通に混じっている。
この太いロータリーの刃が1年で交換になるとは・・・
原さんの圃場
左:原さん
母親と2人で営農をしており、手がかけられる範囲でカリフラワーを栽培しています。今回、台風対策としてネットをかけた部分は大丈夫でしたが、かけられなかった部分は、雨風に揉まれダメになった部分がありました。
台風前の生育が順調だったこともあり、とても残念です。
台風対策でネットをかけ、助かった圃場
ネットをかけられなかった圃場。浸水もしましたが、苗も小さく根が張っておらず飛ばされていたものもあったそうです。
杉浦さん圃場
「砂利や石が多い為、昔、父親が赤土を運んでユンボで土の入れ替えをしたのです。それで他の圃場に比べると土の比率が多く、作土層が深くなっています」
杉浦さんはせっかく出来た団粒構造を壊さないよう、ロータリーの高速回転は厳禁とおっしゃっていました。
土壌の断面。写真では判りにくいが深さ60cmぐらいから砂層になっていく。
穴の中に入る。高知の土壌医「畑さん」
右:杉浦さんが圃場のことを詳しく話してくださいました。
清水さんの圃場
ブロッコリーの圃場を見ました。同じ畑でも土質が多い部分と比較的少ない部分があり、ブロッコリーの幹の太さが若干細いなど、ちょっとした違いを説明してくださいました。
クリックで写真がアップします↓
手前が土が多く、奥に行くほど少い(砂利、石が多い)。
手前の土が多い部分のブロッコリーの幹
奥のブロッコリーの幹(若干細め?)
津田さんの圃場
セロリ畑を見学しました。セロリは思っている以上にデリケートな作物で枯葉が茎に張り付いているとそこから痛みが始まり変色するそうです。今回の台風の風や雨の影響で痛みや肥料分が流れた為、全体的に色が薄くなっています。
ただ、置石で仕切られた左手の隣の畑は、化成肥料を使っているので葉の色も濃く有機質肥料と化成肥料でここまで違いが出るのかと感じました。
クリックで写真がアップします↓
右側が津田さんのセロリ畑
台風の風邪で傷んだ葉。この葉先が落ちて違う葉に付くとそこから痛みが入るそうです。
天恵グループの集荷所や機械類・堆肥場
乗用管理機:杉浦さんの奥さんは、この機械に乗り除草作業までこなすそうです。
乗用の消毒機:この機械で作業効率が大幅に上がり、体の負荷は大きく軽減されたとのこと。
津田さんの倉庫内:包装機は、数年前に購入したのに新品同様。丁寧に使用し手入れも行き届いています。
津田さんの育苗ハウス:育苗が終わり、空いている時期はサニーレタスを栽培。
津田さんの堆肥場:堆肥が発酵中。少し掘ると放線菌がたくさんいて良い発酵をしていることが判ります。
写真を見ながら、今日のおさらい
圃場を後にし宿に戻ってから、会議室で台風前・後の状況を杉浦さんに説明いただきました。
台風前に4日間雨が降り続いており、地下水の水位が上がっていたようです。
水田は徐々に無くす方向にあるようだが、今回の台風では田の水があふれ畑に流れ込んだ反面、後の水引きが良く、助かった畑があったので、水田を全て無くすことが良いことなのか、考える余地もありそうだと語ってくれました。
土壌分析も、分析結果だけを見て施肥設計してしまうと過剰になる為、土と石の割合を計算し施肥設計をしているとのことでした。
台風の被害とその後の比較写真(クリックで写真が拡大します。)
台風後、畑に水が溜まっている場所があります。
水が引いた後はこのとおり。3日以内に引いたところは助かっています。
右隣が水田:水があふれ氾濫状態です。
しばらくすると田に水が吸い寄せられるように引いていったそうです。
台風の風でブロッコリーが倒れています。
ハウス間は、風が分散され作物が生き残りました。ハウス下降してきた風と通路からの風が渦巻く部分で作物が無くなったようです。

2日目、福広理事の勉強会

10月に名張で開催された、畑・福広塾でもお話いただいた新規就農者向けの農業経営についてのお話に加え、福広流の土作りについても教えていただいた。

経営の目標!
①就農から3~5年は年間売上が一人で500万円~700万円。
 夫婦で800万円~1000万円を目標にすると良いと思われる。
②利益率は5年~8年目で50%を目指す。
③初期投資は、売り上げの1~1.5倍(補助金含む)に抑える。
④適地適作を心がける。
⑤適正(高すぎない)価格で販売する。
⑥効率のいい経営を目指す。(離農者は、効率の悪い経営で生産性があがらず、販売先が少なく単価が安い。労働時間が長くなり体を壊す傾向にある)
⑦研修先の選び方として自分の目標に近い農家を選ぶ。(技術、販売、経営、労働時間などを考慮。
⑧環境負荷の少ない有機農業を目指す。

土作りポイント!
■物理性・・・その土地にあった作物を栽培する適地適作
■生物性・・・土壌微生物の多様性
■化学性・・・土壌分析値は参考にしながらも作物を観察することが肝要。
■堆肥作り・・燐酸の少ない原料を使う。セルロース系の多い原料を使う。
■作った土で作物がどう育つか、データだけに頼らず観察して微調整。

らでぃっしゅぼーや農産部より~農産物の現状と新サービスについて~

農産仕入課:高平課長 
ぱれっとの売上は下降トレンドではあるものの農産全体の売り上げの約7割が依然「ぱれっと」であり基幹商品であることにかわりない。
らでぃっしゅぼーや創業30周年に向けて「ぱれっと」をリニューアルしていく。
下記3つのリニューアルポイント!
◆ぱれのみ野菜→「ぱれっと」にしか入らない、野菜を作る。
◆「新ぱれっと」の開発→少量多品目等にチャレンジ。
◆情報発信→生産者の農産物のストーリーを今まで以上に発信。誰がどのような環境で作っているのか。ちょっとした変わった出来事。今年の天候栽培状況など。

新ぱれっとは10月1週から3パターン追加済。
1.「らくらくぱれっと」(5~6品)
下処理が少ない葉物や果菜が中心。無理なくはじめられ、続けられるように考えている。
2.「しきさいぱれっと」(14~16品)
バラエティ豊かにバランスよく野菜を摂取できるように、ターゲットは、40~60代。
3.「Rigato vege box」(6~8品)
管理栄養士による糖質コントロールできるレシピがついたり、食生活の改善をしたい方をターゲットにしている。

「新ぱれっと」導入により、販売推移は、増加傾向にあります。

中部センター・大阪センターより報告。

左:事務局の高橋、中:中部センター長の濱田氏、右:大阪センター手島氏
赤伝が切られた商品をまわして皆で確認している様子
品質に対するクレーム現状は、青果のクレームは全体のクレームの48%
過去3年の累計で多い品目は、レタス・たまねぎ・ブロッコリーの順。
クレーム内容は、痛んでいる、皮が汚い、硬くて食べられない、小さすぎる(規格外)など。
今年のみかんは、輸送中のちょっとした衝撃で痛みが出てくるので1個1個手で選別して袋詰めしている。
青果物は、取扱量が多いため比例してクレームも多いが、その半面。うれしい声も多くいただいている。
センターと天恵グループさんととうもろこし狩りイベントを開催している。今年は46家族161名参加。
中部センターでは、独自に試食会を開いている。1商品づつ説明できるので参加者の方に伝わりやすい。1日4開催している。
オンワード樫山の即売会場でワケアリ商品の即売を実施。ワケアリの柿(不ぞろい・虫食い跡)台風被害応援りんご(台風被害、いびつや虫食い)などを販売し好評を得た。

(事務局・山口)
2017/12/01

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