農産部会ブログ

2015/07/31

東北ブロック集会/報告:山口

梅雨明け間近の盛岡。今回は東北ブロック理事の信太さん自身の強い希望で2つの柱をたてました。①大規模農業の技術を学ぶこと と、②「東北食べる通信」高橋博之氏の話を聞くことの2つです。これを叶えた東北ブロック集会となりました。
今回の参加者は、総勢34名(生産者21名)。

東北農業研究センターで乾田直播を学ぶ

大谷隆二氏
 東北農業センターは正式名称を、「独立行政法人 農業・食品・産業技術 総合研究所」といい、食糧・農業・農村が直面する様々な問題を解決するべく日夜研究している団体で、大谷氏が研究している乾田直播農法は簡単に言うと労働費と農機具費を削減しコストを削減が期待できるのが特徴。

 大谷氏の研究では普通の田植え方法である移植栽培の約半分の労働時間と、費用合計が東北平均の54%~69%とコスト低減効果があり、たとえば移植栽培の主力品種である「ひとめぼれ」では単収510キロであるのに対して「萌みのり」を例にとると単収も600キロを超えでなおかつ倒伏しにくいという結果も出ている。乾田化とは文字どおり田の排水性を良くし、それにより大型機械による圃場作業が容易になるため大規模経営にとってはたいへんなメリットになる。

 ひととおり座学を受けた後にさっそく研究機構内の圃場を皆で見学させていただいた。実際に圃場を見ると一枚の田んぼが大きいことがよくわかる、また大型トラクターと播種機(グレーンドリル) や鎮圧機(カルチパッカ) などを真近で見せてもらうと、参加者のコメ農家さんは普段見慣れない耕作機を興味深く見ながら大谷氏に質問を投げかけていた。
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MONOSEM製の直播機≪クリックで拡大≫

乾田直播を実践している農場を見学

盛川氏
 センターの見学を終え、今度は実際に乾田直播をやっておられる農家さんの代表として、(有)盛川農場の圃場を見学させてもらいました。盛川氏は2007年から乾田直播をとりいれ、経営面積は、乾田直播9.4ha、移植水稲5.6ha、大豆13.7ha、小麦28.3ha、バレイショ2.8ha、ハト麦1.5haで、これらを家族4名できりもりされています。主な機会は、トラクター6台、プラウ3台、バーチカルハロー1台、レーザーレベラー1台を使用、汎用性のある機械で作業の高速化を重視しているとのこと。

 盛川氏の考えでも、今後農家の高齢化に伴い限られた人手での作業が求められると見ており、今後も規模拡大に対応するため農作機械が汎用性を持ち、少数精鋭で経営ができる乾田技術の更なる向上を目ざしたいと熱心に話していらっしゃいました。

 「通常の(苗を移植する方式の)田植機では時速2キロで丸一日かかる作業が、これらの道具を使う乾田直播では時速10キロで作業ができるため2時間で終わります。農機具のメンテナンスもできるだけ自分でやり、わからないことはインターネットで調べて自分で解決しています」盛川氏の力強い説明に皆、熱心に耳を傾けていました。
乾田直播の田んぼ≪クリックで拡大≫
飼料用のトウモロコシ畑≪クリックで拡大≫
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今話題の「東北食べる通信」は何を伝えたいのか?

高橋博之氏
 翌18日はブロック会議が行われ、らでぃっしゅぼーやからの品質改善についての発表や報告。そして、最後の講演会は、商品と情報を逆転させた、食べ物付き情報誌「東北食べる通信」を発行し話題を呼んでいる同誌編集長、高橋博之氏のお話を伺いました。
 開催地の花巻は高橋氏の地元でもあるため、前日夜の懇親会から参加され、深夜まで熱心に生産者の皆さんと語らいました。
「食べる人にファンになってもらう」
「1次産業者が消費者までいかにして商品の魅力を伝えながら販売できるか」…。

 ズバリ「共感と参加」をコンセプトに、情報誌「東北食べる通信」で読者を集め、生産者と利用者がSNSを通して深くつながる試みを実践されています。

「このままでは農業も漁業もだめになる、だから都市の人たちにはどんなふうにして野菜や魚介類がとれるのかもっと知ってほしい、その上で味わって食べてもらいたい」と熱く語る姿勢や、飛び出すキーワードの数々は、古くからのスタッフに聞けば、らでぃっしゅぼーやの創業時の熱や言葉と共通するものが多く、歴史の連続性が感じられる講演会となりました。

動画

東北農業研究センター勉強会・圃場視察



盛川農場見学

高橋博之氏講演会

2015/07/31

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