農産部会ブログ

2015/01/28

専門部会 みつばち飼育基礎講習会/報告:山口

日本財団ビルにて集合写真
1/23(金)に専門部会みつばち飼育基礎講習会を東京スクエアガーデンにて開催。
みつばち飼育の基礎編としてアグリクリエイト高安さんを講師に座学と実際に養蜂をしている日本財団ビルの屋上で巣箱設置の仕方や注意点などを学びました。
参加者13名、スタッフ7名、総勢20名となりました。

西洋みつばちと日本みつばちの生態

講師:高安さん
左:西洋みつばち 右:日本みつばち
●西洋みつばち
蜂蜜の質や味:ストレートで均一的な甘味とハーブの香り
耐病性:一般的に病害虫に弱い。現在は、ダニが問題になっている
花粉媒体(受粉)役割:ハウスの中で飼うなら西洋みつばちが良い
早春の回復力:女王蜂に対して1万匹が最低条件

●日本みつばち
蜂蜜の質や味:甘味以外に酸味や複雑な香り、酵素の働きで古酒の味わい、地域固有の味
耐病性:病害虫に強い。
花粉媒体(受粉)役割:ハウスの中だと環境が良くないと逃げてしまう。
早春の回復力:女王蜂に対して5千匹。冬越し直後、3千匹でも増えていき生命力がある。

●みつばちの胃のひみつ
みつばちは、花の蜜を密胃に蓄えます。蜜がたまると、蜜胃はお腹いっぱいに膨れます。蜜胃と中腸のさかいには肉質の弁があり、蜜胃に蜜がたまるととじるようになっています。その為、働きバチはお腹が空いても花の蜜を餌にはできません。


●働きバチの一生
産卵後、3日で幼虫になり最初の3日はロイヤルゼリー、その後3日間花粉団子を食べ急成長し、蛹になり、約11日で羽化。3週間くらいで成虫になる。
仕事として①巣の掃除、②幼虫や女王バチの世話、④巣づくり、⑤巣門前で扇風や換気、⑥巣門番、⑦蜜や花粉を集める
●女王バチの一生
女王バチとなる幼虫には特別な台座に産み付けられ、ローヤルゼリーをふんだんに与えられます。
活動期に毎日1,000から2,000個の卵を産み続ける。寿命は2~4年。
(農薬影響か!?最近は1年で死んでしまうことも)
●オスバチの一生
女王バチが産む卵のうち約1割にあたる無精卵が雄バチになる。仕事としては他の群の女王バチと交尾して優秀な子孫を残すことだけ。その後、終わると死んでしまう。

●作業時の服装
みつばちは黒に反応するため、服装はできる限り白か明るい色のものを身に付け、黒い髪の毛は帽子で隠す。顔を刺されないように、防護用面布をかぶる。(目を攻撃してくるので面布はしたほうが良い)

刺された時の対処方
刺さると針は胴体から切り離され、根元の毒のうが脈打って毒液を注入する。
刺されたら、すぐに針を抜くことが先決である。固いものや巣箱の面などに刺さったところをこすりつけて抜く。※毒のうを手で抜かない。フェロモンが入っていてハチが寄ってくる。針を抜いたら、水洗い。

飼育編

※巣箱の周りに花があるのか?地図をみたり歩いて調べることが大事。
●巣箱を置く場所を決めるポイント
日本みつばち
・朝日が入る所、午後は日陰になる所。
西洋みつばち
・午後に日が当たっても比較的大丈夫。ただし、暑くなりすぎる場合を日よけが必要になる。
乾いているところ、日があたるところを好む。

●巣箱について
・ラングストロス式巣箱
横長の形で、中に横長の巣枠が10枚入る巣枠には巣礎を張り、ミツバチが巣粗にそって効率よく盛り上げられるようにする。この巣箱では、巣枠1枚1枚を取り出しながら観察、管理が可能であり、病害虫の早期発見や採蜜も簡単で、みつばちを傷つけにくい。
・現代式縦型巣箱
巣枠式の良さを活かしながら日本みつばち用に開発された。巣箱の幅を半分にして、2,5段に積み重ねたもの。遠心分離機で採蜜できるように上段の巣枠にはポリプロピレン製の丈夫な人口巣脾を張り下の段には日本みつばちの蜜ろうで作った人工巣脾を使う。巣箱が小型で、巣枠はプラスチックなので軽く、持ち運びが楽にできる。





●採蜜
神経質な日本みつばちにとっては大きなストレスとなるため、天候がよく、風も少ない日に行う。天候の悪い日には行わない。気温が8度以下になると攻撃的になるので避ける。

●害虫をどうしたらいいのか?
・ダニ
バロア病の病原体で、赤褐色の小さなダニ。寄生され、蛹の時に体液を吸われると、羽化できなくなったり、羽が伸びなかったりする。
アピスタンとアピバールの2種類薬剤がある。使用すると残留が残るのではちみつが取れなくなる。
他の対策として、ダニが雄バチの蛹に集中することから、雄バチの人工巣礎を入れて捕獲し、退治する方法もある。日本みつばちはこのダニをグルーミング(毛づくろい)により退治する。

・スムシ
蜜ろうでできている巣脾・巣礎や保存している空巣枠を食い荒らし、花粉も栄養源とする。西洋みつばちはプロポリスをだして巣を固めるため、スムシへの対応能力も高いが、日本みつばちは数匹のスムシの発生ででも大きな被害を受けやすい。
予防策としては巣箱の掃除をこまめに行うことも大切であるが、BT剤を散布やお湯をかける方法もある。

飼育の流れ

ウメの蜜を取るには今からだと遅いが、桜の蜜なら今からでも間に合う。
そのためにもみつばちに人口花粉を与えて群れを大きくする必要がある。
王台のチェックに加え働きバチの様子もチェック羽が正常に生えているが、ダニはいないかなど。
日本みつばちの場合、すべて蜂蜜を採取してしまうといじめられたと思い逃げてしまう時があるので一度に採取をしない。
夏場の水場は重要。
みつばちが溺れないように足場を作ったり水の温度が高くなるなら影を作る。
ネオニコチノイド系の農薬を周囲の人が散布していないか注意。
麻袋などで巣箱のまわりを覆ったり、発砲スチロールを張りつけたりする。日のあたる面は覆ったりしない。

日本財団ビルで実習

座学をした後、日本財団ビルの屋上で巣箱見学と巣箱設置の基本、くんえん器の使い方、巣箱の開け閉め・ひもで縛る練習、春~夏管理の注意点などを行いました。
巣箱が飛ばないように重石に固定する作業は重要なことなので念入りに練習しました。くんえん器の使い方も教わり参加者全員、勉強になったセミナーになりました。

《実習の動画は下記にあります。ご覧ください。》

動画

2015/01/28

会員サイトへログイン

パスワードを忘れた方はこちら

 

Radix info on twitter

Radixオフィシャル動画

ブクログおすすめ本

らでぃっしゅぼーや コーポレートサイト