農産部会ブログ

2014/10/14

福広・村山塾/報告:研修生・山口

2014年7月4〜5日、専門部会の勉強会として
5年ぶりの開催となる福広・村山塾を三重県にて開催いたしました。
今回も福広さんと村山さんのハウス(トマト・その他野菜)と露地圃場を見学はもちろん、福広さんの所で研修を受け独立をされた鯨岡さんのハウス圃場も見学いたしました。
会員・非会員含め32名 スタッフ11名総勢43名の参加となりました。

福広さん圃場見学

コスモスを一緒に混植
堆肥所、奥の方はエコキッチンで出てきた乾燥ゴミを利用して堆肥作りも行っている。

●栽培面積
露地野菜が220a
ハウスが40a
●年間栽培品目
15種類
トマト、小松菜、ほうれん草、レタス、ズッキーニ、大根、たね菜、チンゲンサイ、水菜、キュウリ、おかのりなど
すべて、有機栽培。

圃場見学で、まず見たものはトマトハウス
トマトハウスでは大玉トマト『桃太郎ファイト』を栽培。
ネコブセンチュウの防止の為一緒にコスモスを混植。
土壌の地温を上げすぎないように白いタイベックを使用。
仕立ては、移植栽培(1回)・6〜7段どり。
今年の収穫の傾向は、平年並みに取れているハウスもあれば、収穫量が少なく、小玉傾向にあるハウスもあると説明していただきました。
一部の区画では振動を与える機材を付け試験をしていました。太陽光を動力に成長に良いとされる低周波刺激をトマトに与えることで光合成を20%アップさせるらしい?!
実際は、特に変化は分からないそうですが、試験中でした。
別のハウスには、キュウリを栽培している棟と小松菜・おかのりを半分づつ植えて、ハウスをローテーションして栽培してました。

堆肥場では、年間に使用する1/3〜半分ぐらいの堆肥が積まれていました。60℃ぐらいで発酵させるのが理想的と説明。
関西地域から出される、一部にエコキッチンの堆肥もありました。家庭から出されることもあり、スプーン・紙フィルター・プラスチックが入っていることも・・・また、トウモロコシの芯が入っていると分解しづらいから裁断して持ってきて欲しいともおっしゃられていました。

福広さんの圃場の“見える化”


ユビキタスタウンプロジェクト

鯨岡さん圃場見学

福広さんのもとで1年8ヶ月研修を経て独立された鯨岡さん。栽培品目のメインは福広さんの所と同じトマトで独自にパプリカの栽培も始めたと説明。
トマトは合計5aのハウスで栽培。奇麗に並んだトマトの木があり病害虫の被害も無く、さずが福広さんのところで研修された方だと思いました。
パプリカは3aのハウスで品種はフルーピーレッドEXという品種。
パプリカの栽培は独立してから始めた品目とのこと、パプリカ栽培では畑さんから
『もう一段、摘果を取った方がいい』『パプリカの根は思った以上に弱いので元支柱をした方がいい』『二条植、3本仕立てが良い』などのアドバイスを熱心に聞いていました。

伊賀ベジタブルファーム圃場見学

作付品目
トマト、ミニトマト、きゅうり、小松菜、ほうれん草、葉ネギ、ブロッコリー、大根、レタス、モロヘイヤ、かぼちゃ 11品目

ミニトマトのハウスが3棟・大玉トマトのハウスが5棟 
播種・・・2月15日 定植・・・4月15日
窒素・・・15㌔/反

ミニトマトの栽培を始め4年目。品種は、『チカ』『キャロルパッション』
水の溜まりやすい土質のこともあり畝を立てていると説明。畝の真ん中にボカシが入れておりその上に点滴潅水の管が通っている。畝の両端には水を流す管が入れてありPFメーターを使いその日の天候で水分調整に使っていると説明。
昨年は9月10月にオンシツコナジラミが大量発生、葉カビが発生、今年は発生を押さえる為に対策をしている。

キュウリの栽培が少し苦戦しているようで福広さんにアドバイスをいただきに行ったり、今回参加していただいた方からも多くの改善策が出ていて来期の栽培に活かせるのではないかと思いました。

福広さん質問 生産者近況報告

勉強会場へ移動後、福広さんへの質疑応答、参加者の方から近況報告、土壌の悩みを話していただきました。
質問では
Q桃太郎にこだわる理由
A輸送に耐えれる品種にしないと積み替えの多い関東への出荷は厳しい。

生産者近況報告では
・ウィルスの影響で収穫が減少。耐性のついたダニが発生抑えるのが大変。
・水の管理は夫に任せきりで、私もできるように勉強していく必要があると気付いた。
・果樹を中心に栽培してきた。これから果菜類を作りたい!野菜に力を入れたい!
・10年間有機栽培をしたら物が悪くなった。今は有機にこだわらないで栽培。
 根をどうやったら増やせるか?伸ばせるか?考えている。
・昔は水はけが悪く苦労していたが、今は水はけが良くなりすぎてしまった。
 何で水はけが良くなったのか?どのように改良すれば良いのか聞きたい。
などお話が出ました。

村山さん勉強会

農業経営のお話
クリックで拡大



前回の福広塾の際に新規就農した時の詳細な話をしいただき好評だったので法人化をした今の状況と7年間の動きとして個人から法人化した経営概況の見比べや2007年〜2013年の売上実績を説明していただきました。

●伊賀ベジタブルファーム農場の特徴
ミッション経営・・・持続可能性『いい仕事』地域社会と言ったことを意識したことを考えている。
業務はPDCAサイクルに基づきプロジェクトとして運営
密に会議(朝礼、夕礼)をしている。週一で生産工程の進捗を一人一人がプロジェクトとして運営。生産計画をたて、資材・スケジュール・いくら売上目指すかの進捗のプロジェクト表を作成。
最終的には、独立採算作物ごとの人件費を含む原価、出資いくらとプロジェクト化までさせると説明。

●持続可能性を意識した取り組みとして伊賀ベジ『1to1トマト』
製造から廃棄する所までエネルギーがどれくらい使っているのか?
トマト一個作るのにトマト何個分のエネルギーを使っているのか?
伊賀ベジでは、ちょうど1個作るのに1個分のカロリーを使っている。ギリギリ持続可能。『さて、ほかの所のトマトはどうだろう?』
『1to1トマト』は人と地球の未来を考えた優しいトマトとアピール!

●生産者目線で考える。らでぃっしゅぼーやの魅力と強み
Radixの会という資産を活かし、人と人とのつながりを大切にアピール
ドコモを利用した情報の吸い上げ〜発信
産地・生産情報の集約


施肥設計のコツと地力測定プロジェクト
無機態窒素ではなく、有機態窒素(可給態窒素)をなぜ計らないといけないのか?計るにはどのようなことをしたらいいのか?その具体的な成果のお話いただきました。

[その具体的な成果として]
Dr.ソイルの抽出液に溶かした土、堆肥を熱抽出法で処理。
出てきた値を推定可給態窒素量として施肥設計を行い、無施肥区、標準窒素区、窒素2倍区を設けて小松菜の栽培比較実験を行った。
三重県農業研究所が土壌中の無機態窒素および、可給態窒素量をより精度の高い方法で測定をし、実験区で収穫された小松菜が吸収した窒素量を測定・比較して土壌や堆肥から実際作物に吸収される窒素量の熱抽出法による加給予測との関係について知見を深めた。

福広さんが上手くいってる所は季節によって堆肥の分解スピードはバラバラなのに土壌由来の数値が一定、小松菜が品質のいいものが出来ているのは、安定して土から出てくる窒素量が制御できているから、福広さんが制御できているのは結果的に季節による施肥目標(夏は1倍量、冬は3倍量)とルールをやっている。
堆肥は今の作物に使っているとは思わない。次作、次々作のためのベースライン作りとして同じに効くように土を作るには福広さんが施肥目標としているグラフを何年かかけて作り上げていくと安定した作物が作れると数値的に見えてきたお話をいただきました。

詳しくは、動画をご覧ください。

質問・課題をみんなで解決

2日間の締めくくりに『土作りや施肥設計、植物生理などで困った点をみんなで解決』として、畑さん、福広さん、村山さんに農業で困っている点を質問してみんなで意見を出して、解決策を話し合いました。
質問一つ一つにたいして多くの意見が出され活発な会議となりました。

最後にRadixの会事務局より女性集会の開催、配送同乗キャンペーンのについての説明の後
今回、お世話いただいた福広さんにあいさつをもらい今回の専門部会は閉会しました。

動画一覧

2014/10/14

会員サイトへログイン

パスワードを忘れた方はこちら

 

Radix info on twitter

Radixオフィシャル動画

ブクログおすすめ本

らでぃっしゅぼーや コーポレートサイト