農産部会ブログ

2014/06/05

JONAオーガニック食品・製品輸出入セミナー/報告:研修生・山口

 2014年5月23日(金)、東京スクエアガーデン6階 京橋環境ステーション内 中央環境情報センター研修室で勉強会として初めての内容になる「オーガニック食品・製品の輸出入セミナー」を開催しました。

 講師には有機農業を推進し有機食品を普及することを目的に設立されたNPO法人 日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会(JONA)の高橋俊彰氏と岡 敬子氏をお招きし、欧米の有機表示制度の概略、同等性の解説をいただくと同時に参加者との質疑応答にも答えていただきました。

 Radix会員・非会員22名、らでぃっしゅぼーや(株)からは小関副社長、後藤農産部長含む7名、講師・スタッフ7名 計36名の皆さまにお集まりいただき、今後、輸出・輸入を考える上で大変参考になるセミナーとなりました。
JONA 高橋 勉理事長
JONA 高橋 俊彰さん
JONA 岡 敬子さん
今回のセミナー構成
世界の有機表示制度
①オーガニック食品を輸出する理由

②欧米の有機表示制度の概略

③同等性による輸入

④同等性による輸出-欧米

⑤同等性以外での輸出-欧米

⑥その他の国の状況


有機基準ポイント(日本との違い)
米国
・農産物の転換期間は、作物の種類に関わらず3年間(日本の有機JASは1年生作物(米・小麦)⇒2年目まで有機と同じように栽培すれば3年目から有機として表示をしてよい)
・堆肥の温度管理、切り返し回数も決まっている(日本では特に決まりは無い)
・転換期中有機表示不可(日本では転換期間中と表示しても良い)
EU
・平行生産は1年生作物では認めない。多年生作物は5年以内に農場全体を有機栽培に転換すること。
・工業的な畜産由来の肥料の糞尿は不可。(真っ暗な中で育てている鳥の鶏糞やスペースが無い所で飼育している豚の糞を堆肥にして使用することは出来ない)

同等性が必要なわけ
 有機食品の貿易をしようとすると輸出相手国の制度の認証が必要になる。
(EUならEUの認証が必要、各国の認証が必要だから輸出するのが大変だった)
 コーデックスで定めている有機の原則や基本的な考えは同じで、それぞれの国が状況に合わせて有機の基準を作っている。
 原則や基本的な考えは同じだから、少し基準は違っていてもお互いの国で同等性を認めることで複数の認証が要らなくなる。同等性として認められ必要な手順で輸出をすれば各国で有機として販売が出来て販路の広がりにもなる


会場の様子
真剣に聞き入る

同等性 輸入編

有機食品の輸入には3つの方法があります。

(1)有機JAS認定された外国の業者が生産・製造した有機食品を輸入する。
(2)有機JASマークは付いてないが、同等性を有する国からその国の有機認定
   を受けている有機食品を輸入し、輸入業者がその食品の有機JASマークを
   付けて日本国内で流通させる。
(3)外国におけるオーガニック認定を取得している有機食品を輸入し、
   有機JASマークは貼らずに有機食品として日本国内で流通させる。
2013年4月1日からのEU輸入ルール変更
詳しくは⇒ 有機JAS制度に基づく有機食品輸出入変更について

同等性に基づく有機食品の輸入・格付状況
米国
・輸入数量の多い品目は大豆、豆乳、麦、果物加工品、その他の加工食品などで近年は加工食品が増加。
EU
・輸入数量の多い品目:果実飲料、食用植物油脂(オリーブオイルなど)近年は茶(緑茶以外)、小麦粉、パスタ、香辛料が増加。
・格付では米国・EUともに有機JAS認証を受けた事業者の数量が増加。
しかし、JAS格付されたものが全て日本に輸出されているとは限られてない。
理由として、日本より米国・EUに輸出したほうが近いことや、価格が高いことなどがあげられる。

同等性 輸出編

米国の商品表示例
EU商品の表示例(クリックで画像拡大)
米国への輸出
・2014年1月1日から米国との同等性により、有機食品を輸出できやすくなります。
・対象となる有機食品は有機農産物・有機農産物加工食品・日本で生産、加工、包装、米国は第三国からの有機農産物を原料に日本で加工された加工食品でも対象。
・輸入証明書の発行と表示審査を輸出のたびに必要となります。
製品の表示には(認証機関名として)Certified Organic by ○○○・原料に「有機」・認証番号を表示。また、任意でUSDAマークを付けることが出来ます。

EUへの輸出
・EUでは2010年5月31日に日本が第3国リストに加わったことにより、有機JAS格付された製品が、EUでも「有機」という表示ができるうようになります。(条件があります)
・対象となる食品は有機農産物・有機農産加工食品(畜産物、酒類除く)生産製造は国内で原料も国内または、日本が同等性を認めている国の有機食品。
・輸出の際は、検査証明書を輸出先国の税関等に提出します。
・表示は認証機関コード・有機原料への有機表示・認証番号・認証機関コードを記載する必要があります。また、任意でロゴを使用できます。

有機JAS格付品を輸出
・近年、米国やEUから同等性を認められてきた。現在はカナダと韓国との交渉中で今年中には韓国との同等性を結ぶのが目標。
・すでに、有機JAS格付として輸出している国もあるが、EUや米国の大きな有機市場で有機表示として販売できるようになった。
同等性の範囲外の有機食品の輸出のことや、輸出入の流れ、JONAが行う認証検査業務のことなども説明していただきました。また、米国の輸入食品に関する規則として施設の登録・輸入の事前通告もしなければならない。この手続きは「バイオテロ法」により求められます。詳しくは、ジェトロHPへ
今回のセミナーを受けて
今回、オーガニック輸出入セミナーに参加させていただき、私の勉強不足だったこともありかなり難しいセミナーだと感じました。
実家の農業では輸出するほどの規模じゃないですが、加工食品を輸出する企業に有機JASの野菜を収めることになれば、知識として持っていても損は無いと思い勉強をさせていただきました。
また、参加していただいた方からは「同等性が理解できた。輸出を検討したい」「輸出を拡大したい」と前向きな意見を頂きました。
中には「海外の動きをもっと知りたかった」「輸出入に関する内容の時間が短い」と言う意見も頂きましたが、多くの方が勉強になったセミナーとなりました。

動画

2014/06/05

会員サイトへログイン

パスワードを忘れた方はこちら

 

Radix info on twitter

Radixオフィシャル動画

ブクログおすすめ本

らでぃっしゅぼーや コーポレートサイト